名誉毀損裁判、SNSのルールとマナー

noteにいろんな記事を書いているが、
名誉毀損裁判の結果報告のアクセスが、その他の記事の10倍くらい。
喜んで良いのか悲しむべきなのか分からない状態です。

一つだけ言えるのは多くの人が名誉毀損裁判の結果報告に関心があるということ。
本当なら事件の全貌を詳細に書きたいところだけど、それをすると僕が名誉毀損で訴えられることにもなりかねないので、弁護士と相談しつつ慎重になっていました。

SNSのルールとマナーについて知ってもらいたいと思います。
まずは法律上のルールについて。
事実であれば相手の名誉を毀損しても書いて良いと思われていますが、たとえ事実であっても相手の名誉を毀損するような投稿はアウトです。

法律用語で「事実を摘示する」という言葉があります。
相手を誹謗中傷する際の具体的な事柄は、それ自体が本当であるか嘘であるかに関係なく名誉毀損が成立します。

え?と思われるかもしれませんが、誰かが不倫をしている、とか誰かがセクハラをしているなどの事柄はそれらが事実であったとしてもSNSなどの公然の場に書き込むことは名誉毀損になります。
不倫やセクハラがあったら、日本の法律に則って相手を訴えることができますが、その事実を公然の場に晒すことは法律違反になります。

現在の日本において、名誉毀損は民事裁判で争われることが多いですが、名誉毀損は刑法にも触れます。

公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
【引用】刑法第二百三十条
つまり、単なる慰謝料問題だけでなく前科がついてしまう重い罪にもなる行為です。

例外はあります。
第一条件として、「事実」であること。
そして「公共性」があるということ。
政治家の汚職やスキャンダルなどは公共性があるので、名誉毀損になりにくいです。

マナーについて
SNSは素晴らしい道具だと思います。
今までメディアというのは大手のテレビや新聞等だったのが、個人が世界に向けて誰もが情報発信者になり、意見や情報を発信できる。
メディアが言えないこと、言いにくいことを個人が発信できる。
すごい時代だと思います。
SNSがなければアラブの春は起きなかった、起こせなかったと思います。

言論の自由はとても大切。
個人の情報が一気に広まり社会的に影響力を及ぼす時代。
だからこそ、発信する情報には気をつけたい。
個人の憶測なのか、裏付けのある情報なのか。
発信の仕方によっては、それらが個人を傷つける刃にならないように使っていただきたい。

考慮していただきたいのは言葉使い。
個人の意見や憶測であれば、確定的な表現ではなく〇〇と思う。と表現するのが良いと思います。
個人の意見や憶測なのに断定的な表現を使うと、情報が一人歩きしてしまいトラブルにつながることもあります。

ネット上の情報を見て、マジか〜?許せない!と思うことも多々あると思います。
そんな時の言葉使い、目の前の人に言えない言葉でも、ネット上だと書けてしまうと思います。
「死ね」とか「消えろ」とか
基本的に目の前の人に面と向かって言えない言葉はネット上でも書かないことをお勧めします。

続きは本当に読みたい人だけどうぞ。

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