【市場】2022年2月7日週のアメリカ株:まだ安心できない相場!?
先週の米国株式市場は終わってみれば、4指数ともに先週比で上昇し、反発の兆しを見せたものの、米国の10年国債の利回りが1.9%を突破し、原油価格の上昇が継続
そんな米国株式市場、2月7週を展望する上で、先週1週間の振り返りから見ていきましょう。
Youtubeも同日に配信してますのでぜひこちらもご欄ください。
1.先週のマーケット(振り返り)
まずは先週(2022年1月31日週)の米国株式市場
週前半は、その前々週のマイクロソフトやアップルなどの大型ハイテク株の好決算による反発が持続し、相場全体が上昇
月曜日にはフォロースルーデー(上昇相場への転換)シグナルも出て、GAFAM後半戦のAlphabet(グーグル)も市場予想を超える好決算
米国の10年債金利も1.8%を割りこんでいたこともあり、テック企業を中心にこのまま株価上昇していくのかという期待感が広がっていた矢先に・・
フェイスブックショック・・・ 1日でフェイスブックの時価総額が28兆円近く失うという米国市場最大の下落
日本を代表する企業であるソニー(15兆円)とキーエンス(14兆円)2社分の時価総額が吹き飛ぶくらいのインパクトもあり、ナスダックが4%超の下落
フェイスブックに何があったのか?
詳細は ぜひ過去の記事をご欄ください。要点をいうと、1日当たりの利用者数がピークアウトし、はじめて減少に転じたことに加えて、昨年のApple iOSのアップデートの影響が2022年度$10bil(約1.1兆円)にもなる可能性を示唆し、売上高成長も低成長
そんな中で株式市場にとって幸いだったのが、アマゾンの株価が決算発表後に14%も上昇し、フェイスブックの下げを吸収するかのように、22兆円も時価総額が上昇するというミラクルが起きたこと
個人的には今回のアマゾンの決算はダメな決算だとは思っているのですが・・・全体的に見れば自分が間違っていてよかったなと思います。
指数全体で見れば、今週一週間プラスで終了
但し、これで今週から相場が安泰かというとむしろ下値を試しにいくのではと思って、警戒感を緩めていません。
なぜならばインフレが高止まりしており、さらに加速しそうだからです。その主な要因は原油価格の上昇と賃金の上昇。
1. 原油価格の上昇が止まらない・・・
原油相場は強気相場が継続しそうです。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国から成る「OPECプラス」の2日の会合で、現行の緩やかな増産ペースを3月も維持する方針を決定し、需給が引き締まった状況が続くとの観測から、米原油先物(WTI)は前週、7年4カ月ぶりに節目の1バレル$90を突破
2.賃金上昇が止まらない・・・
景気動向を反映する非農業部門雇用者数は前月比46万7000人増と市場予想 15万人を上回り、昨年12月と11月も上向きに修正され、両月合わせて70万9000人の上方修正
平均賃金も前月比0.7%増、前年同月比5.7%増となっていることから、労働市場のタイトさを物語っており、賃金インフレ率が今後もトレンドを大きく上回ることを示唆している内容となっています。
好調な雇用統計を受けて、FRBがよりタカ派姿勢を強めるとの思惑が広がり始めており、10年債利利回りも2020年1月以来、約2年ぶりの高水準を記録しています。
2.セクター/個別騰落率
続いて先週のS&P500のセクター別の騰落率を見ていきましょう。
先々週の後半から大型ハイテク株を中心に好決算があったことで市場に安堵感が広がり、全セクターが上昇
その中でも、アマゾンやテスラが含まれる一般消費財が強く反発したことを受けて、一般消費財が4.2%上昇
続いて引き続き緊迫しているウクライナ情勢やOPECプラスで増産規模も維持させたこともあり、エネルギーセクターが4.19%と強気継続
またインフレ → 利上げ → 金利上昇というシナリオの中で金融株も上昇しています。
但し、全セクター上昇しているからとって、昨年末から続いた下落から反転し、上昇相場入りしたかというとそうではありません。
個別株に目を向けてみると、選別がセクターの中でも選別が激しくなってきており、グーグルなどのような好決算は買われる一方で、ハイテク株の中で成長が鈍化しはじめた銘柄は軒並み激しい売り浴びせにあっています。
例えば、GAFAMの一角であった、フェイスブックが1日で20%以上やペイパルも20%超下落というように、グロースの成長が「止まった」と思われた瞬間は悲惨な目にあっています・・・
主要な銘柄の騰落率は以下の通りです。
3.今週のマーケット(注目点)
2月10日(木)22:30(日本時間):米国の1月消費者物価指数)(CPI)
→ 先月7.0%、今回の市場予想が7.3%と引き続きインフレが高止まりする中で、どうなるか。
原油価格の上昇が継続し、先週末の雇用統計で賃金も5.7%上昇している中で、消費者物価指数への影響はどうなるのか?
4.今週の決算発表
そして最後に今週決算発表がある銘柄です。(マネックス証券のHPより抜粋)
注目の決算としては、以下の企業あたりでしょうか。
2月9日:ウーバー、トゥイリオ、ペプシコ
2月10日:ツィッター、コカ・コーラ、ケロッグ、ユニリーバ
以下そのほかの企業の決算発表スケジュールです。
2月7日
2月8日
2月9日
2月10
2月11日
5.最後に
最後まで読んでいただいてありがとうございます。この記事を気に入ってくれたら”スキ”ボタンを押して頂ければと嬉しいです^ ^
またこれからもGAFAMをはじめとする米国や中国の高成長テック銘柄を取り上げて記事にしてますので、これを機に是非フォローをお願いしますm(_ _)m
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?