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仏性を拝む

今日のおすすめの一冊は、森信三氏の『下学雑話(かがくざつわ)』(致知出版社)です。その中から「量は質を凌駕する」という題でブログを書きました。

本書の中に「仏性を拝む」という心に響く文章がありました。

仏性を拝(おが)む

自分より遥かに下位の者にも敬意を失わざるに至って、初めて人間も一人前となる。生徒への答礼は、本とこれ相手の仏性に対するものその鄭重(ていちょう)を失わざるは、相手の仏性を拝み出さんが為なり。

松陰先生の門弟らの記せる先生の面影には、異口同音に、弟子に対する先生の言葉の鄭重を極めしを記す。これによっても先生が、世の所謂(いわゆる)志士型の人のみにあらざりしを知るべし。誠に三省を要す。

◆メンターだった人が、あるときから急に老害になることがあるという。そのきっかけは「敬意」。若い人たちへの敬意がなくなったときに、老害となるのだという。それは、相手の中に「仏性」を見ることができるかどうか、でもある。

白隠禅師坐禅和讃(わさん)の中に「衆生本来仏なり 水と氷の如くにて 水を離れて氷なく 衆生の他に仏なし」という一節がある。「私の心の中に仏様がいる。私と仏様はまるで水と氷のようなものだ。水と氷は別のものではないように、自分と仏様も別のものではない。」

まさに、自分の中にも、他人の中にも、「仏性」を見ることができるか、だ。

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