外側に自分をおこう
2024年シン・アジャイルアドベントカレンダー、ついに最終日!今年も大トリを飾らせていただきます!
24本全てを目に通せてはいないのですが、それぞれ、色々活動できてきたものの、停滞し、キャズムを超えられないもどかしさみたいのを感じました。
今年のチームを振り返って
今年は、プロダクトの改善・改良を繰り返してきました。チームのKPIの一つに、改善・改良の回数がありますが、最近は過去最高を記録しました。しかし、思ったようにKGIの数値が伸び悩み、頭打ちになっていると感じていました。チームのKPIは、改善を繰り返すことで数値的には向上しましたが、会社全体に貢献できている実感を得られないもどかしさを感じていました。
2冊の本との出会い
そんな中、2冊の本との出会いが私の考え方を大きく変えました。
アジャイルなプロダクトづくり 価値探索型のプロダクト開発のはじめかた
この本の中で、「ユーザーの声や反応に基づきプロダクトに手を加えたのは、いつのことだ?」という一文に、パンチを食らいました。まさに、自分たちのチームはユーザーの声をしっかりと聞いていなかったのです。仮説キャンバスやインセプションデッキといったツールも形骸化しており、ユーザー中心のプロダクト開発からかけ離れていました。
武器としての土着思考
この本では、経済合理性を追求する「都市」的な考え方と、経済合理性の外にある「田舎」的な考え方の間を行き来することを「土着」と定義しています。都市の考え方とは言い換えると、数値重視、なんでも商品として捉える。田舎の考え方を言い換えると、お金にならない地域の昔ながらの風習やコミュニケーションでしょうか。この本の中で、筆者は、経済合理性の外から自分自身や周りの人々を俯瞰することで、新たな気づきを得て感性を取り戻し、両方の考え方をバランスよく両立できるようになると説いています。
外と中を行き来する
「調査する際、定量調査だけでは結果しかわからず、定性調査をしなければ原因はわからない」という言葉がありますが、数値と数値ではないコト(言葉やユーザーの表情など)を行き来する。まさに土着思考に通じるものがあります。 この2冊から、データだけでなく、実際に外に出てユーザーの声を聞くことの重要性を改めて認識しました。土着思考は、プロダクトづくりというよりもっと、人の在り方的なことをテーマにしています。それを、プロダクトづくりに応用すると、価値探索のためにユーザーインタビューを実施することは、日々の業務を離れて、新たな気づきを得て感性を取り戻ししてくれるチャンスなのだと思います。
外側に自分を置く
土着思考を実践するために、いきなり経済合理性の外の田舎暮らしをすることは難しいですが、自分の近場で、できることから始めてみようと考えました。
ユーザーインタビューに積極的に取り組んでいく
社外の開発コミュニティで活動し、自社の外から自分たちの活動を見つめ直す
DeVLOVEやシン・アジャイルを、地道にやっていきます。
地域のコミュニティで活動し、開発や仕事以外のことに触れて視野を広げる
今年、所沢市100人カイギを立ち上げました。地域で活動する100人と出会うイベントを20回開催することで、様々な価値観に触れ、自分自身を見つめ直すきっかけにしたいと考えています。
シン・アジャイル忘年会とシン・アジャイルの展望
12月にはシン・アジャイルの忘年会があり、久しぶりにメンバーと交流しました。交流の中で、やはり、皆もどかしさを感じているようでした。来年4月か5月には、1日イベントを開催したいと考えています。テーマは「キャズムを超えられるか」。シン・アジャイルの活動で、自分を外に置き、どうすれば自社の組織をよりよくできるか、来年も、シン・アジャイルで様々な活動に取り組んでいきたいです!