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子ども食堂お手伝い覚書 24/06/14


当日の様子の短い動画

子ども食堂って知ってる?

子ども食堂は、日本で広がっている地域のボランティア活動の一つ。

主に子どもたちに無料または低価格で食事を提供する場所です。

家庭で十分な食事をとることが難しい子どもたちや、孤食(ひとりで食事をすること)する子ども・若者や大人・高齢者などが増えている現代社会において、食事の提供だけでなく、地域の居場所やコミュニティとしての役割を果たすことが期待されています。

なので利用する動機は、「あー。もう。今日はパートでクタクタ!家事イヤだから子ども連れて行って、子ども食堂で楽しちゃおう!」でも全然OKだと思います。たまたま居合わせた隣の席の人とたわいない会話を楽しんだり、愚痴を吐いたり、一人で読書をしにイートインに訪れるのだってアリです。

子ども食堂は地域のボランティアや寄付に支えられて運営されており、子どもたちが安心して食事を楽しむ場であると同時に、子どもどうし、あるいは大人をも含めた交流の場として機能することが望まれています。

こうした食を通じた活動によって、子どもたち・地域の人たちの心身の健康を守ること、地域社会の絆を強化する機会創出の可能性が模索されています。

千葉県佐倉市の子ども食堂が提供するお弁当の制作ボランティとして、月一で参加しています。

160-170食分作るので十数名で手分けしてもかなりの仕事量。朝から公民館内の調理場で作り、夕方から数キロ離れたコミュニティスペースまで搬出して、現場での接客と販売。帰宅は夜。クタクタになります。

肉体的には大変。でもでもなぜか心地よい後味。爽やかな後味。

これってなぜなのかなぁって…以下、色々考えてみました。

クタクタになるほどの労力。なのに爽やかな後味が残る理由

  1. 達成感と充実感:大量のお弁当を作り上げ、実際に子どもたちや地域の人々に提供することの達成感と充実感がたまりません。

  2. 感謝される喜び:販売の現場で、自分が作ったお弁当を実際に手に取って持ち帰る人、イートインコーナーで親子で楽しそうにおしゃべりしながら食べてくれたりする方々の感謝の言葉・表情、そして笑顔 … 疲れを忘れてしまいました。感謝されるのって、嬉しくて、自分を元気にしてくれます。心地よい満足感があふれてきました。

  3. 社会貢献の意識:自分が社会や地域の一員として貢献できている、特に、子どもたちの健康や福祉という面で何か役に立っているなーって「感じ」。とっても「いい感じ」なんです。

  4. チームワーク:他のボランティアの方々と一緒に協力して作業をすることで、ゆるーい連帯感や仲間意識が芽生えます。名前さえもうろ覚えだったりしますが、あの人があの時、こんなことを言っていた… こんなことをしていた… 疲れてきた頃、あんな冗談を言ってみんなを笑わせていた…共同作業を通じて築かれる他者とのゆるーい記憶の蓄積。そんな体験にとても満たされました。

  5. すべての子どもたちに美味しい料理と、食の楽しさを伝えよう:自分が何のために活動しているのか、明確な目的があると、それに向かって努力すること自体が意欲を引き出してくれる気がします。その点、子ども食堂や地域食堂が目指すゴールは分かりやすく、明確だし、伝わりやすいです。なので疲れよりも満足感や爽快感が上回るのかな?

キーパーソンたち

私が参加した制作のボランティアメンバーの中には、実務レベルの飲食での経歴を持つ方、栄養面で資格を持たれる方など様々な人たちが関わっています。

また、実際に現在子育て中の若いママたちは日頃からご近所、子どもの学校を通じたママ友関係、ハンドメイドなど趣味を通じた趣味友ネットワークを駆使して、マンパワーとなる人を集めたり、必要とする人、利用してくれる人を探し出してきます。

福祉的・社会的な意味を持つ活動ゆえに、普段から福祉関係の活動をしている方もメンバにいます。

こうした多様なバックグラウンドを持つメンバーが関わることは、子ども食堂の活動にとって非常に大きな利点となっているのだと思います。

  1. 品質:飲食業界での実務経験を持つ方が参加していることで、提供される食事の品質が高くなります。限られた予算という制約の中でも、美味しくて栄養バランスの取れた食事を提供できるれば、子どもたちや利用者にとっても大きな喜び。

  2. 栄養バランスの考慮:栄養士や関連資格を持つ方が関わることで、食事の栄養バランスがしっかりと考慮されます。成長期の子どもたちにとって、バランスの取れた食事は非常に重要。

  3. 効率的な運営:イベントや実務の運営・経験に長けた彼女たち数名のキーパーソンたちは、ある時はオープンに、ある時はクローズドにSNSを使いこなし、効率的に全体を進行したり、告知したり・周知させる方法を知っています。大量の食事を短時間で用意するためのレシピの考案や、タスクの分配などもスムーズに進行できます。これにより、ボランティア全体の負担が軽減され、参加ボランティアたちは自分が貢献したいというピュアな気持ちを、のびのびと楽しそうに実践している感じでした。自分もそうでした。

  4. 教育と指導:経験豊富なメンバーは、他のボランティアメンバーに対して場面に応じてある意味、教育的・啓蒙的な指導を行うことができ、全体のスキルアップに貢献します。これにより、チーム全体のパフォーマンスが向上し、チームに帰属することの喜びが生まれ、誇りが持てるような気分になれました。

