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応用情報技術者試験に一回で合格した時の話をまとめてみた

はじめまして。hirokiと申します。
都内で情シスをしている30前半のどこにでもいる普通のエンジニアです。2021年春期の応用情報技術者試験に合格をしたので、その時の話をまとめようと思います。少し長くなってしまいますがこの記事が少しでも誰かの役に立ってくれたらうれしいです。

  1. 受験の動機

  2. どんな勉強をしたか

  3. 試験前日から当日の過ごし方

  4. 合格後に変わったこと

1.受験の動機

現職に転職する前もユーザー部門の情シス担当の仕事をしていましたが、当時はIT知識より現場業務を理解していることが重要視されていました。
基本情報はすでに持っており、それに甘えて自己研鑽をすることがなかったのですが、転職後は前より知識を必要とする場面が増え「このままだと自分ヤバいかも・・・」という焦りが生まれたので勉強を開始しました。
ですが、ただやみくもに勉強をしても自分の性格上続かないことはわかっていたので何か目標を立てて勉強をしようと思い、ずっと目を背け続けていた「応用情報技術者」の資格取得を目指しました。

2.どんな勉強をしたか

勉強期間は2020年12月から開始したので、だいたい4か月半になります。
応用情報は午前(四肢択一)・午後(選択&記述)で対策の異なる試験になるので、それぞれどのような勉強をしたのか書きます。

◆勉強方法

おおむね皆さんがされている勉強方法(テキスト通読、過去問周回)をしましたが、その中で特に意識した部分を2つピックアップしてみました。

ノートを作らない
理由:自分の性格上ノートをキレイに作ることに意識が行ってしまい、無駄な時間と労力を割いてしまうのでノートは作りませんでした。その代わり、テキストへの書き込みや問題を解くときの解答用紙への書き込みは積極的に行っていました。

家事をしながら勉強する
理由:私は1児の父のため、仕事が終わった後も子供の世話・家事があります。妻と協力して分担し、21~22時くらいからやっと時間が取れます。この時間は午後の過去問演習などのまとまった時間が必要なことに充てたいと思っており、それ以外で勉強時間を増やすとなると隙間時間を埋めていくかマルチタスクで時間を捻出するしかありませんでした。
子供と接する時間はできる限り子供に集中をしたかったので、単純知識の取得は家事をしながら耳から取り入れていくことにしました。主に皿洗いや掃除をしながらYouTubeで音声だけをエンドレスリピートで聞き流したりしていましたが、意外と脳は記憶してくれて有効な勉強法だと感じました。

余談ですが、私は宅建士の試験も同じ勉強方法で合格しているので、どのような資格試験でも有効だと思っています。
(時間があれば宅建試験の内容も書きたいと考えてます。)
ちなみにYouTubeは広告を排除するためにPremium会員になってます。

◆午前・午後共通対策

まずは前提知識の取得として応用情報対策テキストを流し読みしました。テキストは基本情報の時もお世話になったキタミ式のテキストを使いました。

わからなくてもとりあえず最後まで読み切って、この試験で問われる知識の大まかなイメージが掴めれば上出来だと思います。正直私も1周読み終わったあと「何?この試験範囲の広さと難しさ・・・テキストに書いてあること全然訳わからんしこの試験絶対受からんわ」って思ってました。笑
ちなみに2周目の読み込みは行っておらず、過去問を解く過程でわからないことがあれば、テキストのその部分を再度軽く読むくらいに使ってました。

テキストの読み込みと並行してYouTubeで解説動画を漁ってひたすら見ていました。文字だけでは理解しにくい内容も動画で解説してくれることで一気に理解が深まると思います。以下に特にお世話になったチャンネル2つを紹介します。どちらも応用情報技術者試験の範囲にあたる内容を数多く取り上げていたのでとても助かりました。

まさるの勉強部屋

動画の数が豊富でどの動画も本当にわかりやすく説明してくれています。
試験区分や色々なテーマごとに再生リストが作成されているため、一気に流し見していくと網羅的に知識を得られるかと思います。
特に高度共通試験午前1対策の動画を集めた再生リストは応用情報の午前対策の勉強する方におススメです!
その他にも情報セキュリティやネットワーク関連に関する動画が多いので、午後試験の情報セキュリティやネットワーク分野の対策にもかなり役に立つと思います!

