記事が書けないことを「アスペルガー症候群」のせいにして記事を書いてみる
曲を書けなくなったミュージシャンが最後の最後にやる禁じ手。
それは曲が書けない苦しみをそのまま歌にすること。
そこから生まれた名曲の一つがスキマスイッチの「ボクノート」ですよね。
その禁じ手をさっそく発動して、今回は記事が書けないことを「アスペルガー症候群」のせいにして記事を書いてみます。
アスペルガー症候群があると記事を書きづらい5つの理由
わたしにはアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)の性質がありまして、時にそれが記事の執筆をむずかしくしていると感じます。
「だからできないんだ!」と言い訳をしたいんじゃありません。
それがどう妨げになっているかを分析すれば、対策を打つこともできますよね。
そこで、アスペルガー症候群があると記事を書くのがむずかしくなる5つの理由と解決方法を考えてみます。
1.無限の可能性を前にすると脳が思考停止する
まず、ブログというのは何をどう書こうとすべて自由です。
どんなテーマを選び、何に注目し、どんな切り口で、どんな構成で、どんな言い回しを使って書くか、何も制限がありません。
アスペルガー症候群がある人の場合、このように自由度が高くて、無限の可能性を前にした状況では、どこから手をつけたらよいかわからなくなり、呆然として脳が思考停止してしまいます。
そして手が止まったまま時間だけが過ぎて行きます。
2.論理的な理由がないと納得できない
そのように書く内容や書き方が無数にある状況では、何かしらの
選択基準をつくって、それをもとに最善と思われるものを選んでいく
ことになります。
アスペルガー症候群があると、まずその選択基準が妥当であるという
論理的な理由がないと納得できません。
さらに、その選択基準に沿って比較した上で、その選択肢が一番いいと
わからなければ、決められません。
面倒な話ですね。
要は「適当に」選ぶというのができないのです。
3.正確で十分な情報を集めるまで書けない
あるテーマで記事を書くことに決めたとしましょう。
次に書く内容やその構成を考えていきますよね。
そうすると、何かしら人に説明するために足りない情報が出てきます。
自分の中ではうろ覚えになっていて確認を取る必要があったり、どう説明すれば他の人に伝わるのかわからなかったり、といったことです。
それは自分の得意分野の話や経験談であっても同じです。
アスペルガー症候群の人は、正確であることにこだわりがあるので、
「これは必要な情報が集まらない」
「これはうまく説明できない」
というふうに埋まらない穴があると書いては消し、書いては消しして完成させられなくなります。
4.書くべき要素がありすぎて記事を構成できない
一つのテーマを選んでも、それについて書くべきことがありすぎて
どう構成してよいのかわからなくなることもあります。
アスペルガー症候群の場合、すべての要素が同じくらい大事に見えるので、要点を抜き出してまとめることがむずかしくなります。
たとえば、
「Aを言うためには、まずBを説明する必要がある。Bを説明するためには、
先にCに触れておく必要がある」
というように、説明することが際限なくあるように思えてきます。
どこが省けるのわからないのです。
そうすると、書くべきことが多すぎてどう組み立てればよいのかわからなくなったり、文章が長くなりすぎて全体として調和がとれているのか判断がつかなくなったりします。
5.目的や意味を見失ってしまう
どの情報も重要に思えて省くことができず詳細に書いていると、当然、何が主要なことなのかわからなくなってきます。
アスペルガー症候群の人は空気を読めないとか、他人の気持ちがわからないとかいわれますが、そんなことはありません。
書いたものを読み返してみると、
「この記事を読むメリットや意味が読者にあるのか?」
「おもしろくないのではないか?」
と自分でわかってしまいます。
そうすると、不完全なものやむだなものがあるのは我慢ならないので、最初からやり直したくなるのです。
じゃあ結局、記事を書くにはどうすればいいの?
一般的なアドバイスには、このようなものがありますよね。
・割り切る
・適当にやる
・まとめる
・取捨選択する
このようなアドバイスはもっともだと頭ではわかりますが、わたしはアスペルガー症候群があるので、実際どうすればそうできるのかよくわかりません。
そもそもそれがうまくできないから「症候群」なんて名前をつけられているんですから。
そんなわけで、現実的にできそうだと思える解決策がこちらです。
1.それぞれのテーマについて書くべきことを思いつくかぎり書き出す
2.書き出したことを整理して並べる
3.細かく細かく分割する
4.分割した小さいテーマについて詳しく書いていく
5.目次となるような記事を作成して、各小テーマの関連性がわかるようにする
適当に行き当たりばったりで作っていくというのがむずかしい人には、
このように詳細まで決めてしまう方が書きやすいのです。
これが今のところ一番の解決策です。
(この記事は2018年に書かれたものです)
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