見出し画像

炒飯にまつわる奇妙な話

朝から仕事をしながら、なんとなく餃子と炒飯が食べたいなぁと思っていたもので、昼時になって空腹を感じると近所の中華に足を向けた。いわゆる町中華ではなく、それなりに規模感のあるチェーン店だ。


あれ、炒飯がない

さて、メニューを見てみると、餃子と炒飯という組み合わせがない。そもそも炒飯が単品でオーダーできない。どれもラーメンありきの構成なのだ。できればラーメンではなく、シンプルに餃子と炒飯が食べたい。

店員のおばちゃんに聞いてみると、ラーメンのサイドオーダーとして用意されている「餃子&半ライス」または「餃子&半チャーハン」をラーメンなしでそれだけ注文できるという。

おばちゃんの打ち明け話

そこで、この「半チャーハン」を普通の一人前サイズに変更してほしい旨を伝えると、おばちゃんは何かを打ち明けるような口調でこう言ったのだ。

「これ、メニューには『半』って書いてあるんですけど、実は普通の一人前サイズなんですよ」

ちょっと何を言っているのか理解できなかったが、まぁそういうことなら、とその「餃子&半チャーハン」を注文した。でも、明らかに価格が安い。メニューの写真は小ぶりに見えるが、「一人前だ」と言い切られるとそう見えないこともない。

果たして、手元に届けられた「半チャーハン」は見事なハーフサイズだった。そりゃそうだよね? 元々ラーメンのサイドオーダー用だもんね?

くだんのおばちゃんに苦情の視線を投げかけると、しれっと何食わぬ顔でカウンターの奥へと消えていった。結局、単品の半ライスを追加注文し、なんだかよく分からない気分のまま朝からの餃子腹を満たしたのであった。

なぜあんなデマカセを言ったんだろう?

結論から言うと、不愉快というよりは不可解な気持ちというのが正直なところだ。

価格設定が安すぎることには気づいていたし、そもそもチェーン店のメニューに普通サイズなのに「半チャーハン」と書くわけがない。期待値が低かったおかげで必要以上に腹が立つこともなかった。

でも本当に不可解だ。あのおばちゃんはなぜ、普通サイズに変更できるかと聞いた僕にあんなデマカセを言ったんだろう? できないなら「できない」と伝えてくれればそれで済む話だ。別にそんなところでゴネて無理を通す気もない。

まったく、食べている最中も食後もこうしてモヤモヤと考えていたらせっかくの餃子と炒飯(とライス)が消化不良を起こしてしまいそうだよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?