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映画『BLUE GIANT』から学んだこと〜ジャズを奏でる組織とは?〜

どうも、世界中のヒトや組織の可能性を拡げたい、ヒロッキーです。

株式会社アトラエでエンジニアをやっている入社2年目です。

みなさん、映画『BLUE GIANT』は見ましたか?

映画『BLUE GIANT』は石塚真一氏によるジャズ漫画『BLUE GIANT』がアニメ映画化された作品で、2023年で最もアツい作品です (個人の感想です)。

先日Blu-rayが発売されたので、会社のプロジェクターを使って上映会を開催したのですが、何度見ても興奮する、めちゃくちゃ良い映画でした。

このnoteでは、『BLUE GIANT』が好きな理由を自分なりの表現で伝えるとともに、最終的には読者の方がアトラエの社員と話してみたくなることを目指します。

個人的にネタバレには該当しないと思う範囲で書いてみます。どうかお付き合いお願いします。

『BLUE GIANT』のあらすじ

『BLUE GIANT』を見たり読んだりしたことがない方向けに、簡単にあらすじを紹介します。

主人公の宮本大 (ミヤモトダイ) は、ジャズに魅せられて、世界一のジャズプレーヤーになることを目指す、18歳のサックス吹き。高校卒業を機に、地元・仙台を離れて上京し、高校時代の同級生である玉田俊二 (タマダシュンジ) の家で居候を始める。ある日、演奏する場所を探して訪れたライブハウスで、同い年のピアニスト・沢辺雪祈 (サワベユキノリ) と出会う。

世界一のジャズプレーヤーになるために、3年間全力でサックスを吹いてきた大。

4歳でピアノを始め、ジャズにすべてを捧げてきた雪祈。

大のアツさに心を動かされ、ドラムを始めた玉田。

3人はバンドを組み、日本一のジャズクラブ「So Blue」への出演を目指す。

繰り返しになりますが、僕は『BLUE GIANT』が2023年で最もアツい作品だと思っています。

一方、ジャズのことを「落ち着いた音楽」「大人っぽい音楽」だと思っている人は多そうです。ジャズ漫画が今年最もアツい作品だなんて本当か?と思われた方も、騙されたと思って、このnoteを読んでいただきたいです。

『BLUE GIANT』が好きな理由

僕が『BLUE GIANT』を好きな理由を考えてみると、玉田・ユキノリ・大の3人のことが好きだから、と言えると思います。

3人は、ジャズをやる目的も経験の長さも異なりますが、それぞれの熱が互いに影響し合い、バンドとしての連帯感を生み出しています。

3人のことが好きな理由を、玉田・ユキノリ・大の順で説明したいと思います。

玉田という真っ直ぐな奴の存在

玉田は3人の中で最もジャズの初心者です。高校時代の同級生である大がジャズに打ち込んでいる姿を見て、自分もジャズをやってみたい、と思い立ちます。すでに高いレベルでプレーしている2人との差を埋めることは簡単ではないと自覚しながら、必死に2人に食らいつこうとし続けます。

まったくの初心者からドラムを始めて、自分よりも前を走っている2人に追いつこうとする姿が、アトラエに入社して未経験からエンジニアを始めて、先輩たちに追いつこうとしている自分と重なって、初めて映画を見たとき、玉田のように必死で努力しようと思いました (単純ですが笑)。

そんな玉田ですが、3人にとって初のライブで、自分自身の無力さを思い知ります。これまでちゃんと積み上げてきた2人に対して、サッカーしかやってこなかった自分がジャズやりたいとか間違っていたんじゃないか、2人の足を引っ張るくらいならやめたほうがマシなんじゃないか、と考えてしまいます。

ここから立ち直る時に、「っつーか全員、ぶっ飛ばしてやる」という心の声が描かれるのですが、僕はこのセリフが大好きです。

BLUE GIANT 第6巻より

自分よりも前を走っている存在しかいない中で、彼らに「追いつく」とか「合わせる」とかではなく「ぶっ飛ばす」。自分がやりたくてやっているだけだから、彼らの存在を基準にして悩むことはナンセンスであると気づき、彼らのことを対等な、いちライバルとして捉えられたから「ぶっ飛ばす」という表現になったのだと思います。

