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【カンテラ10の約束#3】自分で考えることを大切にします

教育って「教えて育む」と書きますが、「教える」というのは、知識の横流し感がありますよね?
カンテラでは「教える」ことを安易にはしません。その代わり、自分自身で学べるようにフォローし続けます。

思考力が上がるのはいつか?

誰かに解法を教わったとき?
それは知識のインプットです。何かを覚える、に近い感じです。

問題を解いたとき?
知っている解法を使っているなら、知識やスキルを「想起」して使う練習。または、それを定着させるための訓練です。覚えたことを思い出しているとき。

思考力が上がるのは、やはり自分で「考えている」時間です。「考える」をもう少し分解すると、事例を「分析」する段階と、新たな解決法を「仮説」として「創造」する段階に分かれます。

この過程を数多く経験すること、また、その精度を上げていくこと。それが、思考力を上げるために必要な訓練だと考えています。

正解主義にならないように

解法を知っていることも、もちろん大切です。
それを思い出して、適宜出力することで、使えるスキルにすることも大切です。でも、それ以上に大切なのは、新たな解法を考え出す力です。

スキルや知識を習得する過程で、誰かに教わると正解主義に陥りやすくなります。ものごとには正しい解法があり、その方法で解かなければいけないという考え方です。また、それを知っていることが正しいという考えです。

よく話題になるのは、たし算のひっ算の答えを一の位から書かなければいけないという教え。あとは文章題で、数字が出てきた順に式を書かなければいけないという教え。学校で習った通りのやり方でしか解けない子は、いろんな解き方をできる子に比べて、思考力は弱い傾向があります。

はじめて見る問題を解く過程で、誰にも教わらずに自分で解法を考え出すと、発明・発見になります。自分で発明した解法は、たとえそれが正しい解法とは少し違っても、誇らしい気持ちになります。その課題は自分のものという感覚になるようで、
「俺、ひき算得意!」
「私、わり算好き!」
のように、その課題が大好きになることも多々あります。

創造をし続ける姿勢を身につける

気持ちに対するプラス効果だけではありません。見たこともない課題を自力で解くときにこそ、思考力は鍛えられます。例題を見て学ぶときは、その例題の仕組みを読み解く「分析」が必要です。例題の答えがどのように出るのかという原理を掴みます。
次に、分析した結果から解法を導くための「仮説」を考えます。でも、仮説はまちがっていることもあります。すると、最初に戻って新たな仮説を考える必要があります。これはまぎれもなく「創造」です。「創造」と言っても、ゼロから1を生み出すわけではないのですが。

何度も仮説を立て異なる解法を創造するところが、かなり手強い壁です。最初の仮説を立ててそれが間違えていたら「わからない」となる子はとても多いです。それでもめげずに、さらに仮説を立てられるようになってくると、マインドセットが変わります。

そうなった子は、
「ヒント出そうか?」
と言っても、
「いや、いい」
と拒まれることもしばしば。

自分で考え、解法を編み出したいと思っているんですね。
そういう拒み方をされることに幸せを感じてしまいます。

この姿勢を生み出すために、学校では習っていないことを早期に学習させてあげたいと考えています。誰かに習ってしまったら、創造し続ける姿勢は身につけることができないからです。

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