あなたが今、「島耕作」を読むべき理由
今日の王様のブランチで「このマンガがすごい!2020」の特集がやっていました。
個人的には毎年このランキングが楽しみなんですよね。
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そもそも、マンガってどれくらい大人に読まれているのでしょうか。
ちょっと上の年代の方だと
「マンガは子供が読むもの」
「大人が読むのは恥ずかしい」
なんて言われ方もしていたり・・・していなかったり・・・。
ただ、私が思うにマンガと多くのビジネス書の違いはなんでしょうか?
一番のポイントは「強烈なキャラクターとストーリーが紐づいていること」だと思います。
当然ながら、ビジネス書にも上記は含まれるものもあります。そんなビジネス書ってとても良書ですね。
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ちなみに私はマンガの方が表現力の自由度が高いと思っています。
というのは、マンガは殆どがフィクションです。作者の表現したいように表現ができ、登場人物も自由に出したり、引っ込めたりできます。
これをビジネス書でやってしまうとどうでしょう?途端に嘘臭くわざとらしくなってしまわないでしょうか?
さらにここに絵もつきます。みて欲しい時にみて欲しい場所を視覚的に表現できます。それゆえ、小説との対比で想像性の幅が狭まるという指摘も少なくはないですが。
つまり、マンガはビジネス書以上に表現の幅が広く、作者の思いをそのまま表せるということです。
そして、読者の捉え方も制限が加えられるがゆえにわかりやすく入ってくるとも言えるでしょう。
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さて、前置きが長くなりましたが、そんな中で私がお勧めしたいのは「島耕作シリーズ」です。
以前、これをテーマにお話しさせていただいたこともありました。
さて、島耕作というと
「あの浮気ばっかりするやつでしょ?」
「エロ漫画だろ」
「女の敵!」
という声が多いかも知れません。確かに序盤はその描写が多いのが事実です。ただ、私が思うみるべきところはそこではないなと思っています。
具体的には「島耕作の生き様」からの学びが多く得られる作品です。
ネタバレにならない程度にお話しすると、島耕作とは初芝電産という架空の電機メーカー働くサラリーマン。34歳で課長になるところから始まります。最初はパッとしないサラリーマンがいろんなところに赴任し、理不尽な会社環境の中で時を重ねるごとに成長していく姿が手に取るようにわかります。
特に私が学びが多いと感じたのは・・・
1) 立場の中で身につく「覚悟と決断力」
2) どこか放って置けない「鈍感力」
3) 貸し借りではなく、相手を思って貢献する「献身力」
4) どこにも属さず、自分を貫く「精神力」
5) 常に仕事のことを深く考え続ける「内省力」
6) 感情で心を動かす「情熱と人間力」
どれも人間性と表現されることも多い、その人の生き様や性格の素になるようなものです。
これらを学ぶには、自己啓発と呼ばれる領域の本を読んだり、セミナーに参加するという方法はあるでしょう。
ただ、この領域は少し危険だとも感じます。胡散臭さや怪しさが伴っている団体も少なくはないでしょう。そう考えると私自身も何度か失敗の入り口まで行きかけたこともあります。
とは言え、具体的な仕事の仕方や手法は学べるものの、それを吸収できるか否かはこのような人間性によって変わってきます。
同じ出来事が起こっても穿った目で見たり、斜に構えたりしていたら吸収できることも目の前をただ通り過ぎてしまいます。
そうならないために人間性の訓練、練習も必要です。その教科書が「島耕作シリーズ」だと私は思います。
私はこれを電子書籍で少しずつ読んでは物思いにふける毎日です。
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もしあなたがより一層、人間性の訓練をしたいのであれば、ぜひ、手にとって読んでみてください。
主にPjM、PO、セールスエンジニア、AWS ソリューションアーキテクトなどを務める。「映像業界の働き方を変える」をモットーにエンジニア組織を超えたスクラムの導入、実践に奔走。DevLOVEなど各種コミュニティーにおいてチームビルディングやワークショップのファシリテーションを行う