【エビデンス#1】努力が結果につながる練習法「目的性訓練」
学習にしろ、運動や芸術にしろ、どうすればより高いスキルや知識を身につけられるのでしょう?
「そりゃ、練習するっきゃないでしょう?」
ということで話題になったのが、マルコム・グラッドウェルが『天才』の中で書いた理論。
「一万時間の法則」って何?
何事も練習時間が1万時間を越えると、プロフェッショナルになることができるという理論。ビートルズがメジャーになる前にライブハウスで演奏していた時間とか、ビル・ゲイツとか、ピアニストなどが例に挙げられています。
(この本、絶版になってしまったの?)
実はこの理論はそのままではうまくいかないことがわかってきています。「単に一万時間練習した」だけでは、何かを成し遂げるには足りないということです。
練習にもいろいろあって、漫然とやった1時間も、集中してやった1時間もあります。時間だけではかると、量も異なるでしょう。
たとえば、野球の素振りを1時間で6回するのと、1時間で60回するのと、1時間で600回するのでは成果も違うことは簡単にわかります。
言われてみれば当たり前なんですけど。
長い時間かけて練習しただけでは、そのスキルを極めることはできないということです。大切なのは、その時間にどのように練習していたかということ。
成果につながる練習の仕方
有名な話ですが、イチロー選手や松井秀喜選手は、素振りをするときに誰のどんな球を打つためのスイングかを意識しながら素振りをしていたそうです。きっと大谷翔平選手もそうなんでしょう。
つまり、ただ振っていたわけではなく、目的を意識しながら素振りをしています。
そのような練習の仕方を、「目的性訓練」といいます。
何を課題として、何をクリアするために練習するか?
それこそが価値のある練習。
目的性訓練で学習する
スポーツや音楽だけではなく、学習でも同様です。CANTERAの学習では、目的性訓練にものすごくこだわっています。
単に計算をする、文章を読むではありません。
「絶対に消しゴムを使わない!」
つまり、ミスどころか書き損じもないくらい丁寧に解く。
「本文を読み返さずに解く!」
つまり、初読時に文章の内容をしっかりイメージして読み、問題に即答できるくらい記憶しながら読む。
自分自身のどんな課題をクリアするために、学習をしているのかをしっかり意識しながら学習します。
だから学習の質が濃いものとなり、効果が最大化されます。漫然と学習しているときと比べて、効果も高ければ、意欲にも火がつきます。目的性訓練は、やり切れると楽しいからです。
軽く書いていますが、学習を目的性訓練にするのはとても難しいんです。一人ひとりをしっかり観察していないと、目的がブレたり、意識しにくかったりしてしまうからです。
だからこそ、腕の見せどころだと思って取り組んでいます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?