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Travelife Log 01. すべてを捨てて飛び立つ

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Travelife Log 2012-2013|東京を出発してから、フェリーと列車を乗り継いで香港までやってきた。沢木耕太郎の『深夜特急』に憧れて、なんとなくそういう旅がしてみた…
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#わたしの旅行記

東京から陸路と海路で香港へ 〜旅のまとめ〜 【世界旅行記017】

2012年8月4日(土) 東京を出発してから、フェリーと列車を乗り継いで香港までやってきた。なんとなくそういう旅がしてみたかった。沢木耕太郎の『深夜特急』みたいだという声もあるが、『深夜特急』では最初に飛行機で香港へ飛び、そこから乗合バスの旅がはじまる。 香港を除くと、中国大陸に足を踏み入れたのは今回が初めてだった。10億人以上が住む国を、この目で見てみたかった。結果的に海沿いの大都市ばかりをまわったのは、はやく香港まで行って落ち着きたかったからだ。思いのほか酷暑で過ごし

台風直撃、台湾へ飛べず 【世界旅行記016】

2012年8月2日(木) 香港 今回の旅で初めて飛行機へ乗るため、香港国際空港へ向かった(台湾・高雄行きの航空券を事前に押さえてあった)。ところが、あろうことか台湾を台風(Saola)が直撃しており、高雄・台中行きの飛行機は全便キャンセルという事態。ニュースを見ていなかった。今回の旅は雨によく遭う。 そんなわけで、仕方なく香港へ引き返すことに。重慶大厦に行けば、予約なしでも宿は取れるのだが、またあの場所へ戻る気にはなれず、インターネットで香港島のドミトリーを予約。飛行機は

香港の宿、まさかの重慶大厦 【世界旅行記015】

2012年7月31日(火) マカオ → 香港(フェリー TurboJet) 2012年8月1日(水) 香港 マカオといえばカジノ。マカオのカジノといえば大小(Sic Bo)。2日間とも大小ばかりやっていたが、このままでは散財する一方なので、昨日、香港へ出てきた。 フェリーで香港島へわたり、昨日は銅鑼湾(Causebay Way)にある宿へ。そして今日は別の宿を押さえておいたので、九龍半島へ。 宿へ行って驚いた。インターネットで予約しておいた宿が、近寄るまいと思っていた重

マカオで由緒ある安宿に泊まる 【世界旅行記014】

2012年7月29日(日) 中国 広州 → マカオ(バス) 広州から香港に入ろうと思ったが、どうせマカオも行くなら周遊しようと思い、広州、マカオ、香港というルートをたどることにした。広州からバスに乗り、珠海経由で国境のある洪北口岸へ。歩いて国境を越えた。 調べたところによると、ターミナルを出れば、高級ホテルへ行く無料のバスがたくさん停まっているので、どれかに乗れば市街地へ出られると書いてあった。それを信じて、適当なバスに乗った(宿泊客を装って)。すると、あれよあれよという

寝台列車で21時間かけて広州へ 【世界旅行記013】

2012年7月28日(土) 中国 上海 → 広州(夜行列車 K511) 上海から寝台列車に乗って、広州までやってきた。本当は香港まで直行しようと思ったのだが切符が取れず、とりあえず近くの広州まで出ることにした。 切符を手配したのは3日前。上海駅へ行き、事前に調べておいた便名や時間を書いた紙を持ってチケットカウンターに並ぶが、あいにく完売。いったん引き上げ、ほかの日付や深圳(シンセン、香港まで地下鉄でつながっている)行きなどの便を調べて紙に書き、再度挑戦。こんなことを4回繰

上海から日帰り蘇州の旅 【世界旅行記012】

2012年7月26日(木) 中国 蘇州 上海から列車で30分から1時間もあれば、蘇州へ行ける。蘇州といえば、「水の都」「東洋のベニス」で有名だ。「蘇州夜曲」の歌から想起される街並みは美しい。例のごとく大行列に並んで電車の切符を買い、日帰りの旅に出かけた。 ところが行ってみてビックリ。蘇州がこんなに大きな都市だとは思わなかった。あまたの客引きを払いのけ、ようやく駅から出たと思ったら、だだっ広い道路があるだけ。右へ行けばいいのか、左へ行けばいいのかもわからない。 事前に調べ

上海・豫園〜ボッタクリのその後 【世界旅行記011】

2012年7月25日(水) 中国 上海 上海は、華やかなバンドのあるエリアもよいが、宿のあった老西門付近の下町風情の残る裏町が特によかった。夜など一見暗くて怖そうに感じるが、住宅が多くて暗いだけ。そこに住む人々が利用する屋台やお店が軒を連ねている。人が息づいているのがよくわかり、見て回るだけで楽しい。 今日は豫園を観光するため、昨日ボッタクリに遭った豫園駅へもう一度向かった。するとあろうことか、昨日の男女が同じところに立っている。まさかと思ったら、わたしの姿を見つけた女性

