見出し画像

ベルギーのサマースクールに参加してみた

博士課程2年目なんだかんだサマースクールに行く機会を逃してしまった感が残っている時に、ベルギーのLeuvenで開催される2週間サマースクール"Fundamental problems in Statistical physics"を偶然見つけた時にピンときてしまい、勢いで申し込んだ。

おそらくピンときた理由として、当時は特に英語でのコミュニケーションにかなり不自由を感じていたのでいつか大幅に改善しないとまずいという意識もあった。

ということで英語を勉強する必要があったのだけど、僕の性格的にとりあえず追い込まれたら目標には到達しないかもしれないが成長はするしその方が速い、という経験則を元に、海外のサマースクールは絶好の機会な気がした。学問的にはサマースクールの内容は自分が研究したい内容が多いし申し分ない。


2009年夏、アムステルダムからプロペラ機に乗り換えてブリュッセルに行って、そこから電車で1時間くらいでリューベンに着く。そこから、サマースクール開催場所の修道院までは交通機関がよくわからなかったので、迷わずタクシーにのる。

のどかな自然の風景がつづきすぎてこんなところに人がいるのかと不安になっていたところ大きな修道院が現れた。そこでタクシーを降りて、入り口から入ると人がいて受付があったので、今回も生きて到着したことにほっとしたのを覚えている。

その修道院は講義する場所、食堂、泊まる場所が全て一体となっていてそこで全ての生活が閉じて成り立つようになっていた。逆にいうと、お腹がすいたからといって外に買いに行ける場所はない。

参加者は20カ国くらいから、80人くらいで博士学生が中心でポスドクも混じってるような感じだった。

泊まる部屋は、ドイツの博士課程学生と同室で、彼はサマースクール中もよく体を鍛えていたことが印象に残っている。

ご飯は朝昼晩、全員で同じ食堂で食べていた。修道院ということもあってかかなり質素と感じたが、他の多くの参加者も感じていいたようで、会議の名前をもじってFundamental problems in foods みたいなことを冗談で言っていた。冗談のセンスはあまり変わらないようだ。

講義情報はどこかに資料として残っているはずので触れずに、講義時間以外の活動で記憶に残っていることをいくつか書きたい。


研究ポスターの説明をしたり、説明を聞いたりした。


サッカーしてた。


バレーボールしてた。


碁をしてた。


ピアノ弾いてた。連弾してた。


合わせて踊ってた。


カポエラしてた。


1日中裸足で歩いてた。


とにかく参加者それぞれの個性が強いけど、それはそれとしてコミュニケーションがとれてるようで、なんか圧倒された。

サッカーは馴染みがあったので、ボールを蹴ってるところに入れてもらってミニゲームやったり、PK戦したりして参加できたが、他の活動はおーっと見てるだけ。

「お前日本人だから碁できるだろ、やろうぜ」

と言われたときは、

「碁やったことない、ごめん」

みたいな感じになった。

途中から、英語が〜、とかどうでもよくなってたのが一番の収穫だったかも。


その後、参加者のうち6人(僕を含めて7人)が、2年後に同じパリ大の研究所の同フロアの同僚となって、またそこからそれぞれの道に進んでいくことになる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?