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Facebook(FB): FY2021 2Q 決算 |予想以上の着地、3Q以降の逆風を警告

決算発表シーズン真っ只中、2021年7月28日にFacebook(フェイスブック)が発表したFY2021年度の第2四半期決算を解説したいと思います。

なおザッカーバーグCEOが改めて示した事業戦略における「3本の矢」については別の記事で解説したいと思います。

1.FY2021 第2四半期(4-6月)業績ハイライト

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フェイスブックの売上高は前年同期比+55.6%の$29.1bil(約3.2兆円)、営業利益は同比+107%の$12.5bil(約1.3兆円)と増収増益、堅調に業績が拡大する結果となりました。

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売上高の98%を占める広告事業は同比+56.0増の$28.5bil(約3.1兆円)、広告インプレッション数は6%増加と前四半期の12%からは鈍化したものの、広告単価は47%上昇しました。

2.決算説明会のハイライト

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フェイスブックのMAU(月間アクティブユーザー数)は北米や欧州では横ばいもしくは減少に転じてはいるものの、全体としては28.95億人と微増しています。

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一方でフェイスブックのARPU(1ユーザーあたりの売上高)は継続的に上昇傾向にあるようです。

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さらにInstagramやMessenger、WhatsAppなども含めたMAUは35.1億人になり、こちらも継続して増加しています。

【FY2021年 下期 業績に対する見通し】
このようにFY2021年 上期は非常に好調であったフェイスブックではありますが、FY2021 下期業績はコロナ危機からの急回復による反動によって売上高が増加していた特需期間は終了し、前年同期比と比べ伸び率が著しく鈍化するという見通しを示しています。

また規制当局との摩擦やi OS14.5へのアップデート(アップルは追跡型広告を巡るプライバシー保護策を強化する一貫として、各アプリが広告向けに利用者の情報を収集する機能を許可制に変更)による影響がFY2021 3Q以降に現れるとの見通しを示しています。

3.株価の反応

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フェイスブックのFY2021 第2四半期(4-6月)の決算内容は市場予想を上回る内容ではあったものの、今後の見通しに対する期待感も高く株価が上昇していたこともり、7月28日の決算発表以降の株価は軟調に推移しています。 

経済が正常化に向かう中で、コロナ禍での恩恵を受けていたフェイスブックですが、アップルの追跡型広告をめぐるアップデートによる影響も加わるため、この3四半期見せていた高い成長率は望めない(という見通しも会社から示されれている)ことから、しばらく株価はさえない動きを続けそうです。

4.最後に

最後まで読んでいただいてありがとうございます。この記事を気に入ってくれたら”スキ”ボタンを押して頂ければと嬉しいです^ ^またこれからアメリカのテック企業を中心に決算内容や新規上場企業などを解説していきたいと思っているのでぜひNoteやTwitterのフォローをお願いしますm(- _ -)m

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