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都農町フィールドワーク2023(1日目)

8月16日〜18日の3日間、宮崎県児湯郡都農町にて、町づくりに関するフィールドワーク研修を実施します。
学校としては3年連続(私も)の都農町訪問で、今年は1・2年次生の有志26名が参加。
地域共生社会をテーマに、県立都農高校の廃校活用を考えるワークショップがメインコンテンツです。

その初日。
台風が心配されましたが、無事飛行機で宮崎空港へ降り立つことができました。
JR都農駅に着くと、早速株式会社イツノマの皆さんがお出迎えくださいました。今年もお世話になります。

宿に荷物を置いたら、早速「都農ワイン」さんの見学へ。
小高い丘の上、見晴らし抜群のワイナリー&カフェです。雨予報にも関わらず青空の見えるお天気で、都農町と日向灘を見下ろす眺望に生徒も教員も歓声をあげていました。

都農町と日向灘
都農町をバックに記念撮影

またブドウの収穫・仕込みの時期でご多忙の中、ずらりと並んだワイン樽をバックに、都農ワインの社長さんが宮崎という高温多湿の土地でワイン作りにこだわる情熱を語ってくださいました。
お酒の飲めない高校生たちですが、二十歳の最初の乾杯は都農ワインで! と決意した生徒もいたようです。

16時からは都農高校の廃校舎にて研修スタート。
冒頭には都農町の河野正和町長も激励に来てくださいました。相変わらずユーモアたっぷりのご挨拶でした。

イツノマのスタッフの皆さんによるトークセッションでは、地方で働く良さは? 自分らしさを表現する働き方とは? 人生の王道を外れてもいいの? 好きなことってどうやって見つければいいの? …などなど、学校ではなかなか聞けないさまざまなお話を聞くことができました。生徒からも立て続けに質問が飛び出し、大いに盛り上がりました。

町長と生徒代表の挨拶。いよいよスタート。
情熱を、伝える
イツノマさんによるトークセッション。司会は本校生徒
それぞれの生き方や考え方を語っていただきました

またその中で、日吉ヶ丘の育てたい生徒像を踏まえて「越境とは?」というテーマにも触れていただけて嬉しかったですね。個人的には、「越境は人生をより楽しむために」というご意見に強く頷く思いです。生徒にも、それぞれの新しい「越境」観がインプットされたのではないでしょうか。 

夜はイツノマさんの運営するHostel ALAに移動して、お待ちかねのバーベキュー。
美味しいお肉と野菜はもちろん、ゲストとして来てくださった地元の大人たち(皆さんとても個性的!)と、打ち解けた雰囲気の中でお喋りを楽しむことができました。進路の悩みを相談する生徒もおり、思っていた以上に人生の選択肢は豊富であると気づいたようでした。

宮崎といえば鶏、牛、茄子、ピーマン…
開会の挨拶
都農町の大人による投票で“最も印象に残った生徒”を表彰しました
最後は万歳三唱で〆。楽しい時間でした。

早朝の集合で長時間の移動に研修、夜遅くまでバーベキューと、非常に体力を使う初日でしたが、その分充実感も一入だったようです。
生徒のふり返りの内容を一部ご紹介します。

「ワークショップで中川さん・吉良さん・渡邊さん のイツノマに入った理由やまちづくりについての考えを聞いて、同じ事業を取り組んでいてもやっぱりそれぞれ理由、考えは違うんだなと思いました。
また BBQの時、地元の方の職業やその職業に対する思い、どうしてその職業に就いたのか などのお話を聞き、職業も就いた理由も違うのに自分の職業に対する熱い気持ちはみんな持っているように感じました。」
 1年・Nさん

「研修旅行1日目!ワクワクで午前中に元気すぎて夕方には体力がなくなっていました🙃(中略)「限界を迎えてどうしようもないと思ってしまった時にどう対処しますか?」と言う日吉生に対して、「限界を自分で決めちゃったらあかんよ、いやそれよりも仲間が大事やな。1人じゃ行き詰まってしまう事もあるわ仲間を頼って解決していくことが大事や」と言っていました。どんなに小さな悩みでも仲間、先生、家族などと話す事で解決の糸口が見えるのだなと気付かされました。(中略)自分の中で溜め込んで悩まない!思ったことは恥ずかしがらずに口に出せる3日間にする!」 1年・Kさん

「(前略)自分の悩みや夢などを恐れずに言ってみたらご自身の経験談を踏まえて沢山お話してくださってすごくいい経験だなと思った。今日は質問できたけれど全部が全部できたわけじゃないので都農の方たちが困るくらい沢山質問したい。自分は元々自分の意見を堂々と主張するのが苦手だけれど、中学の生徒会の経験や今まで生きてきて身につけた力を存分に発揮して都農のまちづくりの案を出していきたい。一日はあっという間に過ぎてしまうので自分でその都度目標を設定しながら成長して行けたらいいなと思った。」 1年・Tさん

学校の取り組みで振り返りをしても、ここまで熱のこもった文章を生徒が書いてくることは稀です。
やはり都農町と、そこで出会う人々のエネルギーが生徒をいい感じに刺激してくれているのを感じます。
教員としては、生徒のこういう姿をどんどん見せてもらうために、色々な仕掛けを考えたいところです。生徒にとってはもちろん、教員にとっても非常に学びの多い研修になるでしょう。

2日目は研修のメインとなる、廃校活用の企画コンテストです。
初日のテンションをキープして、ますます充実した研修になることを願います。

**追記**
株式会社イツノマ代表、中川敬文さんのnoteでも取り上げていただきました。

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