老い!老い!老い!~プチ介護、スタート⑤~
母の部屋は日当たりがいい部屋ではないので、冬場の日中は暖房をずっと点けていることにしていた。
暖かい部屋にいてほしいと思ってやっているのだが、母はエアコンのリモコンを触って切ってしまったり、変なボタンを押してドライモードや冷房になってしまったりすることが何度もあったので、エアコンのリモコンを別の部屋の戸棚に隠すことにした。
ある日の夜、母の家から帰る時に20時ぐらいにエアコンが消えて、母がトイレに置きがちな明け方4時ぐらいにスイッチが入るようにタイマーを設定していたのだが、ある日、タイマーを設定するのを忘れて帰ってしまった。
そのことに気づいたのは、寝ようとして布団に入った午前1時頃。
「ま、点けっ放しでも大丈夫でしょ」
と眠りについた。
翌朝、母の家に行くと、部屋は寒いまま。エアコンのスイッチが切られていた。
一体どういうことなのか母に尋ねると、
「エアコンが消えないから、椅子に上ってエアコンの本体のスイッチで切った」
というのだ。
母の部屋に私が座る用に使わなくなったお風呂用の椅子があったのだが、背骨を骨折している80歳の老女が椅子に上り、スイッチを切ったとなるといろいろ問題だ。
背骨を骨折していて基本的には安静にしているように言われているし状態だし、そんな不安定なお風呂用の椅子に上って落ちでもしたら、背骨の骨折した箇所にも悪い影響はあるだろうし、さらに別の場所を骨折し兼ねない。
エアコンのリモコンには「触らないでね」とデカデカと書いた紙を貼り、母の部屋に置いてあるお風呂用の椅子は帰る時に別の部屋にしまい、なおかつ玄関先には「エアコンのタイマー」と自分に向けたメモを貼ることにした。
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