  5. コミュニティの結束:様々なバックグラウンドを持つ人々が協力することで、地域社会の結束が強まり、異なる専門知識やスキルが融合して、これから、より豊かな活動が生まれてくる予感もしています。

  6. 安心感と信頼感:プロフェッショナルが関わっていること、和気藹々とした雰囲気作りを心がけていること。この大切な2点は利用者やその家族、またスタッフにとっても大きな安心材料となり、子ども食堂に対する信頼感が高まっていったのだと思います。

これからも、お互いのスキルを活かし合うことで、より多くの子どもたちや地域社会に貢献できるでしょう。

分業について

お弁当には複数のおかずをつくる、ご飯を炊くなどの仕事があり、例えば青椒肉絲なら、

❶ピーマンを洗う
❷切る
❸肉を炒める
❹合わせ調味料を作る
❺ピーマンを入れる
❻合わせる

などさらに細かい仕事に細分化されます。

また、制作だけでなくその前後には献立の開発、買い出し、パッケージング、後片付け、搬出、販売、寄付の確保、広報、記録と振り返り、気づきと改善点の創出などなど様々なタスクが存在します。

実際に制作の現場では、チームでこれらのタスクを分業する際、自分が与えられたタスクが終わり手が空けば他のタスクラインに参加して助ける、という非常フレキシブルで充実した時間でした。

そのような分業と協力があることで、効率的かつスムーズに大量のお弁当を作り上げることができました。

以下の点がこの充実感を生み出す要因だと思います。

  1. 効率的な作業プロセス:タスクが細分化され、各人が専門的に取り組むことで、全体の作業効率が向上します。それぞれが自分の役割を果たし、スムーズに作業が進行することは、大きな満足感をもたらします。

  2. チームワーク:他のメンバーと協力し合いながら作業を進めることで、強い一体感が生まれます。手が空いたときに他のタスクを助けることで、互いにサポートし合う関係が築かれ、結束力が高まります。

  3. 責任と貢献:各人が自分のタスクに責任を持って取り組むことで、自分がチームに貢献しているという実感を得られます。これが大きな達成感と充実感に繋がります。

  4. 多様なスキルの活用:それぞれのメンバーが持つスキルや経験が活かされ、より良い成果を生むことができます。ピーマンを切る、米を炊く、煮物の味付けをする、調理器具の洗浄、後片付け、掃除、など、スキルのレベルは違えども、各工程に対して適切な技術を持つ人が担当することで、全体のクオリティも向上します。

  5. 柔軟性と適応力:タスクが終わったら他のラインに参加するという柔軟な対応は、チーム全体の適応力を高めます。これにより、予期せぬ問題や遅延が発生しても迅速に対応できるため、円滑な運営が可能となります。

  6. コミュニケーション:作業を通じてメンバー間のコミュニケーションが活発になり、良好な人間関係が築かれます。これが全体の雰囲気を良くし、より充実した時間を過ごせる要因となります。

こうした環境でのボランティア活動は、単に食事を提供するという目的だけでなく、個々の成長やチームの絆を深める貴重な体験にもなっているのかなあ。

なんといっても、ランチタイムのまかないタイムが楽しかったです。まかない班が作った温かみのあるランチ。ワカメのおにぎりおかわりしちゃいました

  1. リラックスとリフレッシュ:一生懸命に働いた後の休憩時間は、心身ともにリラックスできる貴重な時間です。美味しいまかないを食べながらのランチタイムは、リフレッシュの効果が大きいでしょう。

  2. チームの一体感:一緒に働いた仲間たちと食事を共にすることで、より一層の一体感が生まれます。食事をしながらのくったくのない会話や笑顔は、チームの結束力を高めます。

  3. 美味しい食事:まかない班が作った温かみのあるランチは、家庭的でホッとする味わいがあり、食べること自体が大きな楽しみ。特に、おにぎりのおかわりなどは満足感を増します。

  4. 達成感の共有:一緒に活動した仲間とともに食事をすることで、午前中の作業の達成感を共有できます。言葉にはしないけど、お互いに「頑張ったね」と目線で称え合う時間は、とても意義深いものでした。

  5. 新たな交流:まかないタイムは、作業中にはなかなか話せなかった他のボランティアメンバーとの交流の機会にもなります。新しい友人を作ったり、互いの経験を共有したりすることで、活動全体がより充実したものとなります。

  6. リラックスした雰囲気:作業の緊張感から解放され、リラックスした雰囲気の中で食事を楽しむことができます。この時間があることで、午後の活動に向けてエネルギーをチャージできました。

このような要素が組み合わさり、まかないタイムが特別な時間として心に残るのかな?まかないタイムは単なる食事の時間ではなく、ボランティア活動の中で得られる多くの喜びや満足感が詰まった重要な時間です。

その時間を通じて築かれる仲間との絆や共有される達成感は、次回の活動への大きなモチベーションとなるでしょう。

販売所にて


前回は疲れてしまい、制作だけ手伝って帰ってきましたが、実際に販売所で自分が作ったお弁当を手にしてテイクアウトしたり、イートインで楽しそうに食べてくれたりするのを見ると、疲れが吹き飛びました。

この場所が子ども食堂であり、また同時に寺子屋や、遊び場であることを再確認した1日でした。

サポートして頂けたら ❶助かります! ❷うれしいです! ❸よく考えてより大きな仕事ができるようにするため大事に使います。