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2番底探る展開か、米景気先行き懸念で米金利更に低下、ドル安円高へ

2番底を探りに行くか?9/4日経平均1638円安

9/4(水)▼1638.70円 37047.61円 ▼4.24%

前日9/3(火)の米国株市場が軒並み下落、特にNVIDIAが9%を超える下落となったことを嫌気し、東京株式市場でも値がさの半導体関連株を中心に売りが広がる展開。日経平均のリバウンド局面は終了です。この後、2番底を探りに行く展開となるでしょうか。
ただ、NVIDIA始め、米国株式市場今夜9/4(木)は小幅に反発しており続落基調とはなっていません。そもそも昨晩なぜ米国株式市場が幅広く下落したのかもハッキリしないんですよね。ISMやPMIなどの指標が悪く景気後退懸念が台頭した?というなら今夜もさらに売られるはずです。今夜発表されたJOLTSが予想を下回る悪い数字でした。
(NOTEを書き終えてチェックしたらSOX以外の米株指数は小幅安に転じていました、やはり弱いですね)

・7月JOLT求人件数:767.3万件(予想:810万件、6月:818.4万件)

レイオフは2023年3月以来の多さ、雇用は小幅に増加
失業者1人当たりの求人件数は3年ぶり低水準、離職率は小幅上昇

求人件数は21年1月以来の低水準となりました。
これを受けて米金利は急低下。これにつれて全面ドル安となっています。

米国債利回り
通貨インデックス比較

ドルインデックスだけが下落。円は再上昇の機運にあります。ドルインデックス(DXY)は下落トレンドの中のリバウンド終了でしょうか。ボリンジャーバンドの中心線20SMAで綺麗に反転してしまいました。

DXY ボリンジャーバンド ピンクラインは200SMA

今夜の金利低下、特に短期金利低下はJOLTSの悪化を受けて9月0.5%利下げを見込む向きも出てきたようです。

・米金融当局が9月会合で50bpの利下げに踏み切る「ハードルを下げる」ものであり、「非常に意義深い」と指摘。「50bpの利下げで開始となれば、一度で終わらないだろう。引き下げ余地は十分にある」

・金利スワップ市場は、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げを確実視しているほか、30%以上の確率で50bp利下げを織り込んでいる。

・年内残る3回の会合では、合計107bpの利下げが見込まれている。  

 

ただ、年内3回のFOMCで計1%程度の利下げ織り込みはJOLTS発表前からですし、9月11月12月のいずれかのFOMCで0.5%の利下げをすると見られていましたので、サプライズではありません。これまで11月会合での0.5%がコンセンサスでしたが、9月会合の可能性がやや上昇したということですね。

9月0.5%の利下げ織り込みは現在30%程度ですが、今週6日(金)の雇用統計で予想より悪い数字が出れば、この織り込みがさらに上昇しドル短期金利がさらに下落し、ドル円相場もさらに下落する可能性があります。

足元では、この金利低下を好感して米株が小反発しているものと見られますが、しかし上値は重いようです。今夜の反発は自律反発の範囲内かと思われます。

米金利の低下が続くうちはドル円の上値は重いか

今夜のJOLTS発表後、日米金利差縮小(低下)につれてドル円が下落、綺麗にドル金利に相関している様がみてとれます。

ドル円5分足 日米の短期金利スプレッド

日足チャートも8/5のブラックマンデーの安値をテストしそうな展開です。

ドル円日足

8/5のショック以降、日経平均は猛烈にリバウンドし31000円台から9/2(月)には一時39000円台を示現。ドル円の上値が重く円高気味にも関わらず、です。常にドル円と日本株が相関しているわけではありませんが、米株が軟調となってきたことやNVIDIA主導で半導体関連セクターの先行き不安が台頭してきたことで、改めて為替水準が意識され2番底を試すような動きとなるリスクが出てきたような気がします。

ドル円と日経平均

今日はドル円を145.83円で売り参戦。
豪ドル円を97.81円で売り参戦。
0.6740ドルの豪ドル/ドルショートは、ドル安加速によって豪ドルなど他通貨が反発してしまったこともあり、コストで撤退を強いられました。今夜も原油が一段安ですし、株式市場が軟調ですので再度売り直そうかと思ったのですが、ドル安基調に回帰していることを思うと、ドルストレート通貨はあまり妙味がないかもしれません。

WTI原油

この原油下落は気になりますが、OPECプラスは10月からの減産枠縮小=増産をせず、減産を延長する模様。確かにここで増産すると原油がさらに下落してしまいますね。

しかし、この報道でも原油が反発しません。増産延期、ということは現状と変わらないということであり、買い材料ではないのですので当然か。中国だけでなく米国の景気後退リスクが高まってきたことが原油下落の背景にあるのだとしたら、先行指標としてみるならかなり危険な兆候ではあります。

NOTE

カナダ銀行は4日、政策金利を0.25%ポイント引き下げ、4.25%とした。利下げは3会合連続。

マックレム総裁は、予想より弱い成長によりインフレ率が急速に低下する可能性があると懸念を表明。今後必要に応じ、大幅な利下げを行う可能性があるという認識を示した。

金融市場は、10月に0.25%ポイントの追加利下げが実施される確率を93%と見込み、12月利下げの確率を完全に織り込んでいる。
一部のエコノミストは、同中銀が10月か12月に0.50%ポイントの利下げに踏み切る可能性があると予想する。

カナダの政策金利が豪州を下回りました。

主要国の政策金利推移

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