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併願校選びの注意点

第一志望校に合格できるのは20%のみ。併願校も真剣に考えよう。

✅受験直前の偏差値の上がり方

偏差値が60以下なら、伸びしろはかなりあります。基本的なことや不得意な教科や単元の穴埋めによって、伸びます。特に中学生の男子の場合、受験直前でいきなり成績が伸びて、予想以上の高校に合格することが多いようです。
しかし、偏差値が65以上の場合、ほとんどの生徒さんは横ばいで3上がる程度でしょう。そういう生徒さんは珍しいです。これは、以前勤務していた進学塾の内部資料からも明らかです。
なぜなら、この追い込みの時期、全員が死に物狂いで勉強に拍車をかけるからです。

✅似通った教育方針の併願校を選ぶ

中学受験者数は、コロナ不景気の中でも増加しています。これは大変不自然なことなのです。なぜなら、過去においてリーマンショックなどの不景気時では、中学受験者数は減少するものだからです。
不景気で先の見通せない中で、中高大学の私立の学費を払い続けられるだろうかという保護者の皆さんの不安が、そういう結果になるのです。
これに伴い、ネットで気になるキーワードが出てきました。「偏差値にこだわらないで、お子さんに合った学校をえらびましょう」というものです。
コロナで充分に準備ができず、成績が上がらず受験をあきらめかけた方たちへの対策と思われます。
また、大規模小規模にかかわらず、塾には私立中学から生徒さんを自校に優先的に受験するように働きかけがあります。
私が言いたいことを察していただきたい。ご家庭の教育方針・生徒さんの性格に本当にあった併願校選びをしていただきたい。

✅生徒A君の併願校の失敗

私の友人の息子A君の話をいたします。A君は、お父さんが慶応の経済学部を出て、大企業の総務に勤めていました。社宅にいましたが、慶応出身者が多く、集まると飲みながら校歌を歌います。A君も自分が慶応に入るのが当然のように考えていました。
ところが不合格となってすっかり落ちこみました。併願校に入学したのですが「こんな学校で勉強したくない」とまで言いだしました。私の友人も、学校の担任やお父さんと相談して、A君が立ち直るのに時間がかかり大変でした。第二志望に入ることも考え、納得できる併願校を選びましょう。不合格になった時の心構えも考えましょう。
結局A君は立ち直って勉強を進め、慶応の薬学部を卒業しました。

✅「長男で失敗したから、もういいです」

合格発表があってしばらくすると、受験後の生徒さんの下のお子さんに退塾者が出ます。あまりにも過酷な受験勉強を終えて、保護者の方が無気力・放心状態になり「中学受験なんてもう考えたくもない」となるのでしょう。
また、集中力の欠ける生徒さんの保護者面談のとき「お兄ちゃんで失敗しましたから、下の子はあれでいいです」と言われ、驚いたこともあります。
一度受験に失敗したからと言って、人生が終わるわけではないので、思いつめ過ぎは良くないかと思います。

✅注意したほうが良い事

難関大に合格した人数をめやすに選ぶ方が多いのですが、むしろGMARCHの層が厚いかどうかを見ることが大切です。そういう学校は、全体のレベルが高く、入学後の勉強も充実している可能性が高いです。
難関の合格者がいるのにGMARCHが異常に少ない場合、よくお考えになってください。誹謗中傷目的ではないので、これ以上は差し控えさせていただきます。




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