見出し画像

受験国語 小説文K 横断歩道

🧡受験まで、あと3か月となりました。本番の出題形式に近い形でNOTEを出していきます。一緒に解いてみましょう。

問題を先に読みましょう。きちんと戦略を持って解き始めましょう。今回の問題は偏差値50~60レベルの中学入試問題です。制限時間50分で大問2題としましょう。そのうちの大問1のみを解いてください。制限時間25分です。50点満点です。

問1 次の漢字の読みを答えなさい。(3点×5=15点)
①老婆
②抗議
③時節
④愉快
⑤驚いた

問2 だれの大きな声ですか。10字以内で答えなさい。(10点)

問3 「踵(きびす)を返した」とは、どういう意味ですか。(10点)

問4 どうして、母を思い出していたのですか。最もふさわしいものを一つ
選びなさい。(15点)

① 老婆のおかげでタクシー代がかかるのがいやだったから。
② 老婆の手が冷たかったから。
③ 私に助けを求めるような目をして亡くなった母が、助けを必要としていた老婆と重なったから。
④ 母が、よく白い割烹着に白い手ぬぐいをかぶって、掃除していたから。

【本文】

駅前の信号を渡りきろうとしたら、背中の曲がった①老婆とすれ違った。白い割烹着に、日よけの白い手ぬぐいをかぶっている。のろのろとうつむいて歩いている。
 私は仕事が忙しく、先を急いでいた。信号が赤に変わったのであろう。老婆に②抗議のクラクションが鳴り始めた。
「さ、そんなことは忘れて、さっさと駅に向かえ!間に合わない!」      
 という(問2)大きな声が聞こえた。しかし、とうとう私は(問3)踵(きびす)を返した。
 案の定、老婆は歩道の中程にいた。私は、彼女の両手にぶら下がっていた白いレジ袋を持ったが、いやに軽かった。クラクションが③時節、鳴ったが、④愉快になってきた。歩道を渡り終えると、私はほほえんで
「お気をつけていらっしゃってください。」
とレジ袋を渡した時、老婆の手が冷たいのに⑤驚いた。
 駅前でタクシーに乗った私は、去年亡くなった母を思い出していた。
「私の手をきつく握りしめて、助けを求めるような目で、私をみつめながら別れたのであった。」

【解答】
問1 ①ろうば ②こうぎ ③じせつ ④ゆかい ⑤おどろいた

問2 私の心の声・自分の心の声・主人公の内側からの声

問3 踵(きびす)とは「かかと」のこと。引き返すこと。

問4 正解は③
選択問題は、ありえないものから消していくと効率的に解けるのでしたね。①は、あり得ませんね。老婆を助けて良かったと思っているのですから。②④は、老婆の様子に描いてあるので間違えやすいですね。こういう場合、キーワードをみつけます。②は「手が冷たい」④は「白い割烹着」「白い手ぬぐい」です。どれも老婆の描写のみで、母がそうだったとは書いてありません。
③のキーワードは「助け」です。主人公がしたことは、一言でいえば何だったのか考えましょう。「老婆を助けた」です。母のなくなったときの「助けを求めるような目」とつながりますね。

さあ、皆さん、何点取れましたか?
🧡YouTubeも見てね!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?