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お金をかけずに30%売上アップした店

今日のおすすめの一冊は、ディル・ドーテン氏の『仕事は楽しいかね?』(きこ書房)です。ブログも本書と同名の「仕事は楽しいかね?」という題で書きました。

本書の中に「お金をかけずに30%売上アップした店」という興味深い話がありました。

その紳士服の店の経営状態はほとんど赤字になるくらい傾いていた。最後に、あるコンサルタントに相談しそれで駄目だったらオーナーは店をたたもうと思った。条件はお金をかけないこと。

そのコンサルタントはこんな助言をした

①店の中のあるあらゆる商品を並べ替えること
②開店時間を10時から、朝7時半に変えること
③熱帯魚の入った大きな水槽を買うこと

およそ、常識はずれの助言だと思ったがそれを半信半疑で実行したら何と売上は30%も上がった。

あとで、その助言の理由を聞くと店の前は人通りが多いので、店の中に大きな水槽があれば歩きながら皆きっと目をとめるだろう。

何故、水槽か?『水槽を置いている紳士服の店なんて、見たことがないから!』。つまり他と違う店になるためだけに、変わったことをした。

しかし、そのお陰で店員達もすごく創造的になった。例えば、水槽にはしごをもたせて、その上にマネキンを置いたり、まるでマネキンが魚を食べているかのように…

全ての商品を並び替えるのは、店の中を全然違ったように見せるため。まったく同じ商品でも、違う場所に置きなおしたら客には新しい商品が入ったように見えるのだ。

最後に、店を早く開けるのは、出勤途中のビジネスマンがその日の重要な会議のために、これだ!と思うようなネクタイに目をとめたり、厚手のコートや傘が急に必要になる場合を狙ったものだった。

客は、店で何かがおきているぞ、と確かめたくなったのだ。そして店員たちも、自分達は実験の重要な要素だと感じ、そこにホーソン効果がもたらされた結果、ホーソンの実験と同じ売上30%という伸びになった。

できることはどんどん変える。皆が変わったと気づくくらいに何でも変える。好奇心を旺盛にすること。

実験が好きな人だと評判になったらまわりからアイデアを持ってきてくれるようになる。

「ホーソン効果」とは、ホーソンという名前の工場での生産性の実験のこと。

どんな変化が原因で、生産性が増減するのかを突き止めるリサーチをした。まず、明かりが多くなれば生産性があがるという実験をした。しかし、驚くべきことに、照明を元の明るさに戻しても生産性は落ちなかった。

再度、明るさを3倍にする実験グループと、ずっと同じ明るさの非実験グループに分けてもう一度実験をした結果は、両方とも生産性が飛躍的に伸びた。すっかり困惑したリサーチチームは、次にコーヒーブレイクの実験をした。

しかし、休憩時間の長短に関わらず、このグループの生産性が30%あがった。それは休憩時間がゼロでも同じだったという驚くべき結果がでた。

結論は…実験をするということで、誰かに見られ注目を浴びたから。誰かに見られていると思うと、誰もが張り切るものだ。

荒唐無稽なことでもバカにせず…
様々な実験や挑戦を、恐れずに試し続ける人でありたい。

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