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今週のEC界隈よもやま話(2020.8.23)

秋から大手企業の本格EC参入や業務提携が発表されています。秋以降、さらにこういったニュースが増えくるでしょう。


大手ECモールやヤマトが、荷受対策すすめる

ECの需要が伸びていくにつれ、大手モールや宅配業者は荷受対策も進めている。荷物の受け取りや返品ができる場所はどんどん拡大していく。コロナの影響で、アメリカではメジャーのカーブサイドピックアップ (ネット注文した商品を店員が駐車場まで持ってきてくれるサービス)を5月にイオンが導入した。スーパーマーケットからどんどん広がっていくだろう。ドライブスルーの仕組みをつくるのが難しいスーパーマーケットやドラッグストアでは、安全対策と売上対策の両方を担う。もしかしたら、コンビニでもカーブサイドピックアップが当たり前になる時代がくるかもしれない。


いまいちのオンライン接客、ライブコマースはどれだけ伸びる?

オンライン接客の導入は増えてきてはいるが、思ったより盛り上がっていない。想像される理由としては、

①オンライン接客を受けるほど欲しいものなら安全対策をして店舗に行く

②ある程度のネットリテラシーがないと接客を受けれない

が大きいと思う。ランドセルのようにイベント性・ギフト性・ストーリー性が揃っているものは成功事例だと思うが、洋服やアクセサリー、雑貨はライブコマースの方が相性がいい。

食品ジャンルでは、ライブコマースで試食代行をする見せ方が出てきているが、テレビの食レポのように作りこみすぎては、ネットユーザーには受け入れがたいかもしれない。


不二家の大量閉店に大戸屋とオイシックスの業務委託、すかいらーくは本格EC参入、ざわつく飲食業界。

ECにシフトチェンジするだけじゃ売上がとれない時代。すかいらーくは秋から楽天とアマゾンに本格参入、どんな戦略が今から楽しみだ。今秋、一番待ち遠しいショップかもしれない。大戸屋は自社ECではなくオイシックスと組んで食のサブスクをスタート。時代の流れに沿った展開だ。toCの食サブスクはコロナ以降伸びがいい。ファミレスに比べ価格が高めの大戸屋は、前決算まで黒字は保っていた。が、じわじわと降下していた業績にコロナで拍車がかかり恐ろしいほどの右肩下がりの結果となった。


楽天市場の新企画、親子で学べる動画は新しい広告枠になるか?

楽天が親子で学べる動画をスタート。夏休みの自由研究のサポートの要素が強いようだけど、私はのちにこの動画(YouTube)が新しい広告枠になっていくだろう思っている。楽天は運営側にとって、モールと店舗の距離の近さがアマゾンにはない最大の魅力でもあった。楽天カフェでは、楽天市場の人気店舗のスイーツが食べれるなど、店舗の使い方がうまい。楽天の出店店舗はすべてがITに強いわけではなく、動画なんてよくわからん!という店舗も多い。老舗店舗でスタッフも高齢だとなおさらだ。

この動画で紹介された店舗の商品が売れるとなれば、うちに取材きてよ→広告枠が自然と成り立つ。


秋から業務提携、業態変更、閉店、倒産が数えきれないほど出てきて、小さなシフトチェンジでは乗り切れない波になる。なにより今までの価値観を捨てることが大切だ。過去の成功事例、ブランドを捨てて新しいチャレンジをしていく覚悟をした企業こそが生き残り、その結果、過去の栄光が生かされていくことだろう。

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