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マナーと仕草

様々な国や地域の人とコミュニケーションをとる場合、マナーや仕草は大きな働きをします。それらの重要性について述べてみたいと思います。ご一読下さい。

マナーと仕草

コミュニケーションのうち相手に通じるのは言葉によるものが20%で80%はそれ以外のもの即ち、表情や仕草等だと言われています。私もペットを飼っています。言葉を知らない彼等ともある程度の意志の疎通ができるのはノンバーバルの部分で通じ合えているということでしょう。人類が誕生してから700万年経ちました。言葉が分かれ始めたのは約500万年前と言われています。その後で様々なグループができて、今のような異なった言語になりました。

アラビア語圏はアラビア半島から北アフリカまで22か国もありますが言葉はひとつで国としてまとまり易い。またトルコ語圏も小アジア半島から、中国のウイグル人自治区までが方言の違い程度。しかしヨーロッパではグループはあるようですがほぼ国の数だけ言葉があり、面積の割にはまとまりにくい地域です。日本語の場合は島国の為か近隣諸国とも似ていません。

一方、仕草は大脳辺縁系に支配されています。その意味では言葉よりも脳に正直です。そしていわば万国共通のものです。情報を入手する事が業務のKGBやCIAのスパイ学校では、人類共通の仕草について学科として教えているらしい。その中で代表的なものを述べます。

① 人前で手を頭の後ろで組む - 自分の立場が上と思っている
② 小刻みに動いたり跳ねるような足 - 快適、自信、喜びの気持ち
③ 足が触れ合う - 愛情を感じている
④ 座っている時に膝を握るー 帰りたい
⑤ 時計、ネクタイ、シャツの袖をさわる - 自分を守りたい
⑥ 額と眉間の皺 - 怒り、心配
⑦ 目の焦点が固定 - 動揺している
⑧ 口角が上がる、目じりに皺ができる - 本当の笑い
⑨ 口角が耳の方に動き、目に表情が無い - 作り笑い
⑩ 爪や唇を噛む - 弱気、不安、ストレスを感じている
⑪ 指をさす、指を鳴らす - 侮辱、失礼
⑫ 手のひらを見せる - 謝罪

礼儀やマナーは相手の重要性を認めている事を示します。円満な人間関係を築くには相手を心から認めなければなりません。最近この『当たり前の事』『つまらない事』を心を込めて行なう事が忘れられています。実はこの実行が、人を美しく見せます。『速い事はいいことだ』という価値観が世の中を席巻し、『何でもあり』といった服装、言葉使い、マナーがまかり通っている世の中を生きていると知らず知らずのうちに、自分も心を込めて字を書き、人と接し、事に当たるのを忘れます。

卒業証書や賞状を頂くとき私達は両手で頂きます。赤ちゃんを抱く時も両手で抱き上げます。そこには丁寧さがあります。

ソ連崩壊のあとロシアへ行く機会が何回かありましたが、取引先の会社の社長が元KGBという事が多かった。今のプーチン大統領も元KGBだと言われているが、さすがにこの辺りの所作は洗練されていると感じます。日本政府の中にもこれができてないひとが散見されますが、国を超えて円満な人間関係を築くためにはこの辺りの事も大事と思います。

腕や足を組まない

細やかな事で人の印象は変わります。日々に溶け込んだ所作を見直せば違う世界が開けます。腕を組むのは自分の精神の現れです。心をブロックしている状態です。目の前の相手にあるいは自分の周りの世界に対しても心を閉ざす。そんな所作を毎日続けて『良い事なんてあるわけない』と思います。

足を組むのもやめた方がいいでしょう。傲慢で偉そう、相手に対して随分失礼です。誰かと一緒にいる時、腕を組み足を組んでいるのはあり得ない振舞いです。大事な話をしようという時、こんなポーズの人がいたら、いくら丁寧な言葉使いでも話し合い以前の問題です。

足を組むのは格好をつけているジェスチャーですが、気取るのは正直でない心から来ています。それでは一人でいる時はどうかといいますと、そういうわけにもいきません。なぜなら、一人の時に不遜な態度でいるとそれが癖になるからです。

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