情報処理技術者試験・高校情報科対策の突破口ドットコム

まさるの勉強部屋と同様に動画の数が豊富でどの動画も本当にわかりやすく説明してくれています。特に実際に出た試験問題から重要なところを抜粋して解説を行っているので、過去問を解いていて不明なところが出てきたら何度も確認していました。こちらも応用情報技術者試験の再生リストがあり、何回も視聴しました。

◆午前対策

過去問道場でひたすら過去問を繰り返し解きました。隙間時間があればひたすらスマホで解き続けました。
午前・午後の過去問演習に共通するのですが問題に正解したかどうかはそこまで重要ではなく、なぜこの選択肢は正解なのか?(or不正解なのか?)ということをちゃんと理解することを特に意識していました。
午前対策だけだったら過去問から同じ問題が結構な数出るので問題と答えのセットを暗記するという手法もあるかと思いますが、私はあまりお勧めしないです。どんなに勉強しても試験中は緊張や焦りが必ずあり、暗記では対応しきれない部分が出てくると思います。

ちなみに午前の過去問は最終的には2299問解いていたみたいです。
これで四段なので上段の人たちはどれだけの問題を解いているのだろうか・・・本当にスゴイ!

◆午後対策

俗にいう「緑本」をひたすら解き続けました。
午後試験対策はこれ1冊をしっかりやることで十分だと思います。

個人的には応用情報技術者は午後試験の対策が一番大事だと思ってます。
なので午後の過去問をやるときは面倒かもしれませんが本試験を意識して行ったほうが良いです。少なくとも以下の3点は絶対に意識してみてください。

  • 時間を必ず計って問題を解く(時間がなければ1分野30分の縛りで解く)

  • 記述問題の文字数は厳密に収まるように書く

  • 記述問題の解答はIPA公式解答と違っていたら0点だと考える

特に3つ目は強く意識したいポイントです。情報処理技術者試験の記述問題は基本的に解答が1つになるように作りこまれていると言われています。
過去問演習時点から部分点ありきで「甘い回答でも何となく合ってそうだからヨシ!」としていると本番で絶対に点数が取れないと思います。

試験対策っぽくなりますが、過去問演習時点からしっかりとIPAの公式解答に寄せれるような解答ができるように練習をしたほうが良いと思います。

また、試験本番では情報セキュリティ+4分野選択の計5分野なので、当日解けない問題が出る可能性も想定し、情報セキュリティも含めた7分野対策しておいたほうが安心できますが、個人的には6分野に絞っても良いかなと思います。理由は後述の午後試験のところにも記載しますが、「午後試験の選択肢が多いほど、試験本番で選ばなかった分野の問題の方が簡単なのではないか?」という誘惑が午後試験中に生まれてしまうと思っているからです。
時間と体力は有限なので、それ以外の分野に関しては完全に捨てで良いです!ちなみに私が勉強した分野は1. 5. 6. 7. 8. 9. 10です。一応7分野の対策を行いました。

  1. 情報セキュリティ 

  2. ストラテジ(経営戦略、情報戦略、コンサルティング)

  3. プログラミング

  4. システムアーキテクチャ

  5. ネットワーク

  6. データベース

  7. 組込みシステム開発

  8. 情報システム開発

  9. プロジェクトマネジメント

  10. サービスマネジメント

  11. システム監査

3.試験前日から当日の過ごし方

試験前日
ほとんど勉強してません!笑
この試験自体一夜漬けでどうにかなるものではないことは今まで勉強してきた過程の中で理解できると思います。明日に備えて体力と英気を養うためにも頭を休ませておいしいものを食べて夜は早く寝ました。

試験当日
・起床~会場まで
試験会場へかかる時間にもよりますが、いつもより少し早く起きて頭を目覚めさせておきましょう!寝坊したらその時点で足切り食らうので気を付けてください。私は余裕をもって1時間前に着くように家を出ました。
またお昼ご飯は必ず会場に着くまでに買っていったほうがいいです。試験会場は大体どこかの大学のキャンパスになるので近くにコンビニはあるかと思いますが、昼休みに行くとめちゃくちゃ混みます!

