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「認知と決定プロセス〜クチコミの影響〜」葬儀業に関係する先行研究#2

あまり知られていないお葬式の業界について経営学の視点からお伝えしています。葬儀業に関係する研究をいくつか紹介します。

クチコミの影響に関する研究

 同論文で、清水、寺本、斎藤、井上[2014]は、クチコミの役割について、以下の通り述べている。「まず消費者の口コミが消費者の意思決定に影響することは、インターネット登場以前からも多くの研究で証明されていた。インターネット登場前の調査からは、購買時に豊富な商品知識が必要で、かつ失敗した際のリスクの大きい耐久消費財や、実際に利用したときのあいまいな感触が大事で、体や肌に直接影響のある医薬品や化粧品などの財で、クチコミが重要と言う結果が出ている。ただし、これらクチコミはリアルのクチコミであり、情報を持っている人が自主的に発信するのではなく、関心を持った人が尋ねたときに、初めて得られる情報であった。このため当時のクチコミは自分の属する集団の中でその特定商品カテゴリーに詳しい人や信頼のおける人のクチコミが中心であり非常に角度の高い情報とされた」としている。
これに対し、インターネットを通じたクチコミについては、以下の通り述べている。「現在のインターネット上のクチコミは、ブログ、Twitter、Facebook、最近ではLINEなどを通じて、人々が自由に自主的に発信しているクチコミであり、その量・質は、インターネット登場以前のリアルなクチコミとは全く別のものと考えられる」。
次にインターネット上のクチコミの内容に関して以下の通り述べている。「クチコミは、肯定的なことを書いてもらえば企業にとって、またブランドにとって有効なツールであるが、否定的なことを書かれると、評価が下がると言う危険性をはらんでいる。クチコミ数は検索をしてもらう上では重要だが、それが売り上げに結びついていくには、肯定的なSNSを多くの消費者に発信してもらうことが大事になるわけだ」。
これらのことから、今後インターネット上のクチコミサイトが、消費者が商品やサービスを認知する際に重要な役割を果たし、そのなかで肯定的なSNSを多くの消費者に発信してもらう事が重要だとわかる。

([1])清水、寺本、斎藤、井上「AD・STUDIES Spesial Issue」公益財団法人吉田秀雄記念事業財団,2014年

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