「未来は変えられない、変わっていく。そういうものだ。」 〜 『スローターハウス5』読書会にて
先日、カート・ヴォネガット・ジュニア著『スローターハウス5』を読みました。読書会の課題図書だったので先入観なく読み始めたのですが、読了前後の印象がまったく異なる不思議な本でした。
『スローターハウス5』とは
第二次世界大戦 終わり間近の1945年2月、連合国軍が行ったドレスデン爆撃を下敷きに書かれた小説です。著者カート・ヴォネガット・ジュニア氏はアメリカ兵として従軍していましたが、前年末にドイツ軍の捕虜となり、当時ドレスデンに移送されていました。13万人以上が亡くなったとさ