【脱Mac】メインPCをMacからWindowsの自作機に完全移行した話
僕は長年Macを使っていましたが、先日WindowsにPC環境を完全移行しました。しかも約20年ぶりにPCを自作してみました。
なお移行まで使用していたのは、こちらに書いたMacBook Pro16インチモデルです。(1世代前のIntel CPUモデル)
そこで、長年のMacユーザー...というよりAppleファンであった僕が、Windows環境に移行した理由や感想をお伝えします。
脱Appleではない【ココ重要】
始めにお伝えすることがあります。
今回はあくまでも個人のPC環境のみApple製品を止めました。仕事では引き続き会社支給のMacを使用しており、Windowsに変えて欲しいという要望も出しませんでした。せっかくなので、両OSを使いたいという理由です。
また、メインスマホをiPhoneからAndroidに移行するつもりもないのと、Apple Watchも気に入って使っています。あくまでも脱Mac(しかも個人のPC環境)であって脱Appleではない点を強調しておきます。
「PCはMicrosoft(Windows)・モバイル製品はApple」の組み合わせで使用している人も多いと思いますが、そこの仲間入りというわけです。
Mac→Winに乗り換えた理由
乗り換えた最大の理由は「コストパフォーマンス」です。
というのも、PCの進化はほぼ行きつくところまで行っており、もはやWindowsでもMacでもできることは、ほとんど変わりません。
その中でもWindowsがMacに勝っている大きな部分で、「自作することができる」という点があります。自分でパーツを用意し組み立てることで、メーカー製PCよりも「そこそこの性能のマシンを安価に作る」ことができます。スペックアップしたり故障が発生した場合もパーツ単位で交換が可能なので、初期のコストはそれなりにかかりますが、今後を考えると維持費は安くなると考えています。
ただし「PCを自作する知識がある」のと「デスクトップPCである」ことが前提になるので、この辺りが難しければ、素直にメーカー製のノートPCを買うべきだと考えています。
あとは一定の性能以上のノートPCだと、実はWindowsもMacも費用感がほとんど変わらなかったりします。むしろ今は、Apple Siliconの登場により、Macの方がコスパが良いかもしれません。
ノートPCからデスクトップPCに移行し、影響はないのか?
ノートPCからデスクトップPC運用が前提になりましたが、これも昨今の社会情勢からPCを持ち歩く必要がほぼ無くなったことが大きいです。
あとはこちらの記事にも書いた通り、ワークチェアを買うなど、数年前から自宅の作業環境を整えることに注力しているので、もともと外で作業することが減っていました。
副産物的に良かった点として、Windows自作機に移行した結果Macの新機種発売や噂に全く興味が無くなり、それらの情報を追っていた時間をカットできたこともあります(笑)
環境移行時のポイント
次にMacからWindowsに移行するにあたって、ポイントになった箇所をご紹介します。
移行のポイントと書きましたが、今のアプリケーションはほぼクラウドベースになっており、一部のMac専用アプリ以外で支障はほぼ出ませんでした。データの互換性も全く問題ありませんでした。
メインブラウザ(Safari → Google Chrome)
メインブラウザはTouch IDやiCloudキーチェーンが便利だったため、Safariを使っていました。
iOS/macOSとの連携機能(OSベースでの連携機能)も優れていましたが、SafariのWindows版はもう開発されていないので、サブブラウザとして使用していたGoogle Chromeに完全移行しています。iPhoneのメインブラウザもChromeに変更しました。
WindowsにApple純正の「iCloudアプリ」というものがあり、キーチェーンやiCloud Driveの連携ができます。これが意外と良くできていて、iPhoneとの連携もほぼ支障がありませんでした。ブックマークもChromeの拡張機能を入れることで、SafariとWindows Chrome間で同期ができます。
iOS上のChromeでも、実はiCloudキーチェーンが使えるので、モバイル活用でも不便に感じることは出ていません。iOSのブラウザではUIはChromeよりSafariの方がUIはよくできていたと思いますが、リーディングリストの共有のためChromeメインに移行しました。この点は慣れで何とかしようと思います。
DAW(Logic Pro → Ableton Live)
(最近ほとんど行えていないですが)趣味で音楽制作もやっていまして、DAWはLogic Proを使っていました。LogicはApple製のアプリケーションで当然Macのみ対応のため、移行が必要になりました。これについては以前使っていた「Ableton Live」に再度乗り換えることで解決しました。
Logicは直観的な操作が可能で非常に使いやすかったのですが、Ableton Liveも同じぐらい直観的に使うことができます。
プラグインはAudio UnitからVST3に全て切り替えを行い、VST3に対応していないものを中心に、このタイミングでいくつか整理しました。
ほぼAbleton Live付属のプラグインをメインとし、一部Native InstrumentsとiZotopeの製品を使用する環境にしています。趣味レベルの僕の用途ではこれで十分そうです。
また、もう1つKORGのGadgetというDAWを使っていましたが、しばらくアップデートが無く開発継続が怪しい予感がしているため、これを機会に切り捨ててしまいました。良い製品だったのですが...
