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仙台89ers:2022-23シーズン 第19節(1/21,22 Away Game vs富山 at 富山市総合体育館)雑感

今節のプレビューはこちら。

◯試合前トピック

・岡田、オールスターウィークエンドで大活躍

前節のレビューで書くつもりが前節のあまりの内容で忘れてしまっていましたので今回書きますw

さて、1/13,14にアダストリアみとアリーナで3年越しで開催されたBリーグオールスターゲーム。仙台からは残念ながら本戦に選ばれた選手はいませんでしたが、Bリーグで活躍するアジア提携枠国出身の選手で構成されるASIA-ALL STARSとBリーグ期待の若手で構成されるRISING  STARSとの対戦において、仙台の岡田がRISING STARSのメンバーに選ばれておりました。

さて1Qにコートに上がると早速名刺代わりの3P。

その後もコンスタントに3Pを沈めていき・・・。

最後はASIA ALL STARSを追い上げるためにボールを集められ・・・。

気が付けばゲームハイの26点を獲得。RISING STARSは惜しくも敗れましたが、多少緩めの内容だったにせよ、確かな爪痕を残せたのではないでしょうか。この活躍がレギュラーシーズンのGame Playにいい影響を与えてくれればうれしいですね。

◯Game1(1/21 17:35 TO)仙台73富山75

今節は降格が決まった因縁の地でもあります富山まで赴き、あの時の借りを返すべく現地でのダイキエンをしてまいりました。

Game1のスターターはこちら。

小林と青木の2ガードという思い切った布陣。特に青木は前節加入直後にも関わらず、低調なチーム状態の中で一人気を吐いていた勢いを買われたところがあるかもしれません。

序盤は仙台が前から出ていくディフェンスを見せますが、強く当たる分少しファウルトラブル気味に。富山は巨漢センター、スミスにボールを集めてインサイドの制圧を図ります。巨漢センターといえば昨季越谷のバッツにはさんざん手を焼いたものですが、このスミスの圧力の前にはさすがのバーレルや小寺もパワーで押し切られるシーンも散見されます。

ファウルがやや多めながらもよくディフェンスはできていて富山に気持ちよくオフェンスをさせていないあたりは今Gameは少し立て直してきた感はありますが、オフェンスのほうはここ何Gameか同様、やはりシュート精度という面ではまだまだ上がってこず、というところで一進一退の展開が続き、どちらかが大きなランを作るという展開にはなってきません。

2Q半ばに差し掛かるとアクシデント。仙台ディフェンスのインサイドを突破しようとしたスミスが交錯する中でコートへ倒れこむと膝を強打、その巨躯ですから少しダメージが大きかったようで、ベンチに退いてしまいます。

スミスというインサイドでの圧がなくなったところで仙台も優位に立ちたかったところですが、富山はスミスのリタイアで奮起したか、ジョンソンが点取り屋の能力を発揮しだすと、互いに守っては守りあい、得点を決めれば得点を決め返す一進一退の拮抗した展開は前半終了まで継続、37-35と仙台が2点リードで前半が終了。

前半は互いに激しくディフェンスに当たる中で仙台がややファウルがかさみながらも一歩前に出ることはできました。しかし見ている印象ではそんなに多い気がしていなかったここ何Gameかの大きな課題であったターンオーバーもすでに9を数えているのは後半に向けてファウルの多さとともにやや懸念事項。しかしインテンシティ高いディフェンスもジャッジクルーの基準によってはファウルがちになるのはやむを得ない部分はありますので、そこはしっかりアジャストしていくことが肝要でしょう。

後半は入りよく、インテンシティ高いディフェンスで富山のオフェンスをしのぐと2分半で8-0のランとして差を一気に10点に拡げることに成功。このままのペースで行きたかったところですが、そこから仙台の得点も止まってしまいリードを拡げることができません。お互い我慢の展開ながら一時は12点差としましたが、残り2分をきったところから仙台は決めきれないシュートと懸念だったターンオーバーで富山の反撃を浴びてしまいます。サンバ、ジョンソンが連続の3Pを沈めてくると一気にカムバックされ、気が付けば仙台のリードは3点差までに詰められてしまいました。

