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Tisane/ティザンヌの基本

LA TISANE(ハーブティー)

フランスではハーブティーのことをTisane(ティザンヌ)と呼びます。
ティザンヌはとてもポピュラーで、ほとんどのお家に一つや二つはあるはず。
主に食後に取る消化作用のあるティザンヌや、夜はNuit calme(ニュイ カルム)というティザンヌがあって、良い眠りにつくことができます。
私もフランスに来てから、ほぼ毎日、食後や夜に飲んでいます。
食後にティザンヌを飲むと胃がスッキリしますし、夜はぐっすり眠れたり、生活の必需品になっています。

普通にお茶を飲む感覚だったので、ティザンヌを植物療法として意識したことはありませんでした。
本を眺めていると知らないハーブの名前がなんと多いことか。なんだかワクワクしてきます。
これから用途に応じて、少しずつ学んでいきたいと思います。

LA TISANE(ハーブティー)の基本

前回紹介したMA BIBLE DE L'HERBORISTERIEの本から学んだことを一部紹介していきます。

期間はどのくらい?

薬草療法は通常21日間です。
私たちの細胞の多くは3週間ごとに再生しているので、この期間が私たちの臓器に基礎治療として作用するために必要な時間の長さだそうです。

またTisane(ハーブティー)の場合、風邪や気管支炎などの急性疾患では、症状があるときだけ飲めばよいそうです。

小さなお子さん、妊婦さんや、病気の種類によっては使えない植物もある様なので、よく注意書きを読むことが必要です。

Tisane(ティザンヌ)/Infusion(アンフュージョン)

アンフュージョンとは煎じること。お茶の様に熱湯にハーブを浸して成分を抽出する、最もポピュラーな方法です。
このアンフュージョンに向くのは葉や花、茎など、柔らかい部分。

作り方

*200~250mlの水にハーブ大さじ1杯程度が目安。複数のハーブを使う時は合わせて大さじ1杯です。
*沸騰したお湯を注いだティーポットにハーブを入れて蓋をし、10分待ちます。
茶こし付きテーポットが便利かもしれませんね。
*1日にカップ2杯〜3杯程度が目安です。

Tisane(ティザンヌ)/Décoction(デコクション)

デコクションとは煮出すこと。先ほどの葉や花より堅いもの、例えば根や実や種子などを鍋で煮出す方法です。煎じ薬みたいですよね。

作り方

*200~250mlの水にハーブ大さじ1杯程度が目安。複数のハーブを使う時は合わせて大さじ1杯です。
*鍋に水とハーブを入れて火にかけます。蓋はしなくでOK。
*沸騰したら火を弱め、2分煮出します。
*火を止めて、蓋をして10くらい待ちます。
*茶こしで濾して出来上がりです。
*1日にカップ2杯〜3杯程度が目安です。

どうですか?作り方は簡単ですよね。私は時間がない時は2〜3杯分を作って、ステンレスボトルにキープして飲んでいます。必ずその日に飲んでくださいね。

問題はどのハーブを使い、どのハーブを組み合わせるかです。
症状に合わせて実際に試して記録していきたいと思います。

ティザンヌはどこで買う?

フランスにはHerboristerie/ エルボリストリと呼ばれる薬草専門の薬局があります。症状を話して専門家にハーブを調合してもらって購入します。

パリには古くからのエルボリストリが数軒あります。一番有名なのはルパレ ロワイヤルにあるエルボリストリではないでしょうか。

エルボリストリの歴史を読んだところ、パリには1860年頃は571軒もあったそうです。一番多くあった場所はマレ地区だったとのこと。
労働者階級が多く住む庶民的な街だったからだそうです。現在、パリに数件しかないのは残念です。
以前の様に昔ながらのエルボリストリが復活して欲しいな。きっと需要は多いはずだから。

当時は主に女性によって運営されていたことから「女性の職業」と呼ばれるようになったそうです。
でも1941年には薬の発展によって、フランス政府から薬草専門家「エルボリスト」という職業が廃止されてしまったそう。そしてフランスでは国家資格も認められていないのだそう。ベルギーやカナダでは資格が認められているのに。

私が住んでいる街にはエルボリストリと呼べる薬局は1軒くらいで、あとは普通の薬局にハーブを揃えている程度です。なので欲しいハーブが見つからない時があります。
そんな時はエルボリストリのサイトで購入することもあります。
私がよく利用しているサイトを紹介しておきます。
HERBORISTERIE DU VALMONT

エルボリストリ以外ならBIOショップでも購入可能です。ただし基本的なハーブに限られますが。

できれば口から入れる物なので、良質なbio(オーガニック)を選ぶことをお勧めします。




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