モバイル版(iOS / iPad OS版)もあるので、こちらでは使用するかもしれません。
定額の音楽視聴サービス(Apple Music → Spotify)
MacではApple Musicを契約して使用していました。
ただWindows版のアプリはアップデートが止まっており、旧iTunesのままです。Apple Musicの使用はできるのですが、UIもだいぶ古い印象がぬぐえず、これを機会に「Spotify」に再度乗り換えました。Apple Musicは空間オーディオなど、Appleデバイスならではの機能が使えるのですが、「音楽やポッドキャストを楽しむ」という体験ではSpotifyの方が上を行っており、むしろ移行してプラスになったと思います。
ネックになっていた&今まで行ったり来たりしていた理由であった、「Apple Musicにしか存在しない楽曲がある」ことですが、いつの間にかSpotifyにも登場していたミュージシャンやアルバムもあったので、こちらも思い切って切り捨てました。
動画編集ソフト(iMovie → Clipchamp)
動画編集はiMovieを使用していました。
WindowsにもMicrosoft傘下の企業が開発した「Clipchamp」というアプリが標準でインストールされているので、これを使ってみようと思います。
物足りなくなったら、Adobe PremiereやDaVinci Resolveといった選択肢があり、ビデオカードも増設できるので、Windows自作機の恩恵が受けられそうですね。
カレンダー・ToDoアプリ(Apple純正 → TickTick)
カレンダーやToDoアプリは、Apple純正アプリを使っていました。カレンダーはGoogle カレンダーとも連携していました。
Windowsでもブラウザ版のiCloudを使えば、連携して使えるのですが、これを機会に「TickTick」に移行しました。(TikTokではない)
TickTickはただのカレンダー・ToDoリストの統合アプリではなく、習慣化の支援やポモドーロタイマー、こなしたタスクデータを集計し可視化することができるなど、個人の生産性を高める機能が満載のツールです。
※全ての機能を利用するには、月額300円のサブスクリプションに加入が必要です。
その他使っていたアプリ
上記以外のアプリですが、全てWindows版も用意されているのと、もっと言うと冒頭に書いた通り現在はクラウドベースのものが大半なので、データの互換性も問題がなく特に不都合は起きませんでした。
使っていた主なアプリをまとめると、以下になります。
Notion
VS Code
Figma
Adobe Photoshop
Max 8
Slack
LINE
Zoom
他にMacの電卓やPreview、株価などがありましたが、Windowsにも同様のツールが標準で付いているので、問題はありませんでした。
また、使ってみたかったMacの機能で「ショートカット」がありますが、これもWindowsには「Power Automate」という機能があるので代替できそうです。
キー配列は?
会社はMacで個人はWindowsの環境だと、キー配列の差が生じタイピングに影響すると気になる人も多いと思います。
これについては、キーマップを変更することで対応しました。
Windowsにはプリインストールされていないのですが、Microsoftが開発をしている「PowerToys」というツールがあります。
こちらに付属している「Keyboard Manager」や「Shortcut Guide」を使用して、Macと同様のキー操作を実現しました。
マウスもLogicoolの「MX Master3」が細かい設定が可能なので、Macと同様の操作になるように設定を行っています。
少し不便になったこと
WindowsのIMEが、日本語入力の変換精度においてMacより劣っていまして、少し不便に感じています。
特にMacのライブ変換を多様していたので、日本語入力時にキー入力をする回数が増えました。ただ、この辺もカスタマイズや慣れ次第かと考えています。
スペック紹介
最後に今回作った自作PCのスペックやパーツを掲載しておきます。
OS:Windows 10 Home 64ビット(現在はWindows11にアップデート済み)
CPU:Core i7 3.6GHz(第11世代 インテル Core i7-11700K)
メモリ:32GB(DDR4 3200MT/s CL16 Unbuffered DIMM 288pin)
ストレージ:500GB SSD(M.2 Gen 4.0)
グラフィック:Intel UHD Graphics 750
サイズをMicroATXに収めたのと、全体的に流行りの白いパーツを選びました。
ケースはIN WINの「IW-CF07W 301-White」を選びました。
サイドはスモークブラックのアクリルパネルになっていて、内部のLEDをかっこよく見せてくれます。昔と違いネジ止めではなく、はめ込み式で最近のケースは良くできているなと思いました。フロントロゴと端子部のブルーLEDライトもおしゃれですね。
ファンの回転も非常に静かで安定稼働しているので、満足しています。
僕の用途ではOSが変わることによる影響は、日本語入力以外はありませんでした。
この自作PCも性能が厳しくなった際にパーツの換装を考えると思いますが、今のところ性能にも全く不満ないので、このまましばらく使用する予定です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?