・午前試験
過去問道場でやりこんだことを思いっきりぶつけていきましょう!
わからない問題は絶対に出てくるのでその時は思い切って飛ばしましょう。80問中48問正解すれば良く、言い換えれば32問も間違っても大丈夫です!
難しそうな問題が出てきても「試験の作成者が平常心を奪おうと試してきている!」と思えば少しは冷静に対応できるようになると思います。

・昼休み
特にテキストを見直すことをせずにゆっくり過ごしました。

・午後試験
一番の山場なのでかなり気合い入れていきました。
最初の数分で自分が勉強した分野の設問をさらっと見て行ってどの問題を解くか決めました。どの問題を解くかの判断は以下のように事前に決めていました。
「最初の数文だけを読んで、内容を少しでもイメージできるか?」
これだけです。笑
少ない時間で判断をしないといけないので基準はシンプルかつ少ないほうが良いです。ここに自分のリソースを使うことは本当にもったいないです。全部イメージできそうであれば、自分が得意な分野を4つ選んでしまいましょう。
個人的に午後試験で一番危ないと感じているのは「他の設問のほうが簡単なのではないか?」と思ってしまうことです。
皆さんも経験があるかと思いますが問題を読み進めていって少しでもわからない問題が出てくると、この邪念が湧き上がってくると思います。問題を解くうえでこの邪念が最大の強敵になると思ってます。
なので私は「一度選択した問題以外は存在しなかった」と思うようにしました。
ちなみに私は以下を選びました。
問1:情報セキュリティ【必須】
問5:ネットワーク
問6:データベース
問9:プロジェクトマネジメント
問10サービスマネジメント


自己採点用に記号の問題の転記はしたほうが良いですが、午後問題は本当に時間との闘いです。記述問題に関しては転記している時間がもったいないので、めちゃくちゃ余裕がある人以外は問題本文中に下線やメモ書きで何となくこのあたりの内容を答えたと書いておきましょう!

4.合格発表を終えて

合格発表の時は緊張で指が震えてPCの合格確認のボタンが押せず、妻に押してもらった記憶があります。
午前は自己採点で大丈夫なことはわかっており、午後は少しやらかしたかなあ・・・と思っていたのですが何とかギリギリ合格できました!

実際に賞状が届いたときは嬉しくて身近な人にこの画像を送りつけてまわりました。笑

試験の結果はありがたいことに「合格!」ということになりましたが、仮に不合格であったとしてもこの過程で勉強したことは現在の業務にかなり生きていると実感しています。
知識の取得もできたのですが、一番良かったなと思ったのは自分に少し自信が持てるようになったことです。
目標に向かって毎日コツコツ積み上げていくことは簡単そうに見えて誰にでもできることではないと思ってます。勉強期間中は「これだけ勉強したのに不合格になったらどうしよう」と不安に襲われることは絶対にあると思います。その不安に打ち勝ち、色々な誘惑を捨てて世間的には少し難しいといわれる資格を取れたことは誇りに思って良いと思います。
惜しくも不合格になってしまったとしても、挑戦したことに意味があり、勉強していく過程で得た知識は消えません。最後までやり切った自分を褒めてあげてください。

自信がつくと仕事の質が上がり、自分の仕事に誇りが持てて、毎日が少し楽しくなると思います。

ちなみに・・・
使った参考書はすべてメルカリで売りました。意外とそれなりの値段で売れるので本棚で温めてる方は売却を検討しても良いかと思います!笑

買ってくださった方が今回の秋期試験で合格してくれていたらうれしいなー
最後まで読んでいただいてありがとうございました。(^^)/

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