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うちの息子と公園のおじさん

うちの息子は、ある時にはスポンジボブになり、我妻善逸になり、時にはいく種類もの無垢の巨人にもなれる笑 それは本人にしかわからない感覚で、TPO関係なく突然降りてくる。世間の常識からみたら変わっていてズレている、いわゆる少数派だ。

午前中、公園で遊んでいると、息子が通っている保育園の女の子が、息子に気づいてくれて一緒に遊び始めた。私はその子のお母さんと談笑していた。

と、そこへ50代くらいのおじさん(おそらく彼は知的障害と自閉症だろうと私は推測した)が、私に何か言いたそうに近づいてきた。その瞬間、女の子は遊具の影に隠れた。かなり近い距離まで詰められていた私は、こんにちは。と言ってみた。彼は私の履いているデニム👖を指差しして「あ、あおー!」と言ってきた。「青が好きなの?」ときいてみたら返答はなかったが、ジェスチャーで握手を求められた。握手してみた。彼の目はとても優しい目をしていた。あっちに行こうというジェスチャーがあったので、「ごめんね、今子どもをみていなきゃいけないから、いけない。またね。バイバイ。」と言ったら分かってくれたのか向こうに行ってしまった。

この一連の流れを見ていた女の子が、キラキラした眼差しで「すごい!!ママだったらこんなことできない」と私に言った。その子の母親も「そうだね。ママ絶対にできないね。対応すごいです」2人は、おそらく彼をあっちに行かせた私の対応を褒めたのだ。「子どもにだけは近づいてほしくない。」そう言ったその子のお母さんの言葉に複雑な気持ちになった。

発達障害を持つ我が子とこのおじさんと何が違うのか。何も違わない。と思いながら、私も少しおじさんが怖かった。悪い人じゃないけど怖かった。知らないから怖かった。おじさんがまた戻ってきた。息子はさっき私が彼と話している様子を見ていたので、無邪気におじさんに近づき手を振っている。おじさんも息子とコミュニケーションをとりたがっている。何が正解かわからなくなった。おじさんの特性も知らずにむやみに関わるのもよくない気もした。息子がおじさんを怒らせるようなことをもししてしまったら、息子を守れるだろうか。女の子のお母さんの気持ちもわかる。なによりいちばん答えが出ない自分に苛ついた。