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芽出し球根のつくり方

 出張ガーデニングを承っている’ひろいと’  ですが、2月は芽出し球根の寄せ植え講座を予定しています。そこで、芽出し球根について少し整理してみたいと思います。

球根とは

 球根は大きく分けて、夏咲・秋咲・春咲があります。今回は春咲球根について取り上げます。原産地はアフリカ・地中海・中央アジアなど。日本にも自生しています。球根は地上部に芽が出すために養分・水を吸い上げますが、花や葉を出すことができるのは前年に花や葉がすでに形成されているからなのです。あのコロンとした球根にはぎっしりと詰まっています。
 そして、夏にはすっかり休眠。太陽があまり当たらなくて、水はけが良いところが好きです。休眠といっても地上部がなくなるだけで、実はこの時期に花芽を形成しています。
 秋には活動を少しづつ始め、ちょっとだけ葉を出して冬眠する者もいます。春に向かって発芽する前に、根をいっぱい張り、また養分を蓄える準備をします。土の中で球根たちは季節を敏感に感じながら活発に活動しています!

芽出し球根とは? 

 芽出し球根とは、春咲の球根を本来の開花時期よりも早く咲くように低温処理をした球根です。
球根生産者さんが芽出し球根用に特別に夏から開花調節してある球根があり、その場合は、すぐに水耕栽培することができます。一足早く春を楽しみたいという希望に球根が答えてくれています。

芽出し(発芽)のヒミツ

 先程出てきました、低温処理。球根植物は、秋にはもう花芽が形成されていると言われています。この花芽が発芽するには、冬を体験しなければならないのです。このことを低温処理と言います。具体的な数字でいうと、少なくとも2ヶ月以上、4℃以下の環境に置くことが必要です。もし低温処理期間が短いと、うまく花が咲かなかったり、元気のない発芽となってしまいます。

低温処理の方法

 4℃というのは植物が眠るか目覚めるかの指標となる温度帯です。ひろいとの活動拠点である北海道・札幌市だと、10月下旬あたりには4℃以下になります。なので、北海道の場合は、春咲球根の出回る9月からポットやお庭に植えて、適度な湿り気を保ちながら屋外に置いておくだけで自然に冬が体験できるわけです。
 自然豊かな北海道ではキツネやネズミに屋外において置いた球根が食べられないように覆うなどして工夫しなければなりませんが。温暖な地域では、冷蔵庫に2ヶ月以上入れて置くのがやりやすいのかと思います。

芽出し球根の開花期

 本来なら、球根は温暖な地域で1月から開花します。北海道では、早くて雪解けすぐの4月に開花します。
 芽出し球根の開花期は、11月くらいから低温処理をやめて水耕栽培を始めたとすると、種類にもよりますが年末には咲くことができます。
 
 こちら北海道では、冬が長くて、2月くらいにはもう雪いいよってぐらいに(笑)なることもあります。(雪は美しくて、植物を守っているから私は大好きです!)心が折れてしまいそうな厳しい冬の2月に、エネルギーを前年から蓄えていた、球根の芽生え!私たちを緩ませて元気にしてくれます。
 
 今回2月に行う芽出し球根とハーブの寄せ植えワークショップは、そんな北海道の暮らしに寄り添ったものにできたらと考えています。

おわりに

 芽出し球根がどんなものか大まかに書き綴ってみましたが、またの機会には花後の管理などにも触れてみたいと思います。球根は植物の芽が出てきたときのワクワクをよく感じられる植物なので、暮らしにとりいれて楽しんでいただけると思います。

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