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『RRR』感想

2022/10/29鑑賞

久々のインド映画です。Twitterでいろんな方が面白かったと言っていたので観てみることにしました。
インド映画は『バーフバリ』しか見たことがなかったのですが、『RRR』はバディものとのこと。そして英国に支配されていたときのお話。
この少し前に『シナモンとガンパウダー』という、やはり英国がインドを支配していた時代の海賊小説を読んでいたので、そのことを思い出しながら見ていました。

そもそも『RRR』てなに? なんて読むの?
から入ったくらい、相変わらず下調べはしていませんでしたが、どうしてこんなタイトルになったかは映画を見ればわかります。
読み方はそのまんま、アールアールアール。

主人公の一人、ビームの住む村から、ある少女が連れ去られます。少女は村に来た軍の総督夫人に歌を歌い、その歌を気に入った彼女が彼女を「買う」という名目でほんのわずかなお金で連れ去ってしまったのです。
村のある藩王国の特使は総督府に、女の子を帰すように勧めますが、総督府側は気にもとめません。特使は、引き渡さなければ一族の守護者が災いをもたらすと告げ、帰ります。
守護者たるビームは、女の子を連れ戻すために暗躍を始めます。

一方、警官として務めるラーマは、暴動を起こす国民たちに単身で切り込み、蹴散らし、首謀者を逮捕します。しかしイギリス人である署長はめざましい働きをみせたにもかかわらずラーマを一向に昇進させようとはしません。
くすぶっているラーマですが、総督府で持ち上がった守護者ビームの対策が協議されたとき、彼は捜査官に立候補します。総督夫人の「捕らえたものの願いを叶える」という言葉を信じて。

敵対関係にある二人ですが、ある日互いの素性を知らぬまま列車事故の現場で出会います。ともに自分の危険は顧みず、逃げ遅れた少年を助けに飛び込む姿に共感し、二人は瞬く間に意気投合。義兄弟の誓いを交わすほど仲が良く、ラーマはビームの恋を応援し後押しもします。
しかしそんな日は当然長くは続きません。
ある日ラーマは、ビームこそが自分の追っている相手だと気づき、そして。

この映画は3時間ある長尺ですが、見ていてそれは全然気になりませんでした。
大まかに分けるとビームのことを掘り下げる第一部、幕間、ラーマのことを掘り下げ、終劇に向かう第二部といった感じでしょうか。
見ていて、どうして?と重苦しく思ったこともあれば、胸がすくような展開になるところもあり、見終わった後はもうすっかりRRRにいろいろなものを吸い取られてしまって帰ってからお昼寝しちゃいましたよね。すごい作品だった。

映画の造りがとても良かったです。第一部でどうして……!と胸が痛くなったことが、第二部で解き明かされるところ。こちらもまた胸が痛くなりもしたけれど、だからこその最後の盛り上がりがまた良かったです。

好きなシーンは、やはりダンスバトル! 熱い!
インド映画は踊るシーンが多いと言われますが、この映画は総じて言えば踊るシーンはそこまで多くない。だけどダンスバトルは本当に楽しくて楽しくて、それだけでも見る価値があると思う。
自分の好きな俳優さんやタレントさんがこのシーンをやっていたなら、そりゃあ何度でも通っちゃいますね。それくらいダンスバトルシーンは見応えがありました。
見ながら自分もリズムを取ってたな。

ラーマとビームが共闘するシーンも大好きでした。
アイコンタクトで進むバトルがまたたまらん。バディ物好きとして胸が熱くなりました。

口コミで広がったこの映画はまだいろんなところで見られますし、盛り上がり方次第では上映館も増えたりしないかなあ。
単館や小規模なシネコンなどで、遅れて上映するところもあると思うんですよね。
まだ間に合うので、見ていない方は是非どうぞ!
いろんな方に見ていただきたい楽しい作品でした。

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