[きょうの映画紹介] パワー・ゲーム(2013)

 パワー・ゲーム(2013)

出演:リアム・ヘムズワース、ゲイリー・オールドマン、アンバー・ハード、ハリソン・フォード他

個人的おすすめ度:★★★☆



 野心家IT社員が会社に弱みを握られ産業スパイ系スリラー映画。GYAOにて視聴。

Wikipedia
Filmarks



 野心家で現在の会社からの待遇に不満のある主人公は、社長の前での大事なプレゼンに失敗して悪印象を与え、プロジェクトチームともども会社を即時クビにされてしまう。

 その腹いせに会社の金で豪遊するも即バレし、「このことを黙っておいてほしければ言う通りにしろ」と、ライバル会社へ産業スパイとして潜入する役目を命令されてしまう。



 …みたいな話。

 こういう自分の失敗とか身内の命とかを盾に脅迫されて命令に従うっていう流れはハリウッド映画ではよくある。

 よくあるけど、まぁ「映画のどこに重きを置いて観るのか」ってことだよね。



 脚本に目新しさを期待して観ている人は「よくある内容に対して懐疑的で面白く感じないかもしれないけど、自分みたいに出演俳優や監督を目当てに観ている者は「よくある」ものでも「この人がやればどうなるのか」「この人の作品ならベタでも納得出来る」と思って観るので、目新しいものかどうかというのはあまり意識しない。



 この作品の中でも「今の世に新しいものなんか何一つない全て誰かのパクリだ」と言っていたけど、映画の脚本や製作についても同じことが言えると思う。

 誰も見たことがない新しいもの、新しい表現なんてものはそうは出てこない。出てきたところで、その時のたった一度きりだ。そんなことに勝手に期待して、勝手に裏切られた気持ちになっていちいちネガるより、巷にいくらでも溢れている「目新しくはないが質のしっかりしたモノ」に妥協でもいいから合わせに行った方が健全だと思う。少なくとも、裏切られはしない。

 要は、映画でも音楽でもゲームでも何でも、こちらのスタンスや工夫次第で面白くもつまらなくもなるわけで。 

 「おもしろき こともなきよを おもしろくの精神ですよ。



 心に野心を秘めているが社長に弱みを握られ脅迫されるIT社員の主人公役にリアム・ヘムズワース、決して表のキレイな一面だけじゃない社長役にゲイリー・オールドマン、バーでたまたま?知り合ったライバル会社の優秀な幹部役にアンバー・ハード、そのライバル会社社長にハリソン・フォード

 他にも、主人公の相棒役でかなり大きめな映画やテレビシリーズにちょこちょこ出演しているルーカス・ティル、社長の手足となり汚い仕事を一手に請け負うエージェント役にジュリアン・マクマホン、地味で真っ当な仕事を30年勤め上げた主人公の父親役にリチャード・ドレイファスら。



 キャスティングが中々ステキなことになっているし、ストーリー展開や伏線回収も割とわかりやすくて自分には良かったですねえ。

 元同僚でライバル企業のトップ同士というゲイリーとハリソンの関係性、また終盤に訪れる口論のシーンなどは非常に大きな見所となっておりやす。ジイさん2人の迫力と圧がすげぇの。

 気になった方は軽い気持ちで観てみて、どうぞ。




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