「自分よりも前を走っている存在しかいない」「自分がやりたくてやっているだけ」という単純な条件の勝負において、ただ真っ直ぐに努力を積み重ねられる玉田のことが好きです。

ユキノリという芸術家肌な奴の存在

ユキノリは3人の中で最も長い期間をジャズに捧げてきました。4歳の頃からピアノを始めて、周囲に理解されなくてもずっとジャズを続けてきました。ジャズがマイナーな音楽だと思われている現状に怒っており、若者の手で本物の音を作って、東京の音楽の先頭に立ちたいと思っています。

彼は、才能がない人間が手グセで演奏しているだけの音楽が許せない、芸術家肌な奴です。

そんなユキノリですが、3人で活動するようになってから手グセで演奏するようになります。バンドがほとんど認知されていない状況では、良い演奏をすることよりも勝てる演奏をする必要があって、より安定したクオリティの演奏ができることを重視したのです。しかしその結果、彼にとって憧れの存在から痛烈な批判を受けることになってしまいます。

ユキノリは、手グセから抜け出して自分の殻を破ることができず、一人で苦しみます。仲間である2人は、彼が悩んでいることは知りながら、ユキノリ自身の問題だから自分で乗り越えろ、と信じて突き放します。

BLUE GIANT 第10巻より

ここで彼が直面する問題は、彼がジャズを信じる思いの強さの裏返しだと思います。ジャズの偉大さを信じているからこそ、その偉大さを表現できない自分の矮小さに苦しんでいるのだと思います。個人的にも、アトラエという組織の思想や哲学に共感する一方で、プロダクトを通してこれらの価値観をちゃんと届けられていないことにフラストレーションがあるので、問題に対して真っ直ぐぶつかろうとする彼に心を動かされました。

ジャズを信じる自分とジャズを表現できない自分とのギャップに正直に向き合う芸術家肌なユキノリのことが好きです。

そして、宮本大という怪物の存在

大は中三でジャズに出会い、世界一のジャズプレーヤーになると決意します。高校ではダンクシュートに憧れてバスケ部に所属しながら、毎日河原でサックスの練習を続けてきました。玉田もユキノリも、大の力強い音とジャズを信じる気持ちに魅了され、大とバンドを組むことになります。

彼にとって、世界一のジャズプレーヤーになることは、なれたらいいなという夢ではなく、なると決めたことだと思います。なると決めたから、なるために必要なことを全力でやっている。

詳しくは触れませんが、どんなことがあっても止まらず練習を続けられるのは、将来の自分の姿が決まっていて、今が常に通過点でしかないからだと思います。物語の中で3人がある地点に到達できたのは、大が一日も止まらず前進し続けてくれる怪物だったからだと思います (何のことかわからない方はぜひ漫画・映画を見てほしいです!)。

BLUE GIANT 第10巻より

アトラエのような自律分散型組織では、意思を持った人が、これから向かうべき方向に旗を立て、周囲を巻き込みながら誰よりもその旗にたどり着くことに執着して行動するようなリーダーシップを発揮することが求められると思います。僕もアトラエで何かを為す上で、大の姿勢から学ぶところが多いなあと思いました。

純粋にジャズができることを楽しみながら、あらゆる瞬間を通過点だと考えている大の怪物性が好きです。

アトラエはジャズってるのか?

長々と好きな漫画の話をしてしまいましたが、アトラエには、玉田・ユキノリ・大のようなアツさを持った人たちがたくさんいます。

玉田のように真っ直ぐに努力を積み重ねられる人。

ユキノリのように芸術家肌で理想の実現に向かう人。

大のように遠くに旗を立て、誰よりもその旗にたどり着くことに執着する人。

誰もがアトラエのステージの上で、思い思いの楽器を持ってジャズを奏でています。僕も、自分の目的があって、彼らとお互いに影響し合いながら日々働いています (1年先輩の川上さんが書いたnoteに関連した話が書かれていますので、ぜひ)。

「組もう。」

BLUE GIANT 第5巻

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!アトラエに興味を持ってくださった方は、ぜひ以下のリンクも見てみてください。

アトラエメンバーによる #アドカレ2023_アトラエ は以下よりご覧いただけます。

少しでも興味のある方は、まずはお気軽に、アトラエバーでお待ちしておりますので、お声がけください!

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