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『ブレット・トレイン』感想

伊坂幸太郎原作の『マリアビートル』をブラッド・ピット主演で撮ったこの映画。
はじめはあまり見るつもりはありませんでした。伊坂幸太郎の本は読んでいないのですが、なぜかと言えばこのマリアビートルなどのお話が殺し屋のお話だから。
マリアビートルには出て来ませんが、蝉という殺し屋が主役のマンガの『Waltz』があります。伊坂幸太郎原作の『魔王』のスピンオフですね。
その『Waltz』は読んだんですけど、あれから推測するに結構『マリアビートル』も血なまぐさいんだろうなと思ったんですね。ということは、『ブレット・トレイン』も血なまぐさいに違いないと思って。
だがしかし、公開後、結構な数の『ブレット・トレイン』面白かった、レモンとミカンが可愛かった、ブラピも可愛かった、だいたいトンチキな架空の日本だったけど米原だけはそのままだった、などというとても楽しそうな感想が流れてきて心動かされ、さらに「真田広之がゴールデンカムイの土方だった」という感想がダメ押しでした。
その感想を聞いた翌日には観に行きましたよね。

そうして観た『ブレット・トレイン』は予想よりもよっぽどトンチキな日本でした。むしろこういうところ行ってみたいわ、と思うような品川駅。こんなのに乗ってみたいと思ったゆかり号。無料のお酒が揃ったラウンジ(?)。ゆかり号のキャラクターのモモもん。
だけどやっぱり米原駅だけは知ってる米原だったわ。
私は米原に行ったのは……というか新幹線で通ったくらいではありますが、去年の年末、雪で米原あたりで足止めくらいかけたあのときの白い米原にそっくりでしたよね、ブレット・トレインの米原は。

そして真田広之は本当にゴカムの土方みたいでした。実写にするなら土方は真田さんで是非!と言いたくなるくらい。
めちゃくちゃかっこよかったですが、『ブレット・トレイン』自体、覚悟していたより血なまぐさい話なのにどこか笑えるという感じで、真田さん演じる「エルダー(=長老)」も完全無欠に格好いいわけではなくて良かったな。

登場人物みんな一癖も二癖も三癖もあるひとばかりで、しかも登場人物が多いので、ウルフとホーネットの印象があまりに薄く、そこがちょっと残念でした。
ウルフはまだともかく、ホーネットなんて結局元の顔を思い出せない。

でもなんだかお祭りみたいなあれもこれも盛りだくさんな映画でした。
血なまぐさいのが気にならず、トンチキな日本も気にならない、そしてしっちゃかめっちゃかな面白さが好みな方には是非観てほしい映画です。

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