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[きょうの映画紹介] リベンジャー -復讐者-(2017)

 リベンジャー -復讐者-(2017)

出演:アントニオ・バンデラス、カール・アーバン他

個人的おすすめ度:★★★☆



 口が災いを呼び復讐が復讐を呼ぶ系アクションサスペンス映画。GYAOにて視聴。

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 今日も忙しい超売れっ子の弁護士である主人公は、約束していた娘の歌の発表会に行くことが出来ず、娘と母はその帰り道に何者かによって襲撃され、変わり果てた姿で発見される。

 警察証拠品がありふれているからと本腰を入れた捜査をする気はなく、また自暴自棄になった主人公は違法な闘技場に身を委ね、自らを痛めつけることで事件当夜の責任について自分を罰するようになる。

 しかし、ある時「直接罪を犯したものだけが裁かれるべきだ」と思い立ち、またその裁きの鉄槌を自らの手で下そうとトレーニングを開始する。





 …みたいな話。

 よくある導入の復讐劇で、警察が取り合ってくれないから自分でやるというシンプルな展開のもの。

 シンプルがゆえに誤魔化しも効かないが、そこはさすがのアントニオ・バンデラス。今回もしつこく楽しませてくれます。





 組手のアクションシーンがいくつか出てくるんだけど、主人公に総合格闘技ベースのトレーニングをさせる描写があり(そういう描写入れるの好きな監督らしい)、組手でも立ち技より飛びついてテイクダウンを奪って関節技やマウントパンチを入れるというアツいパターンが中心で。

 ビクトル式腕ひしぎとか、三角絞めとか、そういうの好きな人はウヒョウヒョ喜ぶようなものが散見されます。

 別の作品になるけど、ガンを使わない「ジョン・ウィック」みたいな感じというとわかりやすいかな。あそこまで規模は大きくないけど、寝技・体術中心の渋い組手が観られます。





 復讐の元弁護士役にアントニオ・バンデラス、警察は取り合ってくれなかったが個人的に親身になってくれる警官役にカール・アーバン、撃たれて倒れた主人公を介抱する看護師役にパス・ベガ

 規模小さめ・上映時間短めだけどキャスティングに抜かりはないです。「ロード・オブ・ザ・リング」のエオメル役で有名なカール・アーバン、こんなデカい人なんだってぐらいデカい。顔も四角くていかにも屈強そう。





 言い忘れてたけど、この作品はマルクス・アウレリウスの「自省録」をモチーフにストーリーが展開していきます。

 そもそもその「自省録」は人間の生き方をストイックに書いたもので(異論あり)、この作品の主人公も中盤からは「自分の中の無駄を徹底的に省き必要な部分だけを磨き研ぎ澄ます」という行動理念に沿って動きます。

 さっきも言いましたが、それゆえにシンプルで誤魔化しが効かず、何者にも頼らず巻き込まず、黙して語る渋い男の作品となってますので、興味のある方は是非。






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