今日のおすすめの一冊は、山本康正(やすまさ)氏の『世界最高峰の研究者たちが予測する未来』(SB新書)です。その中から「テクノロジーで世界はこう変わる」という題でブログを書きました。
本書の中に「自動車の歴史的大変化」という興味深い文章がありました。
◆自動車の発展の歴史は、工業発展の歴史だ。現代技術の粋が集められている。その技術が今やEV化により新たな次のフェーズに入った。つまり、車輪のついたスマホ化している。
「哲学者ヘーゲルは『法の哲学』の序文で、『ミネルバの梟は黄昏(たそがれ)に飛び立つ』という有名な言葉を記している。
ローマ神話の女神ミネルバは、技術や戦の神であり、知性の擬人化と見なされた。梟(ふくろう)はこの女神の聖鳥である。一つの文明、一つの時代が終わるとき、ミネルバは梟を飛ばした。
それまでの時代がどういう世界であったのか、どうして終わってしまったのか、梟の大きな目で見させて総括させたのだ。そして、その時代はこういう時代だったから、次の時代はこういうふうに備えよう、と考えた。(『魂の経営』東洋経済新報社)より
20世紀を代表するアメリカの科学史家、トーマス・クーンはコペルニクスの時代を丹念に研究した結果、驚くべき結論にたどり着いたという。それが「パラダイムシフト」。古いパラダイムが、あたらしいパラダイムに移り変わるためには「世代交代」が必要であるということだ。
今まさに、「自動車の歴史的大変化」のとき、という事実を胸に刻みたい。
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