こうなるとこの連敗中によく見られた4Qで一気にひっくり返されてしまう展開が頭をよぎります。今Gameこそはその悪い流れを断ち切ってほしかったのですが・・・。

富山は3Qの終盤にディープ3Pを決めたジョンソンが前半ためていたフラストレーションを払しょくしたか、4Qに入るとスコアリングのスイッチが入ってしまいます。逆転の3Pやスティールからのダンクを決めるとすっかりGameは富山ペース。相手から誘ったアンスポーツマンライクファウルで得たFTもヒートアップした会場に気圧されたか澤邊が2本とも外してしまうと、追撃しきれないいつもの悪い流れになってきます。

それでも今Gameは復調の兆しのディフェンスのふんばりでここ何Gameかのようにズルズルと崩れていくことはなく、シーソーゲームの様相を呈してきましたが、同点となり残り1分を切ったところで澤邊がペネトレイトからファウルドローン。しかし先に2本のFTを決められずにいた澤邊はこの2本も外してしまい、リードすることに失敗してしまいます。残り29秒で富山のポゼッションは今Game当たっていたジョンソンの3Pは外れたものの、ゴール下でのミスマッチからリバウンドをもぎ取ったサンバに押し込まれて2点リードされてしまいます。残り6秒で仙台最後のポゼッションはボールをバーレルに託しますが、富山の必死のディフェンスに阻まれファウルドローンもなく万事休す、またもや勝ちきれず悔しい9連敗を喫してしまいました。

どうしても勝ちたかったGame、勝ちたかった相手に僅差で敗れしまいましたが、スタッツを見るとGame中はそんなに気にならなかったにもかかわらずターンオーバーが20本記録されているあたり、まだまだ課題は解消しきれていない状況といえましょう。とはいえ、Gameの最初から最後までディフェンスのインテンシティの高さは保たれ、最後に大崩れすることがなかったのは少し復調の兆しでしょうか。Game2までに時間はあまりありませんが少しでも修正して次こそは勝利をつかんでほしい・・・。

気になった選手:スティール
青木とともに前節秋田戦を前に加入した新戦力ですが、今Gameでは13分のプレイタイムで14得点6REBと期待に違わぬ活躍を見せてくれました。特にリバウンドでは高さがありオフェンスリバウンドも良く取れていたのが印象的。これからもどんどん活躍して短期契約で終わらない評価を得られるといいですね。

◯Game2(1/8 14:05 TO)仙台81富山77(OT)

Game2のスターターはこちら。

Game1と変わらず。Game1ではよくボールも回り機能していましたので継続、ということになりましょう。

Game1では優位に進められた時間を作りながらもシュート精度の悪さ、ターンオーバーの多さ等ずっと抱える課題をまたしても露呈ししてしまい、最後の最後で捲られてしまうこのところ頻繁に目にするような流れでの非常に悔しい敗北。ディフェンス面でがんばれていただけにもったいなくもありました。

どうにかして一つ勝つことができればこの悪い流れも払拭できそうなのですが、これまではGame2の方でさらに調子を落とすケースが多く、今季Game2で勝利しているのはHome川崎戦のみとあまりよろしくないジンクスもありますがさてどうなりますか・・・。

立上りはGame1に引き続きややディフェンシブ。双方3Pのタッチが今一つなところ、スミスを欠く富山を前にインサイドでやや優位に立つ仙台がオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスを生かして前に出る形が作れています。ディフェンスもGame1に引き続き前からインテンシティ高く当たることができているのもいい感じです。

2Qも引き続きインサイドでバーレルやスティールのオフェンスリバウンドなどからのセカンドチャンスでコツコツと得点を重ると、青木の3Pも決まりだし少しずつリードを広げることに成功しOTO時点で9点リード。これまでのGame2同様ややシュート精度は欠く中、オフェンスリバウンドがよく取れているのがかなり助かっています。富山はやはりインサイドの要であるスミスの不在が痛いか。前半はそのまま40-30で仙台が10点リードで終了。

Game1に引き続きディフェンスは足がよく動いていて富山に思うようなオフェンスをさせていません。またGame1ほど富山側が3Pのタッチがあまり来ていないというのもありつつ、バーレルやスティールがインサイドでの奮闘でリバウンドをしっかりとれているのもいい感じ。ただやはりシュート精度の面ではこれまで通り今一つなところもあるので、もう少し上げていって後半はさらにリードを広げていきたいところです。

