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CIRGO GRINCOの楽曲について語りたい!

CIRGO GRINCO(シルゴグリンコ、通称シルグ)の解散からもう1年が経ちましたね。シルグはほとんど前情報がない中、加茂啓太郎さんプロデュースのボーカルグループというだけで期待感が高まり、デビューライブを見たらそのかっこよさに一瞬で魅了されました。メンバーの結城えまさん、三桜じゅりさん、水瀬かなんさんの三人とも歌がとても上手くて声のバランスも最高でした。リリースされた楽曲はどれも名曲揃い。解散して一年経ちましたが、やっぱり凄いグループだったなと曲を聴くたびに思います。今回はそんなCIRGO GRINCOの好きな楽曲について語りたいと思います。


1.今日に恋しよう
この曲はシルグの中でも特にアツいテンション爆上がりソングです。今日という日にキラめきを添えてくれる名曲です。オススメのシルグ曲はと聞かれたら、まずはこの曲を紹介したかったイチオシ曲でもあります。
作詞は元チャットモンチーの髙橋久美子さん、作曲はMISIAや東京女子流に楽曲提供した松井寛さん、編曲はフュージョン・バンドDEZOLVEの山本真央樹さんと言う天才的な人選の作家陣です。
個人的に気に入ってるのはBメロです。サビ前なのにスイッチが入ってめちゃくちゃあがります。
そして何と言っても最高なのは間奏のギターソロ。優勝です。終わると思ってからもうひと回しある長めのギターソロは両手でガッツポーズしたくなるほど最高です。この曲はバンドセットで聴きたかった一曲ですね。

作詞:髙橋久美子、作曲:松井寛、編曲:山本真央樹


2.WITH THE RAINBOW
こういうミドルテンポでユルくのれるしっとり系の曲は大好物です!特に気に入っているのは、かなんさんの歌うAメロ。かなんさんの澄んだ声質とR&Bのかけ合わせは天才的だと思います。めちゃくちゃ引き込まれるしクセになります。
Aメロは歌詞も好きですね。『太陽の反対側に わたしの光見えて ひとりでは輝けないけど 誰かの陰でもない』と言う部分です。サビまで行くと『虹を背負って映る あなたは』とあるので、人物の背後に虹が掛かっているのでしょう。
この歌詞、最初聴いた時は人物描写かと思いましたが、よくよく考えると虹の物理現象ともとれると後から気付きました。虹は太陽の反対側に発生します。太陽光が空気中の水滴に反射して見えるため、自ら発光するわけではありませんし、何かの影でもありません。その現象を人物描写と感じるように表現するのはあまりにもオシャレ!古今東西で散々コスられまくったであろう「虹」と言うモチーフに対して、物理的な視点を歌詞に取り入れたのが個人的にすごく新鮮で、ヤマモトショウさんの作詞術にめちゃくちゃ痺れました。

作詞:ヤマモトショウ、作編曲:大林亮三


3.Agility
作詞は安全地帯、CHAGE and ASKA、工藤静香さんに提供した松井五郎さん、作編曲は岩崎宏美さん、渡辺満里奈さん、小泉今日子さんに提供した山川恵津子さんと言うレジェンド作家陣による楽曲です。話は脱線しますが、お二人の過去作だと岩崎宏美さんの「カサノバL」はめちゃおすすめです。
さて、最初にこの曲を聴いた時の感想ですが、最新のグループがこんなに艶っぽい曲を歌うのかと衝撃を覚えました。とにかくオリジナリティがあって大好きな曲です。この曲には平成以降の音楽を聴いて育ったクリエイターには醸し出せなさそうな大人な雰囲気、妖艶さ、華やかさがあります。異国情緒を感じる一方で、漠然と80年代の日本的な雰囲気も強く感じますね。シルグは世界を見据えたグループだったと認識しているのですが、ぜひこの曲を通じて海外の音楽ファンにも届いてほしかったなと思いました。
作編曲の山川恵津子さんは最近「編曲の美学」と言う本を出版されました。山川さんの作編曲家人生や、さまざまなレジェンド作家陣との逸話がとても興味深く面白いのでオススメです。

作詞:松井五郎、作編曲:山川恵津子


4.Up to You
この曲はライムスターの宇多丸さんがメインパーソナリティを務めるTBSラジオ『アフター6ジャンクション』のマブ論にて2022年アイドルソング年間一位に選出された名曲です。宇多丸さん曰く「歌詞に痺れた」「聴くたびに涙する」「アップデートされたエンパワメントソングの決定版」とのこと。ファン的にはよくぞ言ってくれたと思いました。
本当、いい歌詞なんですよ。特に響いたのは『似合いたい服には似合いに行くから 待たないでね 愛してみることにするわ 大丈夫じゃない いつもの日々を』という部分。不完全な自分を受け入れつつ、理想に向かって進む強さやポジティブさが感じられて大好きな歌詞です。
令和は多様性の時代と言われますが、SNSを見ると炎上も絶えません。空気を読まなきゃいけない感じもあって、とても窮屈に思うことがあります。そんな現実に疲れた私には、この歌詞の前向きさや自分を大切にする優しさがめちゃ沁みましたね。私に限らず今を生きる多くの人に共感と勇気を与える素晴らしい歌詞だと思いますし、令和の価値観にハマった名曲だと思います。
ちなみに宇多丸さんは解散発表があった際もシルグに対してコメントを残しており、「素晴らしい作品群だった」「シングルまとめてアルバムを出せばそれだけで名盤」「デビュー曲からラストソングまで一個も外れなし」とベタ褒めしていました。自分が大好きなグループがラジオを通して褒められて凄く嬉しかったですね!

作詞:HANAE、作編曲:Yuki Takishita


以上です!


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