上海でボッタクリ詐欺にひっかかる 【世界旅行記010】

2012年7月24日(火) 中国 北京 → 上海(新幹線 和諧号) 北京から新幹線で5時間、上海に到着した。宿の最寄り駅である豫園(よえん)に着いたとき、若い男女が写真を撮ってくれと声をかけてきた。英語とカタコトの日本語で話しかけてくる。男性は上海で中国語教師をやっている。女性はその従姉で、北京で修士課程に在籍し、国民党の研究をしている。日本語も少し勉強している。従姉が北京から遊びに来たので、上海を案内しているところだ。この5月には日本へ行った。次は桜の季節に行きたい。日本

ローカルバスに乗って万里の長城へ 【世界旅行記009】

2012年7月23日(月) 中国 北京 北京最後の今日は、満を持して万里の長城へ。事前に調べておいた通り、徳勝門前から出ているバスに乗って1時間強。中国人の集団にまざって、たった12元(約160円)で八達嶺(万里の長城のなかでもっともメジャーな場所)へたどり着くことができた。 急勾配の坂を登ってたどり着いた先は、残念なことに便所のにおいが充満しており、心地よく景色を眺められる場所ではなかった。しかし、なにもない山のなかに切り開かれた長城のスケール感は、間近で見るとなおさら

天壇と胡同、そして雑技の夜 【世界旅行記008】

2012年7月22日(日) 中国 北京 今日は一転、快晴。まさに高温多湿で、うだるような暑さになった。なぜ、このいちばん暑い時期にわたしは中国にいるのだろうか。ちっとも過ごしやすくない。 天気のよさも相まって、世界遺産の天壇はすばらしかった。円形というのがよい。どこでもそうだが、宗教施設は奥深さがあってよい。いにしえの人々は、そこでなにをどのように祈ったのだろうか。想像がふくらむ。 北京駅へ行き、上海行き新幹線のチケットを購入。中国内陸部へ行くのはまたの機会にし、早めに

「北京遭遇近四十年来最大降雨」 【世界旅行記007】

2012年7月21日(土) 中国 北京 天気予報が雨だったので、万里の長城へ行く計画を中止して、天安門と故宮を見学することにした。宿を出るときはまだ降っていなかったので、安心していた。それがこのあと、まさか想像を絶する豪雨になろうとは……。 昼から降りはじめた雨は、最初は小ぶりだったが、時間とともに勢いを増す一方だった。あれよあれよという間に大粒の雨になり、故宮見学の後半には全身びしょ濡れになってしまった。土曜ということもあって観光客でごった返していた故宮は、あらゆる庇の

天津から新幹線で空霞む北京へ 【世界旅行記006】

2012年7月20日(金) 中国 天津 → 北京(新幹線 和諧号) 昨日のうちに買っておいた切符を手に天津駅へ。天津駅から北京南駅まで、新幹線・和諧号で30分。快適すぎて、もっと乗っていたかった。 北京は天津よりさらに蒸し暑い。そして空気が汚い。うわさには聞いていたが、ここまでひどいとは思わなかった。そして、どこもかしこも人でごった返している。 予約していたユースホステルは、窓もエアコンもない半地下の部屋で、まるで牢屋のようだ。北京は見るところが多いので、同じ宿を3泊も

灼熱の天津を歩きまわる 【世界旅行記005】

2012年7月19日(木) 中国 天津 こちらでは本当に言葉が通じない。筆談でなんとかしているが、食事をするのも一苦労だ。昨日のこと。マクドナルドで3元のソフトクリームを買おうとして、頭上のソフトクリームの看板に書いてある漢字を写しとって見せたら、話が噛み合わない。あとで気づいたのだが、「2個買ったら2個目は半額!」の「半額」がたまたまソフトクリームの写真にかぶっていただけだった。冷静に考えたらわかるものだが、一事が万事、こんな調子である。 今日は天津の街を、くまなく歩き

24時間の船旅を経て天津へ 【世界旅行記004】

2012年7月18日(水) ソウル → 中国 天津(フェリー 天仁号) 仁川(インチョン)港から、天仁号というフェリーに乗って24時間、中国の天津新港に到着した。 1,500ウォン(約100円)の差しかなかったので、エコノミーではなく、ビジネスクラスに。とはいっても、二段ベッドが2つ並ぶ4人部屋であることに変わりない。それとは別に、洗面台とテーブルがついているのが異なる点だろうか。韓国人2人、中国人1人と一緒の部屋だったが、あいにく3人とも英語がしゃべれない。ほとんど会話