【乳房にがん】10日目

2020/05/30

今日は母の70回目の誕生日。

そんな中、おじ(母の兄)からショートメールで

「元気ですか?」

と来た。

母と2人して、タイミングを見計らったようにドキリとした。まだおじにはがんになったことを伝えていない。なぜ、「元気ですか?」と来たのだろうと。

大学病院での検査結果を受けてから電話で報告するつもりだったが、このタイミングで伝えることに。

電話口のおじはなんだかバタバタしていた。いとこの子どもがちょこまかしているのかと思ってしばらく落ち着くのを待っていると、「今病院で」とはじまった。どうやらおばが不整脈の症状が出て、パッチをつけていたらしい。そのパッチを外しに病院に来ていて、ふと心配になりショートメールをくれたんだと。

おじに「がんって言われた」と伝えると「あちゃー」とだけ言ったおじ。

あまりの冷静っぷりに聞いていたこちらの方がきょとんとなる。

「年をとれば何かしら悪いところは出てくるからね」

おじ自身、狭心症で手術してることもあるからか、私ではかけられない落ち着いた言葉が出てきた。

ショックはゼロではないのだろう。「あちゃー」の後に、少しの間があった。

そこに、妹が癌になったことへのショックと気遣いを感じたのだ。

年をとると確かに何かしら悪いところは出てくるだろうが、それをその年の人が冷静に言うことが、大事だったのかもしれない。

母は、おじのその反応に驚きもせず、うーんといいながらも、おばのことを気遣っていた。

人は病気になっても、相手を思いやり、気遣えるものなんだとおじ、おば、母のやりとりをみて素敵だなーと思えた。

でも、こんなとき、父がいたら、もっと支えてくれたのかとも思い、母は、おじ夫婦を少し羨ましく思っていたようにも見受けられた。

人生は本当に様々なんだなー。

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