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いつまでも大好きなお店
紀の善さんの閉店。
突然すぎるお知らせに、
仕事帰りは疲れて声も出ないのに
そのときは思わず声がでて、
「わたし声出せるんだ...」とダブルで驚いた
「大好きな紀の善.....」
と想いを馳せると、
紀の善で出会った甘味とそのときの私が
今でも新鮮さを帯びて蘇る
近代美術館で「民藝の100年」をみた帰りに寄って食べた杏あんみつ
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うっとりするような優しい甘さのあんみつ
と酸味のある杏。
初めて紀の善に触れた、初めてのお味。
おうちで楽しんだ抹茶ババロア
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89242616/picture_pc_a81e646fa7f879de1bebdc48c2b36829.png?width=800)
甘さが控えめも控えめなあんこと
フレッシュな生クリームは言うまでもなく、
ここまで真っ直ぐに妥協なく
抹茶のほろ苦さを伝えてくれる
抹茶の甘味がこの世にあるのかと
紀の善の信念をひしひしと感じた。
そして、私の第二の故郷となった東京へ
一時帰省したときに食べた白玉ぜんざい。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89242970/picture_pc_d670d94de2cabfaa6fedd6f379f16ced.png?width=800)
とぅるとぅるきゅるきゅるした白玉を
口に入れるとあまりにも無垢な赤ちゃんすぎて
「撫でさせていただきます」
「噛ませていただきます」
となり、スプーン置きをみては「今日も白玉仕様ですね」と思うのだった。
紀の善に行くたびに、
迷って選ばなかった甘味の方に
名残惜しさもありつつ、
「次来たときはあれを食べよう」
と考えながらお店をあとにするのは、
「またここに来れるんだ」
と紀の善に行く口実ができたようで
うれしかった。
けれど、その「また今度」は叶わなくなり、
永遠はないんだと改めて思い知った。
もう二度とあの味には出会えないこと、
これから出会うはずだった甘味とも出会えないこと、
それはとても悲しくて切ない。
それでも、すてきな思い出をくれた紀の善さんに感謝して、
思い出まで消えてゆかないように
これからも愛していきたいな。
紀の善さん、本当に長い間お疲れ様でした。
いつまでも大好きです。
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