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保育大手法人が集う情報交換会で感じたこと

みなさん、いつもご愛読いただき、ありがとうございます。

カタグルマの大嶽です。

年度末に向けて大変多くの法人様に弊社の「KatagrMa人材育成」、そして新規リリースしたばかりの「KatagrMa人事評価」の無料トライアルやデモ画面をご利用いただいてます。

現在も70件ほどの申込があり、システムを試していただきながら、ご契約を検討いただいてます。

年度末までに検討したいという方は今月が最終便ですので、以下よりお申し込みください。




さて、コドモンさんからのご依頼で、保育業界の大手企業が集まって情報交換を行う

「コドモン大手交流会」

という場に今年度は4回ほど講師&ファシリテーターとして参加させていただきました。

毎回少人数ではあるものの、意外と惜しみなく、かなり深く、密な情報が出てくるので、私自身も現状を知る上で、大変参考になります。

今回も上場企業や大手社福の経営幹部の方々が来られています。

改めて4回参加してみて、皆様がどんな事を課題に感じられているのか、どんな方向性でこれからの経営を考えておられるのか、全てはお伝えしませんが、そのうちの代表的な3つをご紹介したいと思います。

本社マネジメント

多くの企業は、本社体制やマネジメントに関してご苦労されています。

一般的には、

・施設開発
・運営管理(事務、請求含む)
・HR(採用、育成)
・バックオフィス(労務、情シス、財務、総務)

という本社体制が多いと思いますが、施設開発の減少に伴い、人員を減らし、一方で現場の質向上のための運営管理、HRへの人員シフトが求められます。

その中で、エリアマネージャー、スーパーバイザーの一人当たり担当園数はどの程度が適正なのか、本部経費の削減意識が高まる中での適正化された人数についてはシビアに考えざるを得ません。

そして、これらスタッフの育成やキャリアパスなどが整備されている企業とそうでない企業で差がありそうです。

また、HR部門においても、特に採用担当は益々採用が厳しくなる中で、単に人数を増やせば良いわけでもなく、一方で業務量も増えますから、その舵取りは簡単ではありません。

各園の事務員を配置すべきかどうか、本社集約であってもどこまでの業務を担当すべきか、事務員の担当園数はどの程度か、などの議論もあります。

つまりは、収益悪化に伴い、各園からの本部経費の繰入額も減少すると、人件費が主の本社経営において、人員削減も検討しなければならず、すぐには実行しないにせよ、効率化は課題になるという事です。

稼働率向上・収支改善

言うまでもなく、議論の中で定員稼働率の向上、収支改善は課題になっています。

コスト削減の議論は、喫緊では原材料、エネルギー高騰が問題ですが、これらは一定の地域で補助金もつきはじめており、値上げや補填がされているものの、そうでない地域もあるのでやはり大きな問題です。

人件費においてはやはりコスト削減は難しいです。。

当然ながら処遇改善が毎年行われる中で、人勧分や賃金改善要件分をそのまま定期昇給に充てるわけもないでしょう。

基本給や昇給額を減らすものの年俸全体をアップさせたり、評価に応じた賞与分配により、設定次第では賞与原資を減らしたりなども出来ます。

しかし、それにより、他社比較で水準が下がるという可能性もあるので、採用競争力が低下するリスクもあります。

縦割り保育、異年齢保育による人員適正化という方法も以前から言われてますが、根本的な保育のあり方にも影響するので、慎重にならざるを得ません。

やはり地道に事務費、事業費の見直し、取得できる補助金の申請、業務効率化の追求をしていくことに尽きると思います。


一方で稼働率向上は、園児募集、つまりマーケティングの議論が出始めています。

ここはまだまだ取り組みも初期段階なので、議論の余地がありそうです。

さらに認定こども園化、定員区分変更、保護者実費などの検討も少しずつですが、大手企業でもで始めている印象です。

園長育成

最も共通している課題がこの園長育成です。

どの企業も多くの施設がある中で、園長の質もバラバラ。

その平準化、標準化に苦労されています。

それはもちろんやむを得ないことだとは思いながらも、園長のレベルによって利用者が多く集まったり、離職が増減したりすることも事実なので、まさに経営の根幹、力を入れないわけにもいきません。

そもそも園長とのコミュニケーションを取る機会が足りない、というケースが多い気がします。

園長会議、巡回時のコミュニケーション、日々の電話対応などがメインになってしまうので、園長会議や巡回時のコミュニケーションも時間が限られている、日々の電話対応では突発的なお悩み相談になる、、などであまり本質的な状況把握や課題抽出、適切なフォローがしにくい環境の中で、一人一人のスーパーバイザーの担当園数が増えている状況だと尚更難しいわけです。

個人的にはこういう企業こそ、弊社のKatagrMa人材育成の法人本部機能を使うべきだと心から思います。


実際にご利用いただいている拠点が多い企業様では本部として現場が可視化されるので、現場把握レベルが格段に上がったという声をいただいてます。


以上となりますが、大手企業の幹部の皆様は本当に経営を必死で考えていますし、競争意識よりも共生意識、協業意識が高い。

狭い地域で、敵だ味方だの、うちは保育園とは違うなどと言っている方々と比べるとまるで価値観が違います。

このタイミングで大手企業が踏ん張り、未来を創ることこそ、業界の未来をけん引していくわけですから、是非引き続き尽力いただきたいと思います。

ではまた。

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