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つらつら日記~暇と退屈の倫理学~

要点

  1. 人が退屈するのは、様々な経験ができるからである。(「あれもできるし、これもできるのだが、しかし俺はこんなことをしている……」p356)

  2. 退屈と気晴らしが入り混じった生が人間の本質にほかならない。(「なんとなく退屈だ」)

  3. 退屈しないためには、一つの世界に<とらわれる>必要がある。ただし、決断して<とらわれる>状態になってはいけない。それは、決断の奴隷となることだから。

  4. 決断の奴隷となることなく、一つの世界に<とらわれる>ためには、贅沢を取り戻す必要がある。

  5. 贅沢とはモノを必要以上に享受し、そのモノ自信を楽しむことであり、ひいては、人生を楽しむことである。

感想

 よく複数の友人と飲んだり騒いだりすることもあるが、そういう時に、ふと「なんとなく退屈だ」と思うことがある。
 そのため、本書を読んだとき、まずでた感想は「あ~わかる~」だ。ありきたりなのだが、本当にそう思えた。
 しかし、要点を読んだ方の中には、こう思う人もいるかもしれない。要点の1~3はなんとなくわかるが、4と5はよくわからないと。私もそう思う。しかし、お許しいただきたい。私の文章の拙さもあるが、とりあえず筆者の言っていることを言い訳にさせていただこうと思う(笑)

以下に掲げられる結論はどちらも、それに従えば退屈は何とかなる類のものではない。その方向性へと向かう道を、読者がそれぞれのそれぞれの仕方で切り開いていくことになる、そういう類の結論である。
「暇と退屈の倫理学」P394

 まあ、だから何が言いたいのかというと、読んでみて!ということだ。「なんとなく退屈」を少しだけどうにかしたいと思っているなら、読んで損はないと思う。(たぶん…)


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