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コーヒーを飲むより「ちょっと運動」

今日のおすすめの一冊は、堀田秀吾氏の『「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)です。その中から「思い出にひたると脳が老化していく」という題でブログを書きました。

本書には興味深い事例がたくさんあるのですが、その中から「コーヒーを飲むよりも階段をのぼろう」という話がありました。

コーヒーブレイクについてのこんな研究です。長時間仕事や勉強をしていて、疲れたなぁ、集中力が切れてきたなぁというときがありますよね。そんなとき、何をするでしょうか?多くの人はコーヒーやお茶を飲んだり、喫煙者の場合はタバコを一服、ということもあるかもしれませんが、このことに関連する興味深い研究があります。
アメリカのジョージア大学の研究チームが発表したもので、「コーヒーを飲むよりも、身近な場所で10分間階段を上り下りしたほうが眠気覚ましに効果があり、活力も得られる」と報告したのです。
この実験に参加したのは、毎晩の平均睡眠時間が6時間半程度で、カフェインをふだんから摂取する傾向がある女子大生です。彼女たちに一般的なオフィスで働くことを想定し、1日中パソコンの前に座り、言語能力や認知能力を必要とする作業をしてもらいました。
この作業中、参加者にはそれぞれ ①「カフェインを摂取する」 ②「プラセボ(カフェインと言って出すが本当は違うもの=偽薬)を摂取する」 ③「10分間階段を上り下りする」という3パターンの行動をしてもらいました(日を空けて、それぞれ別々の日に実施)。どれがもっとも効果があるかという実験です。
この結果、もっとも作業効率やモチベーションが高まったのは③の「10分間階段を上り下りすること」だったのです。コーヒー一杯にはおおよそ50ミリグラムのカフェインが含まれますが、このカフェインの効果よりも、運動のほうが効果的だとわかりました。
さらに、コーヒーによるカフェイン摂取の効果は、プラセボ(偽薬)を摂取したときと大差ないという結果になったのです。働くうえでの即効性と効果の大きさでいえば、「物理的にちょっと動く」ほうがはるかに大きいということです。階段ではなくても、休憩時間がてら職場や自宅のまわりを早歩きで散歩する、といったこともいいでしょう。
特に考えごとをしているときには「歩きながら」「動きながら」はより脳が活性化しやすくなるのでおすすめです。

このコロナ禍によりリモートワークが増え、デスクの前に座る時間が長くなった人は多いと思います。そんな時の大敵は睡魔です。特に食事のあとなどは、眠気との戦いになります(笑)。集中力を切らさないため、「ちょっと運動」は試してみる価値がありそうです。

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