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自宅やスタジオからそこそこ良い音質でライブ配信する方法

生で歌う/演奏する機会が減ってしまった音楽家のみなさんが、再び観客に生の音楽を届けるきっかけがつくれたら、と思い、この記事を公開します。

筆者は数年前にとある音楽教室で運営スタッフをしており、YouTubeライブ配信を行った経験があります。また、個人的な趣味でライブ配信用ソフトをセットアップしたりもしていました。そのあたりのノウハウを整理し、「自宅やスタジオからそこそこ良い音質でライブ配信する方法」としてまとめたものが本記事です。

個人で揃えられる機材・環境はどうしてもライブハウスに劣るでしょうから、普段のライブ並みとはいかないと思います。ただ、スマホから配信する画質・音質に満足のいかない人には、本記事の方法はひとつの解になると信じています。

いわゆる「弾き語り」スタイルで活動されている人が自宅から配信することを想定してこの記事を書いています。とはいえ、場所や編成が多少違っても配信手順は概ね同じになるはずですから、クラシックの演奏家やユニットで活動されている方も参考にしていただければ幸いです。

用意するもの(配信に必要な機材)

□ 電子ピアノまたはエレアコギター(+ケーブル)
□ マイク(+ケーブル)
□ パソコン
□「OBS Studio」という動画配信用ソフト(無料です)
□ USBオーディオインターフェース
□ヘッドフォン(イヤフォンでも可)
□Webカメラ(PCに付いているなら必須ではない)

そのほかに、ものではなく人ですが、PAさん的な役割の人と、演者さんを用意します。PAさん的な役割の人は、少なくとも音量調整だけできればOKです。詳しくは後述。

機材補足

USBオーディオインターフェース:マイクや楽器のケーブルを指すと、音をパソコンに流し込んでくれる便利な機械。また、パソコンからの音を受けとってヘッドフォンで聞ける機能がついているものも多いです。
新規に購入するなら、2入力以上でヘッドフォン端子がついている機種がおすすめ。

配信前の準備

■USBオーディオインターフェースの設定

ドライバーをインストールする等、USBオーディオインターフェースが使えるように設定しておきます。正しく設定されていれば、後述のOBS Studioのなかで「音声入力キャプチャ」として選択できるようになります。

※ドライバー:パソコンに「これはオーディオインターフェースだから!○○とか△△とかの機能があるから!」と教えこむためのソフト。普段は我々の目に触れないところで仕事しているので、初回にインストールするとき以外は、その存在を意識することは少ない。

■OBS Studioのインストールと設定

OBS Studioは、動画配信に必要なソフトです。カメラの映像やオーディオ入力を取りまとめて配信用のサーバーに映像と音声を送ってくれます。

設定は、下記のリンク先に書いてある手順を追えば、機械に弱い人でもできるはず…多分…。

配信直前の準備

1. WebカメラをMacに接続する
パソコンにカメラが内蔵されていれば不要です。

2. USBオーディオインターフェースをMacに接続する
Windowsパソコンなら問題なく接続できるケースがほとんどです。ただし、比較的最近のMacbook Air/Proで直接USBケーブルを挿せない場合には、変換プラグが必要になります。Amazonで適当に検索すれば見つかるかと。

3. USBオーディオインターフェースに、楽器とマイクを接続する

電子ピアノの場合は"OUTPUT"と書いた穴があるので、そこにケーブルを接続します。ここでいうケーブルは、Amazonで「シールドケーブル」で検索すると出てくるやつです。(リハスタを何度も利用したり、ライブを度々行っていれば見たことあるはず。)
なお、オーディオインターフェースの接続先端子は「INPUT」とか「入力」と書いていある穴です。
エレアコギターの人には説明不要だと思うので割愛。

なお、自宅ではなくリハスタやライブハウスで配信をする場合、ミキサーの出力をオーディオインターフェースに接続するほうが色々都合が良いと思います。

4. USBオーディオインターフェースの前面にあるヘッドフォン端子(またはパソコン本体のヘッドフォン端子)に、ヘッドフォンを接続する

USBオーディオインターフェースの端子に接続してもヘッドフォンから音が出ない場合は、パソコン本体のヘッドフォン端子に接続してください。
(USBオーディオインターフェースのほうから音を出すにはパソコンの設定変更が必要なのですが、ここは後ほど追記します。)

5. OBS Studioを起動する

音声の入力・出力や映像の設定は、下記のリンクを参考にしてください。

6. 音出しして、音割れやバランスをチェック・調整する。

ヘッドフォンで音を聴きながら、入力レベルの調整を行います。USBオーディオインターフェースのツマミで音量調整したり、楽器本体のボリュームを調整したり、します。

チェックが終わったら、OBS Studioの画面にある「配信開始」を押して配信スタートです。


配信中にやること

■音量の確認・調整

配信中には、ヘッドフォンで音を聴きながら、音割れを避けるよう微調整する必要があります。ここを1人でやりながら演奏するのはなかなかしんどいので、誰かPA的な役割の人がいるとベター。

PAサポートしてくれる人を用意できない場合は、ヘッドフォンでモニタしながら音割れしないように楽器本体ボリュームや自分のタッチ、声量を調整しながら演奏する……がひとつの解。

あるいは、最初のサウンドチェックの段階で「ライブ中に出す全開の音量」と「ライブ中に使う音で最小レベルの音量」とをチェックしておき、事前にレベルを調整した上で本番はモニタなしでやる……のかなぁと。

接続トラブルで音が出なくなる可能性もあるので、個人的には前者がおすすめです。

■カメラの切り替え(お好み)

OBS Studioの機能で、カメラを途中で切り替えたりスライドを表示したりすることができます。うまく使いこなすと歌番組っぽい感じで配信ができます。(カメラが複数必要ですが。)


──ざっと手順を書き出してみましたが、これを読んだだけで配信できる人は少数派かなぁ…と思っています。手順通りやったけどトラブった、記事のなかのココがよくわからない、などあれば、コメントがTwitterのDMで教えてください。でき得る限りわかりやすく解説します。

【配信の準備 まとめ】
1. WebカメラをMacに接続する
2. USBオーディオインターフェースをMacに接続する
3. USBオーディオインターフェースに、楽器とマイクを接続する
4. ヘッドフォン端子にヘッドフォンを接続する
5. OBS Studioを起動する
6. 音出しして、音割れやバランスをチェック・調整する
7. OBS Studioの「配信開始」を押す


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音楽家のなりそこない、元音楽インストラクター。ギターより歌よりキーボードが得意、ただし鍵盤ではなくパソコンのほう。最近はCreative Codingを趣味でやっている人。
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