3Qも前半同様のペースが続きますが、シュート精度がやはり上がってこずなかなか決めきれなくなってきて、リードを広げることができません。しかしそこはGame1から復調気味のディフェンスと今Game非常に良いリバウンドでもって富山のオフェンスをしのぎ続けられています。3Qは10点のリードを保てたまま終了できましたが、勝負はここ何試合か、そして今節のGame1もそうだったように攻守に急失速を見せて勝ちきれない要因となってしまっていた4Qの闘いへ。

しかし4Qに入ってこれまでよりさらに悪くなったシュート精度で決めきれずにいると、富山はGame1同様ジョンソン、デンプスの連続3Pなどであっという間にリードを溶かしてしまう嫌な感じの展開。そうこうしているうちにOTO直前にはジョンソンの3P、仙台ターンオーバーからのファストブレイクでのダンクなどで2点差までに詰め寄られるGame1と同じような流れになってきますが、青木が3Pをねじ込み一息ついた形でOTOへ。

しかしOTOが明けてもGame1同様会場のボルテージが上がる中富山は完全に勢いづいてしまい、仙台がシュートを決めあぐねている中FTなどで加点をしていくと、残り2分弱のところで野崎に3Pをねじ込まれついに4点のビハインドを背負ってしまいます。今日もまたこうなってしまうのか、と見ているこちらは半ば諦めの気持ちにも支配されかけてしまいましたが、今Gameの仙台の選手たちは決してあきらめていませんでした。今Gameよくできているディフェンスをでリードされた後の富山のオフェンスを防ぎ続けると、最後はバーレルがスラムダンクを叩き込み同点とし、ギリギリのところでOTに持ち込むことができました。諦めの気持ちになってしまっていた自分が恥ずかしい・・・。

OTO開始直後にアクシデント。ディフェンスの際に相手選手と接触した加藤が少し変な倒れ方をして足を痛めたようで交代を余儀なくされてしまいます。群馬戦に続いての負傷ですが大事に至らなければいいのですが・・・。

OTで勝負を決めたのはここまでシュート精度がよくなかった仙台が、ここという場面で岡田や寒竹の3Pを決めることができたこと。富山も今節3Pが好調の野崎が3Pを狙ってくるもこちらは決めきれず。残り1分のところで1点差には詰め寄られますが、その直後岡田が値千金の3Pをヒットするとそのまま4点リードを保ってほしかったほしかった勝利をようやくつかむことができました。

気になった選手:青木
移籍後3Game目にしてすでに仙台の主力選手としての風格すら漂わせる活躍ぶり。特にディフェンス時の6スティールは出色の出来で、インテンシティ高いディフェンスをベースとする仙台のスタイルにも早くもフィット。オフェンスでも自らプッシュしチャンスメイクを行う小林とはまた違ったスタイルで新たな風を吹き込んでくれました。

広島ではチーム事情からプレイタイムをあまり得ることができなかった分、これからは仙台でその持てる能力を存分に発揮してくれることでしょう。

◯最後に

今節は2Gameとも仙台が先手を取りながら、4Qの土壇場で富山が猛追してくるという同じような形での接戦の末、1勝1敗のタイとなり、仙台富山それぞれ2023年の初勝利をつかむ形となりました。2023年の順位争いという意味では、わずかながらでも直接対決での得失点差を上回ることができたことはアドバンテージになりましょう。

Game2はようやく勝利したとはいえ、FG%は40%を切り、FT成功率は60%に届かずといったところでのシュート精度の悪さは残ってしまっていたのは次節以降に向けても課題としてまだまだ残っている状況。またターンオーバーもGame1では20本、Game2でも12本とこちらももう少し減らしていきたいところ・・・と勝利をしたうえで反省できるのも久々です。

ディフェンスについては両Gameとも最後まで足が止まることなくハードに遂行できていて、前節秋田戦で全く機能していなかったディフェンスから修正できていたのはとてもよかったところ。仙台としてはやはりこのインテンシティ高いディフェンスという持ち味があってこそなので、そこは今後も継続していきたいものです。

次節はHome仙台に戻ってこれもまた順位争いをすることになるであろう滋賀との対戦です。今節再び負傷してしまった加藤の具合も気になりますが次節はDNPだった田中、片岡も復帰が濃厚、出られなかった分のうっ憤を晴らしてくれることでしょう。さあ今節ようやく10Gameぶりにつかんだ勝利の勢いで次節は今季初の同カード2連勝として残留争いから一歩抜け出たいところですが、勝利を素直に喜びつつも気は緩めずに臨んでほしいですね。

それではまた。

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