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カッとなったときは、自分の声を下げること

今日のおすすめの一冊は、ボブ・バーグ氏の『敵を味方に変える技術』(ディスカヴァー)です。その中から「人の話をさえぎらない」という題でブログを書きました。

本書の中に「カッとなったときは、自分の声を下げること」という興味深い話がありました。

駐車場にはゆったり車を停められる十分なスペースがあった。 ところが、私は急いでいて周囲をよく見ていなかったため、停めてあった車から男性が出て来るのに気づかなかった。 私は急ブレーキを踏んだので、男性を驚かせてしまった。 その瞬間、男性は「気をつけろ」と言わんばかりに私をにらみつけた。
当然のことながら、男性は感情的に反応したのだ。 そのとき、私には2つの選択肢があった。 自分も同じように感情的に反応して応酬するか、理性的に対応して不愉快な状況を克服し、敵を味方に変えるか、である。 私は理性的に対応することを選んだ。
そして、すぐに手を振り、ほほえみながら「すみません」という口ぶりをした。 すると男性はすぐに同じように笑顔を見せて手を振り、「大丈夫です」という口ぶりをした。 私が車を降りて近づくと、男性は「こちらこそすみません。車を降りるときにもっと周囲を見るべきでした」と言ったのである。
衝撃的だった。 私はいまだにこのできごとを忘れることができない。 特殊なことだからではなく、たいへんよくありがちなことだからだ。 一大事に発展しかねない状況でも、小さなできごとにとどめることがいかに簡単かを思い起こさせてくれたできごとだった。
どの状況も千差万別だが、基本的な原理はまったく同じだ。 自分の感情をコントロールし、感情的に反応するのではなく理性的に対応すれば、ほとんどの対人関係を好転させることができるのである。
人を動かす達人になろうとするなら、自分の感情をコントロールすることがつねに何よりも先だ。 自制心を発揮してセルフコントロールすれば、あらゆるやりとりで成功を収める準備を整えることができる。 このことをよく覚えておこう。

誰かに言葉による攻撃を受けたような場合、相手より大きな声を出せば相手が譲歩したり、自分の言い分が理解してもらえる、というようなことはない、とボブ・バーグ氏は言います。

自分の言い分を相手に聞いてもらう秘訣は、「自分の声を下げること」、だそうです。 それが感情をコントロールし、理性的になるコツです。 カッと熱くなったら、自分が見えなくなります。 どんなときも、自分を外から見る余裕が必要です。 それが声を一オクターブ下げること。 幽体離脱して、あたかも自分を他人のごとく上から見下ろすかのように客観的に見ることです。

怒るっている相手に反応して自分も大声で怒鳴っってしまったら、その結果どうなるだろうか、と冷静な判断もできます。 敵を味方に変えるには、感情のコントロールがとても大事だということです。

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