台湾を左回り旅(3) 台南編
2週間かけて台湾を左回りする旅。今回は台湾で最も長い歴史を誇る台南編です。歴史を感じるものが色々あります。何を食べてもおいしかった!
台南へ
台中には年末年始に訪れたことがあります。阿里山に登って初日の出を見ました。なので、今回は高鐵(台湾高速鉄路)で、台北から台南まで一気に移動しました。
写真を見ると、どこかで見たことある形ですよね。日本の新幹線700系を台湾仕様にした700T系という車両だからで、台湾新幹線とも呼ばれています。
台鐵(国有鉄道:在来線)の自強号で4時間15分前後かけて、お弁当を食べながら行く方法も考えましたが、乗ったことのない台湾新幹線に乗ってみたい!という気持ちが勝りました。
ちなみに、次の台湾新幹線はN700Sベースだそうです。空力特性に優れた車両や、最新電力デバイス(SiC)を適用することなどより、電力消費量が削減されるそう。リチウムイオンバッテリー搭載により、停電時にも低速自力走行が可能です。走る姿を見るのが楽しみですね。
高鐵(台湾高速鉄路)の台南駅と、台鐵(国有鉄道:在来線)の台南駅
「290km/hで走行中」の車内表示もあり、1時間46分で高鐵の台南駅に到着しました。早いですね。
土地取得の問題や線路の曲線を極力なくしたい為なのか、高鐵の駅は台鐵の駅とは離れた位置となる場合があり、高鐵の台南駅もその一つです。この駅の隣に台鐵の沙崙駅があり、そこから台鐵の台南駅までは24分程かかります。高鐵も台鐵も駅名は同じ"台南"なので勘違いしそう。八王子(JR)と京王八王子(京王電鉄)や、横浜(JR東海道線)と新横浜(JR東海道新幹線)の様に駅名を変えてほしかった。
三井アウトレットパーク
高鐵台南駅のプラットホームから三井アウトレットパークが見えて、初めて見た時は意外に感じましたが、このあと色々と都市を巡って台湾では珍しい光景ではないことがわかりました。需要があるから出店しているのでしょう。2022年の1人当たりの名目GDP(名目GDP:物価補正していない国内総生産)は日本が世界で31位(33,822US$)、台湾が33位(32,643US$)と、ほとんど差がありません。私の今回の旅行の食費や宿泊費での経験によると、物価にもほとんど差がありませんから、1人当たりの経済力もほとんど差がないと考えていいかな。
台南市街を散策
台鐵台南駅に着いたら雨でした。台風が近づいている影響かと思ったら夕立の様で、しばらく待ったら小降りになりました。傘を持って自転車は厳しそうなので、歩いて散策することにしました。
再發號の肉粽(中華ちまき)
まずは食事。再發號の肉粽(中華ちまき)は店員が包を開いて中身をお皿に広げてくれます。味付けされたもち米の中にホタテやエビ、椎茸、卵などなど具沢山でおいしい。小ぶりな牡蠣のスープもおいしい。
林百貨店
日本統治時代の1932年に開業した林百貨店の建物。太平洋戦争後、警官の派出所などに使われていたものの、1980年代より空きビルとなっていました。その後台南市により市定古跡に認定されて、2014年にリニューアルオープンしました。
歴史を感じるエレベータで5階まで上がれます。そこにはレストランがあり、そこからさらに屋上まで上がって、街並みを上から眺めることもできます。階下には台湾デザインの工芸品や雑貨、衣類、食品などがずらりと展示販売されていて、見ているだけでも楽しい。
豆花
豆花は豆乳を使った台湾のスイーツです。甘く冷たいシロップにフルーツなどをトッピングして、豆乳を柔らかく固めたものと一緒に食べ、味と食感を楽しみます。お店によって少しずつ違うそうです。暑い中を歩いて冷たいものを欲していたときにちょうど見かけたお店に入り、正解でおいしかった。翌日花園夜市で見たことある人がいるなあ?と思ったら、このお店の店員さんが売り子をしていました。
大東夜市は臨時休業
大東夜市の会場まで行ったら残念な垂れ幕が。。。改修でお休みだそうです。
ネットで事前に調べれば分かったのかもしれないけど、まさか休みがあるとは思ってなくて、脱力感。
大東夜市は月・火・金曜日に開催され、花園夜市は木・土・日曜日に開催されます。開催日が違うので、両方に出店する屋台もあるそうです。明晩の花園夜市に期待します。
ライトアップだけ紹介
自転車でGO!
