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Entô / エントウ - プロローグ


7月、これまでに行ったどんな所とも違う、唯一無二の場所を訪れた。

そこでは時間の感覚がなくなり、ただ自分がそこに在ることを認識するだけで精一杯だった。ぼーっとする以外には何もできなくなってしまって、プリミティブな自分に戻されたような、何とも表現しがたい不思議な感じ。

こう書くと強烈な体験のようだけど、実際には激しいことは何もなく、ひたすら穏やかだった。今思えば、あまりのスケールに圧倒されて、あらゆる機能がストップしていたのかもしれない。完全にニュートラルな状態で、ただただ地球の中にいることを実感していた。


隠岐ユネスコ世界ジオパークの”泊まれる拠点”として、
2021年7月1日、島根県隠岐諸島の海士町にオープンした「Entô

ご一緒させていただいたのは、日本の観光業界を率いるカリスマ三銃士(勝手に命名)Intellectual Innovations池尾健さん、MATCHA青木優さん、On The Trip成瀬勇輝さん。

何もかもが飽和状態の東京から、何もない隠岐に向かった。

(続く)



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