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『夏への扉』【読書感想】

ロバート・A・ハインライン 著、福島正美 訳/ハヤカワ文庫SF(小説)

なんだか久しぶりな気がする読書感想文。
今は自分で選んだ本の他に、兄から借りたSFを色々読んでいるところ。
これは古典だからおさえとけ的なものを読んでいただけで、そんなには読んでいないらしい。
それぞれに「これはいまいち」とか「最初良かったけど後半普通」という書評も頂いて、若干読む気失せましたし、古いものの文章は読みづらくて苦手だけどなんとか読んでいる。

この『夏への扉』は、主人公が1970年に冷凍睡眠コールドスリープし、2000年に目覚める、1956年に書かれた小説。
ネコも出る、名作との呼び声高い作品。

前半は自分を騙した人々がいかに悪どいか、どう仕返ししてやろうかという主人公・ダンの愚痴のようなものを延々聞かされ、コールドスリープするする詐欺みたいな展開が続く。
しかし半分を過ぎたあたりから面白くなり、終盤の伏線回収が見事で「こりゃ名作だわー」とため息がこぼれた。
主人公の相棒ネコ・ピートの行く末にはずっとやきもきさせられたし、主人公が姪のように気にかけている少女・リッキイとなかなか出会えない為、リッキイ捜しのミステリーのようにも感じられて面白かった。

ただ、1970年の時点で30代の主人公が、11歳のリッキイと結婚したいと思っているのはちょっと気持ち悪いなーと思った。
でもそんなこと言ってる人は他にいないようなので、私の過剰反応か?それとも何か見落としが?ともやもやしつつ、この記事を寝かせていたら、なんかまぁいいかーという気持ちになった。名作です。

夏への扉とは関係ない
ジェームズとジャー

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