翌日は晴天!自転車を借りて郊外へ繰り出しました。
矮仔成蝦仁飯
「地球の歩き方」に掲載されていたお店が気になっていて、まず最初に向かいました。店の前には列が!。。。並んでいたら店員に「持ち帰りか?」旨聞かれて答えたら、隣の建物の空いている席に案内されました。
席に注文用紙があるので記入して渡して、料理が届くのを待ちます。
台湾では注文用紙方式のお店が多いのでわかりやすいです。このお店は日本語表記もありますが、殆どのお店は中国語オンリーなのでGoogle翻訳を駆使します。
蝦仁飯(えび飯)は油を使用していないようで、あっさりとしています。「地球の歩き方」の記事の通り、朝食向きですね。うっかりしてアヒル卵ダブりだった。
安平港濱歷史公園
クジラを模した構造物がシンボルの公園へやっと辿り着き、少し休憩。
炎天下の自転車は結構キツイ。熱中症になるかも?と思いながらフラフラ走っていたら、はるか前方にあるファミリーマートが砂漠のオアシスに見えました。
阿財牛肉湯
ちょっと前に食事をした気もしますが、ここはGoogleMapでたまたま見つけて絶対に行きたかったお店なので。10分ぐらい並びました。
牛肉湯は厚い牛しゃぶみたいなもので、熱いスープの中に牛肉が入った状態で運ばれてきます。とてもやわらかくておいしく、無限に食べられそう。2つぐらい注文しておけばよかった。
「台湾 旅人地図帳」(片倉佳史・片倉真理著 )に、次のように書かれています。
「台北は中国各地をルーツとする料理が多いが、台南は歴史に裏付けされた台湾の郷土料理が充実している。味付けは甘めなことが台南の料理の特色とされる。そして、注目したいのは、ここだけで味わえる独自の料理が多いことである。つまり、台湾の中でも台南にだけ存在する料理がよく見られる。」
牛肉湯も台南にだけ存在する料理だそうです。
昨日、大東夜市会場からの帰り道に、歩道にテーブルを置いて営業している小さな店があり、お客さんが食べているものがおいしそうだったので同じものを食べてみたら、やっぱりおいしかった。台南には、こんな小さな店がたくさんあります。
いつか台南に長期滞在して、台南の料理を食べ尽くしてみたいなあ。
台江国立公園ビジターセンター
このあたりは広大な湿地帯です。四草大橋を渡り、台江国立公園ビジターセンターに到着。売店で冷たいジュースを買ってがぶ飲みし、エアコンの効いたセンター内で台江国立公園の歴史や自然を紹介する展示を見ながら涼みました。それから外に出て周辺の湿地で鳥や魚を観察した後、牡蠣養殖場の横を通って四草大橋の下をくぐり海側の四草堤防へ出ました。
四草堤防
眼の前には南シナ海が広がります。
流木で作成したインスタレーションアートが期間限定で展示されていました。孫を背負って家族を待つ老婆像だそうです。
四草大橋
広大な湿地帯と海との境目に架かる橋です。潮の流れが激しく、橋の上には沢山の釣り人がいました。夕日撮影にはちょっと時間が早いみたい。
安平小砲台
1840年にアヘン戦争が勃発し、台湾の清軍がイギリス軍からの攻撃を防ぐために建てた中国式砲台だそう。昔はここが海岸線だったのですね。
安平老街
安平老街は、オランダ統治時代に造られた、台湾で最も古い商店街だそうです。安平はかつて「大員」と呼ばれていて、これが「台湾」の語源だとする説もあります。
安平開臺天后宮
安平老街近くの大きな寺院で、1668年に建立されたそうです。
この辺りには公衆トイレがあまりありませんが、ここの左側にはあります。
同記安平豆花
台南で一番人気の豆花店だそうです。
店頭の写真を見たときに一番食べたいと思った牛奶雪花冰(ミルクかき氷)を注文しましたが、周りの席を見ると大人は普通の豆花を食べていて、かき氷系を食べているのは子供たちでした。大人は人気の豆花の味を確かめたいのでしょうね。失敗したかなと思いましたが、牛奶雪花冰がとても美味しかったので良しとします。
次の機会には普通の豆花の味を確かめてみます。
安平運河
街の中心から郊外へ向かう往路は車やバイクの往来が少ない広めの道の永華路二段を自転車で走りましたが、だんだん慣れてきたので街の中心への復路は沢山の車やバイクに追い越されながら安平路を走りました。道路と並行して幅広い安平運河が続いています。
花園夜市
今回の旅行では台湾を左回りしながら色々な夜市に行ってみましたが、その中でここの夜市が一番良かったです。どれを食べても失敗がありませんでした。夜市名に「〇〇観光夜市」の様に"観光"が付いているところが多い中で、ここの名称には"観光"が付いていません。訪れるのが一度だけの観光客向けではなく、何度も訪れる地元の人向けの夜市なので、リピートしたくなる品質と価格の食べ物ばかりなのだと思います。広い会場の何処でも、なかなか前に進めないほど大混雑でした。混雑の中で写真を撮るのを忘れていましたが、2つだけ写真を撮っていたので紹介します。
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