[きょうの映画紹介] エマージェンシー 見知らぬ2人(2014)

 エマージェンシー 見知らぬ2人(2014)

出演:ショーン・アスティン、クリス・マルケイ他

個人的おすすめ度:★★★



 湖上の中心で遭難をさけぶ系ヒューマンドラマ映画。GYAOにて視聴。

Filmarks



 父の形見とも言うべきボートを駆り出しミシガン湖へと向かう主人公。準備らしい準備はほとんどせず、普段着の格好のままざっくりと乗り込んで湖の奥へと向かう。

 周りに水と空以外の何も無くなった頃、何らかの液体(水ではない)を口に含もうとした瞬間にボートが大きな漂流物と衝突し、プロペラが破損してしまう。

 その漂流物は実は飛行機のボディの切れ端で、少し目を先にやると、墜落しボロボロになった小さな飛行機と、意識を失いかけた男が一人、波間にぷかぷかと浮かんでいた。

 男は墜落時のショックにより片腕を骨折しており、意識もハッキリせずボートに引き上げるのも一苦労。やがて意識を取り戻した男は、突然主人公にナイフを突きつけるのだった。



 …みたいな話。このあらすじだけ見ると「ほほぉ!」ってなるね。よく書けたわオレ。

 ただ、冒頭のミシガン湖の中ほどに向かうまでがすんごい退屈で、やさし~い音楽が流れながら目的も何の説明もなく車でボートを引いてって、湖でそのままボートを下ろして乗り込んでぶい~んって。主人公ひとことも喋らんし。何の映画やねん、大丈夫か?って。たぶん、この冒頭の数分だけで何人か観るのやめてると思うよ。ある程度の予想はつくかもしれんけどさ。

 ただね、漂ってるおじさんを引き上げるところまで来たら、あとの流れは個人的にはおもしろかったかな。2人の関係性がどんどん変化していくのが良かった。

 小船で遭難する映画といえば「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日(2012)」が有名だと思うけど、どっちがディスクで欲しいかって言われると自分はこっちの方が欲しいかもしれない。やっぱり人間同士のやりとりや駆け引きを観てる方が楽しい。



 少し影のある主人公にショーン・アスティン、墜落した飛行機のパイロット兼漂流おじさんにクリス・マルケイ

 ショーンについては、「グーニーズ(1985)」の主役、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのフロドの従者・サム役でめちゃくちゃ有名な人。クリスについても、フィルモグラフィを見てみると自分は他の映画で何度も見かけてるっぽい。確かに見覚えはあった。

 この2人以外の出演者は全部チョイ役でした。



 個人的にはこういう小規模でもピリッとくる映画は好きだけどねえ。上映時間も80分弱とかで、ユルッと観られて良いと思いますです。



 そうだ、大事なことを言い忘れてた。Filmarksのトップにあるポスター画像のような派手さは全く無いし、「命懸けサバイバル!」って文言もかなり大袈裟だから注意ね。そういう映画ではないので。

 それと、たぶん初めての経験だと思うんだけど、映画観てて酔いそうになったミシガン湖でずっとぷかぷか浮かんでるもんで、そこそこ風も波もあって船が揺れる揺れる。カメラマンも一緒に揺れてるから、奥に見える水平線がぐわんぐわんなのよね。あれずっと目で追ってたら酔ってたと思う。

 そんなところです。




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