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彼らにとって初めての外国人留学生であることが判明した

エストニアのタリン工科大学大学院から現在中国浙江大学寧波理工キャンパスに短期留学に来ております。

本日の午前11時半に寮の部屋をチェックするとの連絡を受けまして待機してたらなんと総勢9名の方が狭い部屋にお越しになりまして。中国では麻薬等を所持使用していると最悪極刑になることもあり、度々抜き打ちでチェックするんだそうで。通常は抜き打ちなのですが、ぼくが欧州から来た外国人ということもあってかプライバシに考慮し、事前に通達を受け。ぼく自身は「いつでもどうぞ」と返事したのですが、立ちあって欲しい、とのこと。それで待機してたらぞろぞろと9名もお越しになりました、と。

ちなみに4人部屋を1人で使っています。勉強机の2階にベッドがあるタイプのが4つ。シャワーと和式トイレが一緒という超抵抗があるユニットバス付き。

そのメンツがですね、ぼくのコーディネーターである先生、指導教員である先生、その先生のボスにあたる学部長、外務部の長、党の書記の方、それから寮関連の人と、VIP過ぎるメンツ。

エストニアでの経験や筑波大学でもチューター等やってましたが、単なる寮の生活(態度)チェックにこのようなVIPが来ることはまずありえないです。

不思議に思い色々と探ってみたら、なんとぼくともう1人のエストニア人がこちらのキャンパス初の外国人留学生ということが判明。まあ、うすうすそう感じていたんですけどね。こんなに広大なキャンパス(700m*700mくらい)に見た感じ外国人いないなーと。日本人や韓国人さえも。さらに、食堂で英語を使うたびにずいぶん好奇な目で見られるなーと。まあ、でも初めてとはびっくりです。

ちなみに本校舎があるメインキャンパスの浙江大学には留学生はたくさんいるそうで。こちらは理工キャンパスで比較的新しいので、無理はないか。

コーディネーターは「我々は拡大中」と意味深なこと言ってたのですが、おそらく本気で世界ランキングを上げにいくのかな、と。留学生の数や論文引用数などは評価の対象ですので。

と、ここまで知って、やっと諸々の対偶が手厚いことの理由が納得しました。「毎週ドライブして繁華街に飯食いに行こうぜ」との指導教員との言葉や学部長がやたら笑顔で顔を覚えてくれて接してくれること等。

「おれそんな、ここの学生に匹敵するような玉じゃないのになぁ。なんで皆、文字通り皆、心から歓迎してくれるんだろう」と思ってました。

繰り返しになりますが、ここの歓迎度具合は異常です。普通外国人ってよっぽど優秀でないと歓迎されません。それは日本でもエストニアでも同じです。美辞麗句のおもてなしやイベントを並べますが、それは単なるルーティーンの中に落とし込まれており、本気で1対1で接したり、ましてや「毎週ドライブして繁華街に飯食いに行こうぜ」となることは接待以外ないでしょう。

いや、もしかしたらこれが中国の文化なのか?。そういえば昨夏西安を訪れた際も外国人とわかるや否や本来有料であるお茶を無料で何杯も提供してくれたっけ。言葉は通じなかったけど(筆談は通じる)なんとなく心は通じたような嬉しい気持ちになった。そういうこともあり、今回またこうして中国に戻ってきた、という面もある。

いずれにせよ、ただでさえ優秀な研究室の学生の中で劣等感を抱き、どう貢献できるのかと頭を悩ませていたところに、重たい期待を背負わされてしまっていた。

まあ、こちらは前者の問題がクリアになればおのずと達成されるのでどうってことはないんですが。

*ヘッダーの写真はキャンパスの一景。こちらは5月くらいまで雨期らしい。もう少し暖かくなり論文が一区切りついたら西湖に行きたい。あと、帰るまでに水墨画的世界である桂林でひとつ詩を詠んでみたい。

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