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【応答願ウ】 『voyager』と『flyby』の歌詞と意味について、ちと語らせてくれ。


Hello,Sekai.


どうもhirohisaです。



BUMPファンならこの2つの曲を続けて聴いたことがある人もいるだろう。


『voyager』そして『flyby』


この曲はアルバム『orbital period』に収録されている楽曲だ。
そして、アルバムの最初と最後という重大な役割を担っている特別な楽曲でもある。


ちなみに『orbital period』は 28 という数字にちなんで制作されている。
隠しトラックを含め28曲で、当時のメンバーも28歳だったという。


この28の意味については、公式で藤くん自身の言葉で語られているので、
ぜひ読んでいただきたい。



この『orbital period』というアルバムは、僕の一番好きなアルバムと言って過言がない。間違えなく僕の青春が敷き詰められたようなアルバムだ。
何度繰り返し聴いたかわからない。


そんな思い入れの強いこの『orbital period』から、

『voyager』と『flyby』

この二つの曲について少し語らせて欲しい。


というか、どうかどうか語らせてくれ。


[voyager]

⚪︎月×日
本日モ通信試ミルガ  応答ハ無シ
ワタシハ    ドンナニ離レテモ    イツモアナタノ    周回軌道上

夜空に光を放り投げた    あの鳴き声は  いつかの自分のもの
記憶に置いていかれても 活動は続く  遠く

応答願ウ
命ノ地上カラ    打チ上ゲラレテ   随分経ツ
ゾット 通リ過ギル星ノ 数ヲ数エテ 飛ンデキタ
ソノ度覚エタ 音ヲ繋ギ メロディーヲ送ル

Uta-Net様より



[flyby]

ワタシハ  ドンナニ離レテモ    イツダッテ僕ノ   周回軌道上
アナタハ  ドンナニ離レテモ    イツダッテ君ノ   周回軌道上

応答願ウ
心ノ裏側ヲ   グルリト周リ戻ッテキタ

flyby
距離ハソノママデモ 確カニスグ側ニ居タ

バイバイ
忘レテモ構ワナイ 忘レナイカラ

応答願ウ
ズット 応答願ウ
教エテモラエタ 声ヲ乗セテ メロディーヲ送ル


⚪︎月×日
本日モ通信試ミルガ 応答ハ無シ
アナタハ    ドンナニ離レテモ     君ノ心ノ    周回軌道上

Uta-Net様より


この二つの楽曲だが、
『voyager』 は 1分19秒で79秒
『flyby』は 1分56秒で116秒
アルバムの中ではとても短い曲だ。


短いながらも、宇宙の不思議さと儚さを感じられる曲で大好きだ。


ご存知の方も多いかもしれないが、ボイジャーって1977年に打ち上げられた宇宙探査機だ。そして、このボイジャーにはゴールデンレコードという当時の人類の叡智の結晶のようなレコードが積まれている。あくまでも当時の最先端であるのだが。

https://gigazine.net/news/20181101-decoding-golden-record/


ここだけでも語り尽くすのに日が明けてしまうレベルだが、当時ボイジャー開発に携わった人たちが、どんな想いで宇宙に打ち上げたのか、少し想像するだけで感慨深い気持ちにさせられる。


ちなみに、当時のCPUの処理速度は、今と比べるとかなり低スペだ。詳しい話はこちらの解説に譲るが、現在ボイジャーとの通信は1日以上かかる計算になっている。https://note.com/rasen/n/n224020e9ba45

そういう意味で、どんどん地球から離れていくボイジャー自身も、度々音信不通状態になる。それも考えての救難信号を意味する『メーデー』なんてありえないくらい完璧な流れだなと感じる。


ボイジャーって実は2機ある。
ボイジャー1号くんとボイジャー2号くん。
そしてそのどちらにも、先のゴールデンレコードを載せられている。

宇宙に詳しい人なら知ってるかもしれないが、そうでない人にとっては耳にする機会もないかもしれない。

ちなみにボイジャー2号くんは、ボイジャー1号くんよりも早くに打ち上げられている。本当は、同日に打ち上げられる予定だったらしいのだが、システム不良のため16日ほど延期されたとのことだ。


ボイジャー2号:  1977年8月20日  打ち上げ
ボイジャー1号:   1977年9月5日 打ち上げ



そして『voyager』と『flyby』の2曲は、

この二人の掛け合いのようにも聴こえるのだ。


宇宙って、ほぼ抵抗がない。
この二人の速度が同じなら、一生追いつけない。
目指す方向が同じだから、同じような軌道を描くのにもかかわらず。




flybyについても、少々補足させていただく。

フライバイは、探査機を加速させるために用いられる手法のことだ。
太陽周回するを惑星の重力を借り、うまく軌道を通ることで探査機をさらに加速させることができる。大学時代に少々計算した覚えはあるが、詳細は忘却した。

ことボイジャーにおいては、1970年代後半から1980年代にかけて木星、土星、天王星、海王星、冥王星といった外惑星が同じような方向に並ぶため、このフライバイの手法がうまく用いられたのだとか。逆にフライバイしないと、ボイジャーが地球を出発した時の速度では木星あたりまでしか到達出来ないらしい。



そしてこのフライバイ。
探査機においては次なる目的地への転換を意味する。

同じ周回軌道にいたボイジャー1号くんと2号くんは、お別れ。


もしかしたらずっと先で、また会える可能性もあるが


一旦ここで バイバイ なんだ。




これらの歌詞は、ほぼカタカナと漢字で構成されているが、歌詞の中で唯一ひらがなで書かれた箇所がある。

この箇所だ。

夜空に光を放り投げた    あの鳴き声は  いつかの自分のもの   
記憶に置いていかれても 活動は続く  遠く

この曲たちが、ボイジャー1号くんとボイジャー2号くんの掛け合いなのだとしたら、この歌詞だけはきっと違う。

その意図するものは、作詞者のみぞ知るのだろう。




『応答願ウ』


これは一体誰から誰に向けての願いなのだろうか。


もしかしたら、 、 、



その答えはあなた自身で見つけていただこう。


アナタハ    ドンナニ離レテモ     君ノ心ノ    周回軌道上



ここまでお読みいただき、大変感謝だ。

最後に、この『voyager』と『flyby』、隠されている秘密がある。


Bumpメンバー誕生年は全員1979年である。


これは、ボイジャー2号が木星に最も接近した日付の 


1979年7月9日(voyager :79秒)


と同じである。



そしてこの日付は、



ボイジャー1号の木星最も接近した日 


1979年3月5日から、




116日後(flyby: 116秒)




のことだったそうな。







なぜ木星かって?











あぁ、BUMPって本当に神。
チケット当たらねえかなぁ〜。



See you, Sekai.


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