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アウトプットは行動

今日のおすすめの一冊は、出口治明氏の『「教える」ということ』(角川書店)です。その中から「大学は超有望な成長産業である」という題でブログを書きました。

本書の中で出口氏の「アウトプット」についての言葉が刺さったので、シェアします。

記憶力は入力するものではなく、出力しないと鍛えられないそうです。インプットとアウトプットは、コインの表裏です。インプットしたものは、アウトプットしてこそ、記憶に留めることができるのです。僕はよく、箪笥(たんす)を例にして話をするのですが、私たちが箪笥の中を片付けるのはなぜかといえば、衣服を整理せずに詰め込んでしまうと、取り出しにくくなるからです。
人間の脳も箪笥と同じです。インプットした情報を整理しておかないと、うまく取り出すことができません。では、どうすれば頭の中の情報を整理できるのでしょうか。頭の中を整理するには、インプットした情報を自分の言葉に置き換えることが一番です。人間は言語化することでしか、自分の考えを整理することができません。
情報を整理する主な方法は、次の「2つ」です。①人に話す ②書いた文章を人に見せる。【①人に話す】学生時代の僕は、友人と、本や映画や演劇について議論をするのが好きだったので、喫茶店や下宿に集まっては、「僕はこう思ったけれど、おまえはどうだった?」などと話し合っていました。
友達と感想を述べ合ったものは、しばらくたってからもはっきりと覚えていました。感動した直後に自分の思いや感情を言語化したことで、思考が整理されて知識が定着したからです。インプットした内容をアウトプットしたからこそ、強い記憶が残っているのだと思います。知りたいと思ったら即刻、一番詳しい人に話を聞きに行く。そして、インプットしたら周囲に喋って頭の中を整理する。これこそ、最高の勉強方法です。
【②書いた文章を人に見せる】ブログやフェイスブックなど、他者が読むことを前提とした文章を書くと、頭の中が整理されます。職場で提出する報告書と同じように、「読んだ人にわかってもらおう」という意識が働くからです。APUでは、ティーチング・アシスタント(TA)を積極的に活用しています。TAとは、大学院性や学部生が授業の補助をする制度で、グループワークの進行、資料検索の補助、またレポート作成やプレゼンテーションのアドバイス、ほかにも生活面での相談に対応します。
TAは、インプットした知識をアウトプットするしくみでもあります。なぜなら、指導する側にとっては、教えるというアウトプットを通して知識が深く定着するからです。中学校のときの先生が、『数学をマスターしたければ友達に教えられるようになりなさい!』って言っていた意味がよく理解できました。
精神科医の樺沢紫苑氏は『インプットとは、脳の中に情報を入れる、つまり「入力」すること。アウトプットとは、脳の中に入ってきた情報を脳の中で処理し、下界に「出力」することです。具体的にいうと、「読む」「聞く」がインプットで、「話す」「書く」「行動する」がアプトプットです。アウトプットは「行動」です。アウトプットして初めて、現実世界に対して変化や影響を与えることができるのです。インプットは「脳内世界」が変化するだけ。アウトプットして初めて「現実世界」を変えることができます』(学びを結果に変えるアウトプット大全 /サンクチュアリ出版)より

アウトプットがなければ、どんなに素晴らしい理論も、役に立つ知識も、自分の脳内に死蔵されたままです。つまり、「(この世に)無いのと一緒」で、この世界には一ミリも影響を与えることはできません。つまり実践になっていないからです。読書も講演会も同じで、SNS等にその内容をアウトプットするからこそ、その学びが生きます。すべてはアウトプットがあって初めて完結します。

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